楽屋のお話(2話) [戻る]
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それと、僕がこのマッサージ中に気になったのは、ユカの行動でした。

僕の席からもかろうじて彼女の椅子が目に入っていたのですが、彼女は、椅子に座って楽しげなリアクションを続けながら、時々ですが不自然に腰がククッと動いたような反応を見せたり、余り着崩れていない気がするのにスカートの裾を直す仕草をしたりするのです。
足をピッタリと閉じて座っている上に、衣装のスカートが足首ぐらいまで長いので、あのスカートの中には相当な呼吸が籠もり続けています。
ですからスカートの裾を直すふりをして少しでも新鮮な空気をスカートの中に取り入れたいのかもしれませんが、僕の経験から言えばあの程度では殆ど焼け石に水です。そのぐらいパニエの入ったロングスカートの中というのは苦しいのです。
また、彼女の穿くパニエは、かなり柔らかい素材を重ねたシフォンパニエ。
ああやってスカートの裾を直すように動かせば、当然中のパニエの布も動き、彼女の気持ちのいい部分を優しく刺激するはずなのです。
あんなに綺麗な女性の中で、新人君がきっと苦しんでいるであろう様子を垣間見てしまい、僕はとても羨ましい感情に襲われてしまいます。

そんなユカの様子に気付いたのか、ミサが座っているユカの膝の上に座ってしまいます。
えっ?と思ったのですが、ユカは別に気にする様子物無く受け入れています。ミサも大きな胸を揺らしてユカの膝の上に座ってしまうと、ユカを見つめるようにウンウンと頷いて、その後はその姿勢のまましばらく過ごす事になります。
ユカの方も、ウンウンと応答するようにミサに頷き返すと、またそのままマリコのマッサージを眺めて楽しそうにしています。

ミサが膝に座ると言う事は、ただでさえスカートで塞がれている場所が、さらに塞がれてしまうと言うこと。
また、フワフワのパニエも同時に彼女の体重で押しつけられると言う事。両膝の隙間に入り込んだパニエが、ユカの秘部に何を伝えるのかは、ユカの中にいる新人君しか知らないはずです。
ミサの動きは全て膝を通してユカに伝わっているようで、ミサのリアクションの度に、ユカが不自然にムズムズと身体を動かす事も良く見えてしまいます。
いや、不自然という程では無く、普通はその動きに気付かない程度の些細なリアクションです。
ですが、裏側を想像出来る僕には、今のユカの中の世界が、先程までと比べても過酷である事は想像出来てしまいます。そして、そんな世界にいる新人君に同情どころか、そんな世界を僕らに隠して独り占めしている新人君に、もの凄い嫉妬心を覚えてしまうのでした。

時折、ミサの腕がユカにぽよんぽよんと当たるのですが、その時もユカに殆ど不自然な態度は見られません。ですがきっとその度に、新人君の我慢する切ない吐息が、あの、ミサの身体で外界から遮断されたスカートの中にこだましているんだろうなぁと想像してしまいました。

結局、マッサージが終わるまでの15分ぐらい、ずっとユカの上にはミサが座っていました。

「さて、随分手が癒されたから、次はどうしようかなー」

金谷君は楽しそうに言います。

「まー、こっちは最後まで取っておこうよ。先にこっちがいいんじゃね?」

赤城君がアドバイスするように金谷君に言うと、

「でも、むしろこっちは最後だって気がするぞ?」

って金谷君が返します。
良く見ると、赤城君は、ユカのチケットを先に使うべきだと言い、金谷君はユカのチケットを先に使うべきだと言っているようです。
僕なら、この議論はどちらも選択したくないですけどね。
だって、先にユカのチケットを使うと言う事は、ミサのおっぱい弄りが先延ばしされると言う事。自分の胸を揉まれると分かっていながら、中々その時間が来ないのは相当に焦らされる感じがする気がします。
一方で、ユカのチケットを後回しにするという事は、新人君に今以上に長時間、あのメイド服姿のままでいろ、と言う事。そんな羨ましい選択をするという事。
どちらも僕にはツライ選択です。

こうして彼らが悩んでいる間も、ユカとミサの時間は延びていき、それは僕にとってもどんどん彼女達の中が羨ましくなってしまうと言う事なのです。

「やっぱり、片付先にしようよ。これは後がいいよ。恥ずかしいし」

金谷君が最後に決めたのは5分後ぐらいでした。
部屋を使い終わったらみんなでこの大部屋を片付けるのですが、その手伝いにユカを指名すると言う事です。

ユカは綺麗な姿勢でピッと手を上げて立ち上がります。
手を上げると、ウエストラインがハッキリ見えますが、やはり女性らしい綺麗なラインなんですよね。こんなラインの中に男性が入ってるなんて想像する人はいないと思うぐらい。

「じゃあ、今説明したようにお願いね」

おおよその片付けの手順を説明した金谷君は、ユカちゃんの頷きを確認して作業に取りかかります。
もちろん僕も、赤城君も作業開始です。
シックなロングメイド服姿の女の子が掃除するのは実に絵になります。
テキパキと作業をこなしますが、以外と重い物も持てたりするので2人のスタッフは驚いたりしています。
私!力もち!と言わんばかりにガッツボーズを決めますが、中に入っているのが男性だと考えると、このぐらいの腕力はあるでしょう。
ただ、彼女の中にもう何時間も蒸され、呼吸を遮られ、そして感じ続けている新人君にとっては楽な事では無いはずです。

マリコやミサは基本的には手伝っていませんが、小者ぐらいなら移動させたりしている様子。
と言うよりマリコは自分のプレゼントは終わったので、もう個室に戻って着ぐるみを脱いでも良さそうなのに、帰る様子はありません。

「ねぇ。マリコちゃんはそろそろ戻ってもいいよ?」

僕がマリコちゃんに尋ねると、首を横に振って拒否します。

「そろそろキツイんじゃない?」

と訪ねると、全然平気ーとばかりに首を横に振り、その場にとどまる選択をします。
さすがに僕もこれ以上帰らせる理由も無いので何も言わずに、片付けの続きをします。
そして、僕が床に散らかっている物を拾っている物を拾っていると、たまたまテーブルの上を拭き掃除していたユカが目に入ります。
下から見上げるようにユカを見ると、テーブルの奥の方を拭くために手を伸ばしているせいで、衣装の胸の辺りが凄く突っ張っている感じが見て分かります。
彼女がそれを気にする様子はありませんが、あれは想像が間違っていなければ、相当に気持ちいい締め付けに変化しているはずです。
そんなユカが少し移動した瞬間、僕の手のある床の真横を通過したのです。
スカートの裾から漏れ出る蒸し風呂のような熱気は、彼女の中の灼熱地獄が感じられてしまいます。
新人君なのに、あんなにも蒸れた世界に居続けてる。
ユカとしての態度を崩す事は無くとも、きっとあの中で、出したい衝動と、出すのを我慢させられる制御との狭間で、羨ましい苦しみに耐え続けているはずです。
僕が頑張れたら、もしかしたら今あの中に入れたかもしれません。ですが僕の今の実力では、あの彼女のスタイルと衣装の中では30分も我慢するのが精一杯。
とてもではありませんが、こんな長時間、彼女で居続ける事は出来ないと思うのです。
そこが役者としてデビュー出来るかどうかの差なのですが、その差は僕とユカの距離とは異なり、猛烈に遠く感じてしまいます。

こんな事を考えていると劣等感と嫉妬心で頭がいっぱいになってきてしまいます。

そしふ、ふと気付くと、自分の正面に影が。
見上げるようにその影の方向を見ると、ミサがしゃがみ込むようにしてこちらをのぞき込んでいました。
しゃがみ込んだ状態のミサの下半身は、短いスカートとパニエに覆われているのですが、しゃがみ方の問題もあって、スカートの奥がチラリと見えています。
股の間には上からパニエが入り込んでいるようですが、下側には何も無く、そのせいでタイツに包まれた下着がうっすらと見えている感じ。
ギリギリ、呼吸口はパニエに塞がれていない感じですが、敏感そうな部分の一部にはパニエが覆い被さっているようで、つまりミサは可愛らくしゃがみながらも、あのパニエの感覚を感じているはずです。
暗くて良くは見えませんが、恐らくタイツの色も若干湿り気によって色が変わっている気がします。
あんな場所から何時間も呼吸を続けている北野の事を想像してしまいます。
それと同時に、その足から太もも、そしてお尻にかけてのラインや股の間のシルエットは、そのまま本物の女性と言ってもいいぐらいの美しくていやらしいシルエット。
男としてそこに女性を感じてしまう自分もいるのです。
友達が苦しんでいるはずの部分に、男性として、女性を信じて興奮している自分。
そして、そんな場所を、自分の身体として自由に見せつける立場にいる友達。
手を伸ばせば触れる距離にあるのに、触れてはいけないはずの秘密の場所も、そこにどんな布がどうフィットしているのかも、どれだけ苦しい場所なのかも、友達は知っているんです。
友達なら、触れたければ触れてもいいよ?と言ってくれるのかもしれない場所。
でも、今はミサであって、当然ミサはこんな場面で触れさせてくれるわけは無いはずの場所です。

そして、そのミサは、見下ろしようにしゃがんだその姿勢から、指先でユカのスカートの裾を指さして、もう一方の手で「イッシッシッシ」と小馬鹿にするように笑う仕草をしています。
その仕草は、まるで

「ユカのスカートから漏れた空気に興奮しちゃったの?」

って言っているかのように。
もちろん周りにいる2人のスタッフは、仮にこの光景を見てもミサが言いたい事の意味は分からないはずです。
この意味が分かるのは、着ぐるみの中の状態とその仕組みを知っている人だけなのですから。

「う・・ぅるさいな・・・」

僕はちょっとふてくされるように言うと、ミサは僕の頭を手の平で撫で撫でしてくれました。
凄く可愛い仕草でそれをされた僕は、なんだかちょっと馬鹿にされた気持ちにもなりました。
可愛い仕草だった事が余計にそう思えたんですよね。
僕だってこの容姿でこんな仕草が出来たら、相手の男性に可愛いと思われる事ぐらい出来るはずなのに、僕はそう言う姿には慣れないのです。そしてその真実を友達に突きつけられたような気持ちになったのです。

ミサは立ち上がると、片付けに戻りました。
大部屋は結構広くて、毎回、3人でも30分ぐらいかかるのですが、今回は何だかんだで20分ぐらいで終わりました。
その間、ユカはメイドさんとして申し分ないぐらいテキパキと仕事をしてくれました。
と言う事は、ユカの中の新人君も一生懸命動いてくれたと言う事であり、それはつまり、着ぐるみの中の環境が益々悪化している可能性が高いと言う事です。

「さて、片付けも終わったし、ユカちゃんももう戻っていいよ?。マリコちゃんももう大丈夫だし」

僕は気を遣う意味で2人に言うと、ユカはマリコの方をチラリと見ました。
マリコは躊躇無く、戻らない、と意思表示をし、その後にユカも留まると意思表示をしました。
事情を知らない金田君と赤城君はその行動に不自然さを感じませんでしたが、僕はつい裏側を想像してしまうんです。

ユカの中の新人は、実はもう苦しくて仕方が無いのです。
だからマリコが帰ろうと言えば、帰れると思った。
でも、マリコは残るという。となると自分だけ帰るのは不自然なので残るのが自然。
何しろ3人は仲良しです。みんなと一緒にいたいと選択する事は不自然な事では無いはずです。
ユカとして不自然で無い選択をするのが役者の仕事でもありますから、ユカは当たり前のようにマリコに同調しました。
でも、ここに留まる、と言う意思表示をしながら、個室楽屋へ続く通路の入り口が凄く恋しかったのでは無いかな、と思ったのです。
清楚な黒髪美人のメイドさんは、今、想像も出来ないぐらいの快楽と籠もった空気によってその裏が満たされているはずです。
真実を知れば、同情する人の方が多いでしょう。今すぐ楽屋に戻したいと提案する人もいるでしょう。
もちろん僕も、今すぐに楽屋に戻してあげたい。
でも、それは、彼女の中の環境に同情しているからではありません。むしろ逆です。
そんな羨ましい環境を、まだしばらく見続けなければ行けない僕と、そんな環境に居続けられる新人君との差を見せつけられるのが嫌だからなんです。

自ら留まる選択をしたユカを直視するのはツラかったのですが、そんな事も直ぐ忘れてしまう現実がやって来ます。

「じゃあ、そろそろ最後のプレゼントだな」
「あ・・ああ」

赤城君の言葉に、金谷君はちょっとだけ照れくさそうに返事をします。
そう。
ミサのおっぱいを5分間好きなように触ってもいい、と言う権利。
ミサはさあどうぞ?と言わんばかりに金谷君の椅子の横に立ち、少し前屈みになって、自分の胸を差し出すようにアピールしています。
もちろんその柔らかそうな胸がぷるんと揺れて、金田君も赤城君も目が釘付け。
僕の位置からだと彼女の姿勢が斜め横から見えるので、腰やお尻側の動きも良く見えていたのですが、彼女の胸の揺れが一番激しかった瞬間、ミサの腰がほんの少しクイクイっと持ち上がった気がしました。
衣装が揺れただけにも見えたのですが、確かにその動きは不自然であり、つまりあの胸の揺れをミサの中で感じてしまった北野は、思わず腰を引いてしまったと言う事なのかも知れません。
ただし、それに気付くのはこの部屋では僕だけです。裏事情を知る人間が見るから気付くほどの些細な動きですし、それぐらい普通の人から見たら自然な動きなのです。

あ、失礼。
この部屋であの動きに気付いている可能性があるのは僕だけではありませんね。
可能性としては、ユカの中にいる新人君や、マリコの中にいる女優さんも気付いているのかも知れません。
僕は外から見る事しか出来ない立場ですが、彼らは実際に似たような構造の着ぐるみの中で散々苦悩を味わい続けているのですから、もしその動きに気付いたとしたら、ミサの裏で起きている真実をよりリアルに想像してしまい、疼いてしまいそうです。
ですけど、まぁ彼らは、あの可愛い容姿に密閉されている身ですから、中でどんなに疼いて、いらしい表情になっていたとしても、僕らから見られることはありません。
一方で僕は、スタッフ2人も勿論ですが、着ぐるみの中にいる3にんからも、僕の表情は丸見えで、僕が色々想像していやらしい顔になっていると全て見られてしまうのです。
彼女達の前にいると、僕はどんな服を着ていても全裸でいるような恥ずかしくて惨めな気持ちになってしまうんですよね。
向こうは鉄壁の防御力と圧倒的な攻撃力を誇る兵器を装備して、こちらは丸腰で戦いに挑むような物です。こんな不公平な戦いがあったら、多分誰も僕の側で参加したいとは思わないでしょうけど、絶対勝てる相手の側からすれば、こんなに楽しい戦いは無いと思うんですよね。

そんな装備を固めた3人を相手に、嫉妬と羨望の時間は未だ続くようです。

ミサは相変わらず、どうぞ?と胸を突き出し、自分の両手で自分の胸を掬うようにポヨンホヨンと動かしてアピールを続けます。
僕に言わせればあれは北野の自慰行為とほぼ同じ事なはずなのに、あんなに可愛い容姿でああ言う動作でされると、僕の息子が興奮してしまってツライんです。
北野が裏で受けている刺激を想像しての興奮ももちろんですけど、同時に、ミサのその行為に、ミサが感じる様子を想像しているのです。
そう、ミサと言う女の子が、自らの胸を弄って感じてしまっている様子を想像してしまっているんです。仮にそんな場面があっても、それは北野の演技なのですが、僕のイメージには既にリアルなミサが存在し、彼女はああやって胸をアピールしながら、やがて自分自身が気持ち良くなってしまうシーンが出来上がっていました。

他の2人のスタッフには、女の子のおっぱいアピールぐらいにしか見えていないでしょうが、色々知っていおかげで、本当に悩ましい光景になっているわけです。

「じ・・じゃあちょっとだけ・・」

そう言うと、身体の向きを変えた金谷君は、その両手を徐々にミサの胸に伸ばします。
遠慮しているからなのか、ゆっくりそーっと伸ばしつつ、直前で躊躇したりを何度かくり返しているようです。
あの金谷君の行為も、想像すると中にいる北野には堪らない興奮を呼んでいる気がするんです。
彼女の中で、北野は、自分の息子を彼に向かって突きだしているような物なのです。それを触ってくれ、と。
つまり、金谷君の手がそのミサの胸に触れた瞬間から、北野の息子は甘い甘いとろけるような快楽に包まれて、5分間その快楽を独り占め出来るのです。
その、今にも快楽が始まる手の先が、徐々に自分に迫りながら、中々直接触れない。まるで焦らされているかのように。

普通の女の子であれば、ただ胸を触れられるだけでそこまで気持ち良くなる事は無いはずです。
ですがミサの胸は、普通の胸ではありません。ほぼ中の人の性器に直結され、更に感度が増幅されていると言っていいのです。
僕は男だから、男が直接息子を弄られる事を想像したら、それは気持ち良くなってしまうに決まっています。
そもそもミサの中にある息子は、既に相当固くなっているはずですしね。
直前にイクような事でも無い限り、今でも立派に固くなっているはずなんです。
そんな状態で感度が増しているであろう胸への刺激を、自分では無く他人のコントロール下で加えられるのです。
しかも、その刺激を受けながら、彼はミサとしての振る舞いを崩さず、その裏で起こっている快感は全てみんなには隠すはずです。
それは想像するだけで相当に苦しいはずですから、きっと今の北野君はこれから起こる快感との戦いを、今か今かと待っている。
そんなときに、その快感が焦らされるとしたら、相当に切ないはずです。

この、手を待っている時間ですらもミサはミサとしての態度を崩しませんが、その裏ではきっと興奮しながら焦らされている北野がいるんです。

そして、その金谷君の手はついにミサの胸に触れます。


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