楽屋のお話(1話) [戻る]
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(この話においては、着ぐるみの仕組みや、一部の登場人物の人間関係の詳しい説明は端折っています。詳しい話しは「バスツアー」とか「魔法戦士プリティーモア」辺りを参考にして下さい。基本的にはこれらの話しと同一世界での時間軸が異なる話しと考えて下さい)

僕は成田行夫。ホビー21では、着ぐるみのサポートスタッフとして、日々、着ぐるみ達の世話や店内での誘導、イベントでのスケジュール管理をしています。
詳しい話しは「バスツアー」とか「魔法戦士プリティーモア」とかを読んで頂ければ分かりますが、要するに僕は着ぐるに入るための練習を積みながら、日々サポートスタッフをしているんです。

今日は僕らの楽屋での出来事をお話ししましょう。

ホビー21では、日々色々な美少女着ぐるみキャラクターが店内を闊歩し、イベントに出て、お客さん達に大人気となっています。
当初は客の目を引くための存在でしたが、今では関連グッズも含めてかなり大きな売り上げを締めるコンテンツとなっています。
着ぐるみ達の中には、スポンサータイアップによる期間限定のスペシャル物から、定番として店内でいつも見かけるタイプ、イベント専用や、季節等に限定の着ぐるみ等、今では数百を超えるキャラクターが存在しています。

そして、この日はいつものように定番キャラクター達のグリーティングの後に、少し驚く事があったのです。

僕らのチームは13時から17時の4時間のシフトでした。そして僕らのチームの後には、別チームが閉店まで担当という感じ。
なので、普通、シフト後は解散して各々の仕事から解放される訳です。
所が、この日は違いました。
僕を含むサポートチームは3人で、キャラクターも3体。僕らが最近担当しているキャラクターは女子高校生風の3人で、ユカ、マリコ、ミサと言い、3人とも仲良し。
ユカは黒髪ロングで切れ長な目の清楚な和風美人。スタイルも均整が一番取れている感じ。
マリコはちょっと活発なショートヘアで茶髪。くりくりしたブラウンの瞳と共に可愛い感じ。
ミサが金髪のツインテールに綺麗な青い瞳の美人で、スタイルは一番良く、ダイナマイトな身体。ミサはハーフという設定だが生まれも育ちも日本なので感覚は日本人。
こんな3人が、時間と共に、制服やスク水、体操服に浴衣に私服に、と女子高校生に似合いそうな衣装と共に店内でグリーティングしたりしてるんですね。

そして、仕事が終わり、楽屋の大部屋エリアでの出来事。
実はこの日、サポートスタッフの1人、金谷君が誕生日だったんです。
で、キャラクター達3人が事前に申し合わせしてたらしく、いつもお世話になっているから、と、ささやかな誕生会を開いてくれる事になりました。
大部屋の真ん中にあるテーブルの中心には、用意してあったケーキが置かれ、囲むように座る6人。
着ぐるみ達はおしゃべりは出来ないので、録音されたテープ(ショーイベント時には声優さんの音声に合わせて演技するので、書くキャラクターには担当の声優さんがいまして、彼女達にお願いして歌を歌って貰っていたようです)に合わせて歌って手拍子もして。

この日の仕事上がり時点での3人のコスチュームはメイド服。
3人とも異なるデザインのメイド服なのですが、ユカはシックな黒のロングメイド服。
元気のいいマリコは明るい水色のミニメイド服。
ミサは真っ赤なミニメイド服です。
ユカとミサはエプロンが胸を寄せ上げするタイプなのは、彼女達の胸が大きめだから。特にミサのバストは、見ているだけで重そうに実っています。
マリコは2人と比べるとバストは無いのですが、それでもCカップぐらいはあるので、普通の女性ならスタイルはいいとも言えます。ただ他の2人が大きいだけなのです。
メイド達はスカートにはフワフワのシフォンパニエが仕込まれ、ユカとミサはそれぞれメイド服と同系のタイツ。マリコだけは白いニーソックス。
靴は3人ともショートブーツです。
こういう出で立ちの3人が楽屋でサポートと共にテーブルを囲んでいます。

メイド服は生地もしっかりしているので、体温が籠もりますし、きっと3人とも相当に蒸し暑い世界のはず。
特にユカはロングスカートですから呼吸の籠もり方も含めて大変苦しい時間になっているはずなのに、わざわざ3人で楽屋にとどまってお祝いをしてくれているのです。

実はこの中の1人の役者は、僕の友達です。
ミサと言う金髪ツインテールの女の子に入ってるのがその北野と言う友達なのですが、着ぐるみに入っている役者は、基本的には役の立場を続ける必要があるので、この場では友達の北野では無く、ミサです。
僕はこうして中の友達を知ってしまっていますが、僕以外のサポートの2人は着ぐるみに誰が入っているのかも、どんな状態で入っているのかも知りません。
着替えは手伝うのですが、下着類は基本的に全て着ぐるみ達が自力で着ているので、入り口や呼吸口を見られる事が無いのです。
下着がたまに濡れている事があるのですが、スタッフの多くは、呼吸口の吐息の結露だとは思わず、中から汗が漏れている程度に思っています。何処に隙間があるのかは分からないまでも、ああ言う股間のような窪地に漏れた汗が流れ込むと想像しているのです。

もちろん僕は事情を知っているのですが真実を話す事はありません。
サポートスタッフも僕がそんな事情を知っている事は知りませんしね。

そんなミサも含めた3人のお祝いが続きます。

歌の後はプレゼントです。
抽選の箱のような物にプレゼントと書かれています。

「これは?プレゼント?」

金谷君は不思議そうに受け取ると、3人のキャラクター達はウンウンと頷きながらパチパチと拍手する。
ユカとミサは胸が大きいため、拍手するだけで胸が揺れます。
特にミサは大きいので揺れ方がかなりダイナミックです。
ただ、彼女の胸の揺れ方がダイナミックなのは単に大きな胸だからと言うだけではありません。実は彼女の着けているブラは、実は肩の紐がありません。
肩出しするタイプの衣装ならそう言うブラを着けている事もあるのですが、少なくとも今日は肩出しする衣装を着る予定はありませんでした。
普通なら肩紐のあるタイプのブラを着ける事で、胸の揺れはある程度抑止出来るのですが、それをしていないのには訳があります。
ミサは大きな胸をアピールするかのように、ぷるぷると揺らせて、お客さんの目線を惹き付ける事で人気があるのです。
もちろん露骨に揺らすのでは無く、何気ない動きの中で揺れるので、その自然な素振りの中で揺れる旨というのがファンを惹き付けています。

ですがそれって中の人には非常に苦しい状態って事です。
胸の揺れは、中の人の物への振動に直結しています。
出来る限りブラで固定して揺れを押さえても、あれだけ大きいと、歩くだけでそれなりに揺れてしまい、役者としてデビューしたての初心者だと、それだけでも出してしまうぐらいに気持ちいいそうです。
まぁそりゃそうです。なにしろ胸は、他の身体の部分と違って、自分で動作をコントロール出来ないんですから。周りの動きに連動する事はあっても、決して制御は出来ないのです。

もちろんミサに入ってる北野はベテランです。特に巨乳系のキャラクターを多く担当するだけに、ある程度慣れている事ではあるはずですが、ああやって着ぐるみに入り続けていると言う事は、つまり中では興奮状態を維持していると言う事。
維持するぐらいに気持ち良くなっていると言う事です。
ベテランだけに我慢する方法とかコツを知っていると言うだけで、気持ち良くなっている事は事実なはずなのです。
きっと可愛らしく手を叩くミサの中では、胸の揺れが彼の息子を喜ばせているはずです。
そう思うと、この可愛い拍手は僕にはとても切ない物に見えます。

本来ならユカも紐無しのブラを装備すべきなのですが、実は未だユカの中に入ってる役者さんはデビューして3ヶ月ぐらいしか経っていない新人です。
元々ユカをやっていた役者さんが、3ヶ月前から新たな役のための訓練期間に入り、掛け持ちが厳しくなったので、代役としてベテランを配役する予定だったのですが、タイミング的に新人しか入れそうな人がいなかったための大抜擢。
訓練センター時代は凄く優秀だったようですが、専用に仕立てられたスーツでの実践は思っていた以上にキツイらしく、最初の頃は楽屋でこっそりスカートの空気を入れ換えたりしていた程。
もちろん僕は見て見ぬふりをしていましたけど、その行為がどれ程切なくて羨ましかった事か。
役者変更でも衣装は変更には出来ませんので、新人君はいきなりロングメイド服という、見ているだけで苦しそうな世界に包まれる事になったのです。
唯一の救いはこのユカは、清楚系の女の子として存在しているので、胸を過剰に揺らせる事無くちゃんと紐で固定したブラを着けているのと、ミサ程は胸自体が大きくない事もあり、ミサのように切なそうに揺れる事が無い点でしょうか。
それにしても新人なのにこんなにも綺麗な女の子の中で、一日に何回も、誰にも悟られる事無くイク事の出来る仕事に就けるなんて、僕から見たらもの凄く恵まれてますよね。
今だって凄く出したいかも知れないのに、ユカは可愛らしく存在しています。

マリコは、実は役者さんが女性です。
訓練センター時代に彼女を見かけた事があるのですが、それこそユカのように黒髪で美しい女性で、最初はこの子がホントに役者として着ぐるみに入るのかと不思議に思いました。
ただ、まぁあんな清楚な見かけでしたけど、マリコ中では他の役者さん同様に身体に挿入されたパッドや両胸に装備される女性用パッドにより、相当に悩ましい世界の中にいるんです。
女性の役者さんは少ないのですが、それはこのキャラクター達の中の環境を受け入れられる女性が少ないからで、そう言う意味では貴重な役者さんです。

それにしても3人は仲がいいんです。
いや、役者同士は特別に仲がいいわけでは無いと思うのですが、皆、中に入ればそのキャラクターになるので、キャラクター達が仲良しであれば、仲良くし続ける事になります。
女同士のスキンシップなど当たり前で、特に胸の大きなミサは、一番スタイルが大人しいマリコにイタズラされる事が良くあるのです。
つまり、北野はその女性の役者さんに間接的に息子を弄られる事になる。逆襲とばかりにミサがマリコにイタズラし返す事もあり、それはつまり北野はその女性の胸を弄る事になります。
本物の女性が役者の場合、当然胸の膨らみの下には本物の胸がありますし、胸はパッドによって感度が上がっているらしいので相当に気持ちいいらしいのです。
可愛らしく照れるマリコの中では、多分その女性が恥ずかしい刺激に歯を食いしばり、目を潤ませながら耐えているはずなので、可愛らしく恥ずかしそうに照れる様子の裏を想像すると、男としても単純に興奮してしまうんですよね。
そんな女性と、女性同士として接する事の許される北野や新人君が心から羨ましく感じます。

プレゼントの箱には横に説明がありました。
中からくじを引いて、その引いた物をキャラクターがプレゼントしてくれるそうです。

「なるほど。じゃあまずユカちゃんの分を引くよ?」

金谷君が言うと、ユカはウンウンと頷きます。
そもそもこの箱にはどんなくじの結果が入っているのでしょう?
全く分からないのですが、箱の中に手を入れ、慎重に1枚を取り出す金谷君。

「最後の片付けお手伝い」

箱から取り出した紙にはと書かれていました。

「最後の片付け?ってもしかして最後の大部屋の?」

金谷君が頷くと、ユカが頷きます。

最終片付けとは、僕らがこうして大部屋を使った後、ローテーションで、部屋を使ったグループのサポート担当達が部屋を掃除と片付けをするのですが、その時に手伝ってくれるのだそうです、毎月1~2回順番が回ってくるのですが、今日はたまたまその日なのです。

ユカの中の役者さんはまだ新人。仕事が終わったら一刻も早く着ぐるみを脱ぎたい気がするのですが、わざわざその後に手伝いをしてくれるのだと言います。
スタッフが大部屋を片付ける時は、殆どの場合30分ぐらいかかります。拭き掃除や掃除機は、以外と大変なのです。

「これ、最後に手伝ってくれるの?」

ユカはまた頷きます。

「それは助かるなー。じゃあ後でお願いするわ」

ウンウンと頷くユカ。ですがつまり、彼はこれから、まだしばらくの間、着ぐるみの中から出てこられないと言う事になるんです。よりによってこの重装備のメイド服の日にです。
僕はこの中に入る新人君を知りませんが、彼は今、ロング丈のメイド服に覆われている呼吸口に新鮮な空気を運びたくて仕方が無いはずです。大きな胸がメイド服に締め付けられて、涙が出るほどの快感とも戦っているはずです。
そんな時間が未だ続くのですから、相当に苦しいはずなのに、きっと彼はその状況により興奮している気がしてならないんです。
こんな綺麗な女の子の中で、そんな素敵な時間を過ごせるなんて、ホントに羨ましいと思うんですよね。

「じゃ次引こう。マリコちゃんの分」

もう1人のサポート担当、赤城君が言いました。
金谷君はごそごそと箱を漁り、一枚の紙を取り出します。

手もみマッサージチケット。

「おぉ。マリコちゃんのマッサージか。いいねー」

マリコは嬉しそうにウンウンと頷き、任せておいて!と言いたげに腕を曲げてガッツポーズを作りました。

彼女はマッサージが得意なのでしょうか?その辺りは僕にも分かりませんが、彼女もまた、仕事が終わった後にしばらく拘束される事になるチケットを手渡した事になります。
中で疼いて仕方なくなっているはずの女性に、マッサージして貰える権利です。裏事情を知っている僕にとってはそのチケットはむしろ使いたくない気がしました。

「じゃあ最後。ミサちゃんの分」

と言って箱に手を入れる金谷君。
一枚取り出した紙を見て、一同驚きます。

「おい、これスゲーな」

赤城君が言いました。
金谷君も言います。

「えっ!?これ、ホントに?!」

可愛らしく、少し照れた仕草で頷くミサ。

紙に書かれていたのは、5分間、彼女の胸を好きに触ってもいい、と言う物。
確かにこの巨乳に埋もれる夢を描くファンは多く、実際匿名掲示板の書き込みの中には、彼女に顔埋めてみたいとか、彼女の胸を揉んでみたい、とか言う書き込みは多いんです。

「でも、まぁよくよく考えたら、一応俺たち裏方スタッフとして、みんなの胸とか衣装着せるときに触ったりしてるしなぁ」

赤城君が納得するように言います。

「確かに言われてみたらそうかも」

金谷君も自分に言い聞かせるように言います。

「ホントにいいの?」

また確認するように金谷君が言うと、ウンウンと頷くミサ。
しかし、自分の胸を触ってもいいよ、と言う紙を引かれてしまうと言うのはどんな気持ちなのでしょう。
これはつまり、自分の物を自由に揉んでいいよ、と言う事。
ミサの胸を経由するので直接とは異なりますが、胸からの刺激は複雑な刺激として息子に伝わりますので、もしかすると生で揉まれるよりも気持ちいいかも知れません。
そんな権利が金谷君に手渡ってしまったと言う事。

この中の誰がこんな紙を書いて入れたのかは分かりませんが、多分3人が好きなように書いた物が何枚か入ってるんでしょう。
そのうち一枚がたまたまこういう権利だった、と。

「じゃあさ。早速どれか使って見ようぜ?」

赤城君が言います。

「そうだな。じゃあどうしよう。無難なのはこれ?」

そう言って金谷君が取り出したのは手もみマッサージチケット。
マリコは可愛らしく手を上げると立ち上がり、席を金谷君の横に移動します。
金谷君の腕を掴むと、腕から手首、手の平まで、丁寧にマッサージを開始します。

「おぉ。これはいい。上手いなー」

金谷君はご満悦の様子。彼女、結構上手なんですね。
彼女は手際よく、丁寧にツボを突いてマッサージしているのですが、金谷君は、その彼女の中には、恍惚の表情を浮かべ、次々に襲ってくる快楽に耐えながら、女性の秘部辺りから呼吸をしている女性が入っている事を知りません。
今触れている彼女の手は、そんな快楽を隠しながら必死に可愛らしい女の子としてマッサージをしてる女性の演技だと言う事を知ったら、きっとあんなに気楽にマッサージを受けるなんて出来ないはずです。

2人は気付いていませんが、彼女が力を込める度に、ミニスカートから伸びる太ももが不自然にピクピクと動いている様子が分かります。
何処でどう言う力が加わっているのかは分かりませんが、マッサージであっても、彼女の中にいる女性にとっては、楽な事ではないようですね。
もちろん楽しそうに振る舞い続けているので、普通の人がそれを見て彼女の異変に気付く事は無いと思うのですが。

それと、僕がこのマッサージ中に気になったのは、ユカの行動でした。


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