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外から、頭をコツコツコツと3回叩く合図があり、ようやく出てもいい事になりました。
この、猛烈に蒸した、素敵な臭いの充満する、息苦しいスカートの中から出ていいと言う合図です。
普通なら喜んで良さそうな合図ですが、外に出ていいと言われると、僕には少し残念な気もします。
僕にとっては、このスカートの中の空間は、少しだけ由佳里の中に近づいていられた空間。
ここから出てしまうと、また僕は由佳里を外から見る事しかできない立場に戻ってしまうのです。
ですが、由佳里の中には、確かに僕の友達が入っているのです。
それが北野なのか、加藤君なのかは分かりませんが、間違いなくこの羨ましい空間を独り占めしている友達が入ってる。
そう思うと、どうしてもスカートの外に出るのを躊躇してしまう自分がいました。
ただ、いつまでもここに留まるのは、由佳里から見ても不自然でしょう。
これ以上入り続ける理由がないのですから、僕は凄く後ろ髪の引かれる思いを断ち切って、ゴソゴソとスカートの中から出て来ます。
外に出ると、凄く明かりがまぶしくて、一瞬目が眩みました。
スカートの中はそのぐらい暗い空間だったのですね。
そして、空調の効いた涼しい外気を吸って、凄く空気が美味しく感じました。
どうやら、ここは由佳里の個人の楽屋のようで、それ程広くはないけれど、大きな鏡や休憩用の椅子、着替えなどがかかった衣装ハンガーラックがあります。
ふと目を向けると、由佳里のスカートは既に床にしっかりと着いてしまっていますので、再び外気からの遮断は始まっているはずです。
ですが、由佳里は全くその事を気にする様子もなく、僕の事を見て、優しく微笑んでくれています。
美しいドレスを着た由佳里に、優しく微笑みかけられる僕。
思わずゲームのエンディングを思い出してしまいます。
由佳里が、最後に画面に向かってのぞき込むように近づいて、優しく微笑んでチュっとキスをてしてくれるんです。
このシーンを見たくて何度もリピートしたぐらい、素敵なシーンなのですが、今まさに目の前の由佳里はそんなシーンを思い出すぐらい可愛く、しゃがみ込んでいる僕を、覗き込むように微笑んでいます。
「あはは・・・お疲れ様・・・」
少し恥ずかしくなった僕は、ポリポリ頭を掻き、照れ笑いを浮かべます。
そしてすぐに僕が乗ってきたキャスター台を壁の脇の方に置いておきます。
それにしても、先ほどまでのスカートの中で感じていた、固い物の反応は何だったのでしょう。
この部屋には他の人がいませんから、僕がスカートの中にいる間、由佳里は一人でこの部屋にいた事になります。
立ち位置から考えて、由佳里は大きな鏡の前に立っていたはずです。
鏡に向かって、何かしていたのでしょうか? あの指先に感じた動きは、明らかに身体の何処かが動いて連動していた動きと思えました。
ですが、下半身は僕がスカート内に潜り込んでいたため、僕が弄った事による動きはあっても、それ以上の刺激はスカートの中には余り無かったように感じます。
もちろんパニエやタイツ、下着類のシワや締め付けについては、絶えず続いているはずですが、それ以外の不自然な動きはなく、むしろ僕の指先に対して色々反応していたぐらいしか感じられません。
そう考えると、下半身にたいして不自然な動きは、僕が弄るまでは無かったと言う事になります。であれば、上半身でしょうか。
確かに上半身であれば、何かがあったとしても、僕からは何も分からない状態でした。
両手がフリーだったはずの由佳里。そして、大きなバストがドレスの生地によってパッツパツに締め付けられている上半身。
それを鏡で見ながら、由佳里が何をしていたのか・・・
僕の指先に伝わっていた、彼女の下半身に固定されていた固い物は、何かに連動して動いている反応を示していました。
その動きが再現出来る部位は、彼女の身体の中にそんなに無い気がします。
そして、そのそんなに存在しないはずの場所の一つがバストです。
僕は直接見えていませんでしたが、由佳里は、自らを鏡に映し、胸を自らの手で弄って楽しんでいたのでしょうか? 僕がスカートの中に隠れている事を分かった上で、僕に内緒で、そんな事をしていたのでしょうか?
今となっては、優しく可愛らしく微笑んでいる由佳里しかいませんので、真実は僕には分かりません。
そういえば瞬きは自然に戻っています。
先ほど果てたのは確実で、そこからしばらくはさすがに何の反応も出来ないでしょう。
と考えると、自動的に由佳里の瞬きは自動モードに戻っているはずです。
ただ、こうして外から見ているだけでは、実際にモードが切り替わったことは確認できないんです。
そして、よく考えたら、僕がスカートの中にもう少し留まって、友達のモードが切り替わった事を手で感じてから出れば良かった、と、少しだけ後悔しました。
スカートの中に入り込み、少し由佳里の真実に近づけたと思ったにもかかわらず、結果的には、やはり由佳里は僕の知らないところで、とっても素敵な悪戯を自らの身体で楽しんでいたのかも知れないんですよね。
その悪戯がどれほど興奮する素敵な悪戯だったのかを知っているのは、由佳里だけ。
いや正確に言えば、由佳里の中にいる僕の友達の一人だけと言う事になります。
僕の指先に伝わった固い物の動きと、その後にしぼんだ感覚から、その時、僕が密着していたはずの由佳里の裏側で、僕に全く気づかれる事無く、そんな固い物が一瞬にしてしぼむようないやらしい悪戯をしていたはずなんです。
本当に羨ましいやら、悔しいやら、非常に激しい嫉妬を覚えてしまいました。
由佳里が可愛らしいだけに、余計にその気持ちは強くなっていました。
悔しさからつい、僕は、由佳里に質問してしまいます。
「ね、ねぇ。由佳里ちゃんさぁ。さっきそこで何してたの?」
僕は鏡の前を指さします。
由佳里は、指を一本立てて口元にアテ、内緒、とポーズします。
今度はウインクは無しです。
「もしかして・・・悪戯してた?」
由佳里は再び内緒のポーズをします。
「さっき明らかに興奮してた気がするんだよ・・・その前に楽屋の外で他の役者さんに悪戯されてた時と変わらない動きが指先に感じられたんだよね・・・」
僕の追求に、由佳里は腕組みをして困ったそぶりを見せます。
もちろん腕組みをすれば胸を締め付ける事になりますが、その自然な仕草のせいでいやらしさは全くありません。
由佳里は、しばらく困った素振りをした後、ウンウンと何かを納得したように頷いて、その場でしゃがみ込んで僕の真正面にしゃがみ込みます。
先ほども説明したように、ああやってしゃがむと、股間の圧迫が増して気持ち良くなってしまうはずですが、もちろん由佳里は気にしていない様子。
腕は、胸を抱え込むようにしたまましゃがんでいるのですが、膝の上に腕を乗せているのでその上に胸が乗っていて、凄く胸が強調されています。
ただでさえパッツパツに締め付けられているはずの胸が、さらに自らの腕によって締め付けられ、その上膝に押し上げられている状態は、裏側を想像出来る僕にとって、見ていて気持ちの良い物ではありませんでした。
ですが、目の前の由佳里の中では、多分僕の代わりに、あの締め付けを体感している友達がいるはずです。
ただ、このいやらしくて、目に写るのもツラいポーズも、実はゲームで出てくるシーン。
ゲームでは、ドレスではなく私服でやるのですが、こうして胸が強調されたしゃがむスタイルが、萌えシーンとして有名になっていました。
ドレスのつやつやした生地と、部屋の明かりが反射して、胸がとても嫌らしくボリュームアップされた状態でつやつやと光っています。
そんなポーズを取りながら、由佳里は小首をかしげて僕を見つめています。
「な・・・なんだよ・・・」
僕が言うと、ポーズを崩さずしゃがんだまま、更に一歩由佳里が近づいてきます。
あの状態で歩くと、ただでさえテンションがかかって締め付けられているであろう由佳里の股間やバストが、更に締め付けられる事は想像出来、そんな状態でも笑顔を崩す事のない由佳里に、猛烈な興奮と嫉妬を覚えます。
腰が浮くほどに気持ちいいはずのポーズをセクシーに決めたまま、僕ににじり寄る由佳里。
僕は後ろに下がって由佳里から逃げると、由佳里は構わず近づいて来て、最後には完全に壁際に追い込まれてしまいます。
由佳里はわざと僕に見える様に、その抱えた胸を更にギュッと締め付けながら、僕にアピールするようにしています。
さっきせっかく果てて、ようやく落ち着ける状態になっているはずなのに、わざわざ僕に見せつける為に自らを追い込む事を分かっていながら、由佳里に挑発的なポーズを取らせる友達。
そして、僕はその由佳里を見て、由佳里のセクシーな姿に、男として欲情してしまっているのを自覚します。
友達の演技だと分かっていながら、この容姿でこんなポーズを取って迫られると、僕の男の部分が「憧れの由佳里が今日誰にも見せなかった容姿」を目の前にしている事実に、悲しく反応してしまうんです。
僕が興奮しているのは、友達にも見えているはずです。
どんな気持ちで、この容姿を纏って僕に迫っているんでしょう。
その気持ちは由佳里の中に隠されたまま、由佳里は確実に僕の興奮を誘っています。
しばらく見つめ合っていた僕と由佳里ですが、何かを確認する様にウンと頷く由佳里。
そして由佳里は、いきなり僕の手を取ると、自らの胸に宛がいます。
「ぇ・・・」
思わず手を引くのですが、由佳里もしっかりと僕の手を握っていた為、由佳里がバランスを崩して僕に向かって倒れ込んできてしまいます。
「いててて・・・だ・・・大丈夫?」
由佳里は僕の上に乗る形で倒れ込んでいますが、丁度僕の胸より下の位置に由佳里の頭。
僕の腰の位置に由佳里の胸があるのが分かりました。
そう。由佳里の胸が僕の腰の上にあるのです。
その柔らかくてパツパツの胸が、僕のパッドの上に乗っかっているのです。
正確に言うと、胸と胸の谷間付近に僕のパッドがあるので、ダイレクトに乗っているわけではないのですが、ドレスの生地が左右の頂点を結ぶようにピーンと張っているので、その圧力はしっかりと僕のパッドに伝わってきます。
由佳里は顔を起こして僕を見つめると、その場で頭をポリポリ掻いて照れてみせます。
が、倒れた場所からどこうとしてくれません。
「あ・・・あの・・・そこ、やばいんだけど・・・」
僕が指で、由佳里の胸を指します。
由佳里は、倒れ込んだまま、指を見て、指先が自分の胸を指している事を確認するのですが、それがどうしたの? と言わんばかりに首を軽くかしげます。
「あ・・・いや、そこの下・・・僕のがあるから・・・」
由佳里はその言葉にウンウンと頷いてます。分かってると言ってるんですね。
「だからさ・・・そこ、どいてくれないと・・・・・・」
何で? と言いたげに首をかしげる由佳里。
「胸が・・・乗ってて・・・やばいんだって・・・」
僕の言葉を聞いた由佳里は、さらにギュッと胸を押し当てて来ました。
「ち・・・ちょっと・・・まって・・・」
言葉を無視して、今度は両腕で自分の胸を挟むようにして、押しつけて来ます。
「そ・・・そんな事したら・・・」
それでも彼女は遠慮無く僕を胸で悪戯してきます。
と同時に、彼女自身も僕の足に自らの足を絡め、太ももで挟むようにしてキュッキュッと自らの腰を締め付けています。
僕の太ももを押し当てて挟む彼女は、つまり僕の太ももで感じているのでしょうか。
ボリューム有るスカートの上から絡みついているので、ダイレクトな圧力は感じないはずですが、それでも裏側の世界を想像するとかなりの快感が、由佳里の裏側を襲っている可能性はあります。
僕は、股間に感じる快楽に溺れそうになるのを必死で堪えて、何とか身体を捩って彼女の呪縛から逃れます。
彼女の絡みついた身体を解くのに数分を要しましたが、どうにか脱出に成功すると、彼女は、更に近づいて来ます。
「まま・・・まって、まって・・・」
僕の言葉に、一応一旦は止まる由佳里。そして何で? と首をかしげます。
「だって、僕は仕事でここに来てるんだし・・・由佳里ちゃんにしてもらう訳にはいかないだろ?」
すると、由佳里はしばらく沈黙します。でも次の瞬間、すっと立ち上がると、部屋の片隅に置かれたメモを手にします。
サラサラと何かを書いて僕に渡しました。
そのメモにはこう書かれていました。
「今日はありがとうね。ホントに助かったの。成田君が色々助けてくれたから素敵なショーになったと思うわ。だからちょっとだけお礼したかったの。それにほら。スカートの中で、私に悪戯してたでしょ? 凄く苦しかったけど、凄く気持ちよかったから、私ばっかりじゃ悪いと思って。」
僕はこのメモを見て、沈黙してしまいます。
僕がスカートの中で、由佳里の下半身を弄った時の事も覚えていたんですね。
僕に弄られながら、他の人と接していたとき、どんなに苦しかったのでしょう。
他の人に不自然な感じを与えられない立場でしょうから、冷静に対応していたのでしょうが、その裏ではきっと想像以上に過酷な環境があったのでしょう。
そんな事を想像していると、すぐに次のメモを渡してきました。
「成田君、ゲームで私のエンディング何度も見てるんでしょ? せっかくだから、今日は私が成田君の彼女になってあげたいなーって思って。ダメかな?」
メモを渡しながら、彼女は自らの顔の口元を指差してアピールします。
「え?」
首を突き出すようにして、何かをアピールしています。
そう。
キスしてくれと言っているようなのです。
「ぼ・・・僕が?」
ウンと頷く由佳里。その仕草もゲームの中の由佳里そのもので、ホントに可愛いんです。
すっと立ち上がる由佳里は、そのドレスの美しさもあり、物凄く気品があって近寄りがたいぐらいに綺麗です。
この由佳里が、今だけ僕の彼女になってくれると言うのです。
ゲームをプレイしてる者から考えたら、物凄く嬉しい体験ですし、なによりこの由佳里には本当にファンが多いので、そのファン達を差し置いて、僕だけの彼女になってくれると言う展開は、多分ファンから見たら凄く羨ましい状況です。
ですが、冷静に考えてみると、彼女は、その裏に僕の友達が入って演じているのです。
僕の友達が、僕の為に、由佳里の身体を使って彼女のフリをしてくれると言うのです。
その友達である北野か、加藤君のどちらも、このゲームをプレイしているファンですし、確か二人とも、由佳里がお気に入りだったはずなんです。
僕らは男として、由佳里というキャラクターが好みだったのですが、彼らは、今、その憧れの存在である由佳里になって、僕に由佳里として接してきているのです。
しかも、その間ずっと、彼女と衣装によって生み出される過酷で羨ましい環境を、独り占めし続けているんです。
そう言う事を考え始めると、素直に喜べない僕がいるんですよね。
由佳里は両手を軽く広げて、僕に立ち上がってこっちに来いと言っています。
その優雅で華麗な動きも、僕をドキドキさせてしまうのですが、常に、この動きは北野か加藤君によって作られている事が頭をかすめてしまいます。
憧れの存在に入って、その女の子になりきる行為だけでも相当に羨ましい事なのに、彼らは、彼女に密閉され、スカートの中に広がる濃密な空気を吸い、身体と衣装の産む悩ましい快感をやり過ごし続けているんですから。
想像しただけで自分の息子が固くなってしまうのですが、彼らはきっと彼女の中で、僕の何倍も、それこそ痛いぐらいに固くさせられた状態をキープさせられ続けているはずなんです。
先ほどスカートの中でしぼんでしまったようですが、その後の行為を考えたら、わずかな時間ですが、既に元に戻っている可能性は高いと思います。
つまり、僕の前で可愛い由佳里扮しているその裏では、由佳里からの一番素敵な行為を独り占めして、絵も言われない快楽に身を包まれている友達が存在するはずなのです。
由佳里が裏に、何をしているのか、それは僕には分からずに、僕は目の前にいる可愛らしい由佳里に翻弄される事しかできないのです。
「い・・・いや・・・ホントにいいってば・・・」
僕は拒否するのですが、由佳里は首を横に振ってイヤイヤと可愛らしくお願いしてきます。
そして手をさしのべて、僕を立たせようとします。
「ちょ・・・ちょっと待って・・・」
今度は先ほどと違い、僕が無理矢理立たされてしまいます。
彼女はか弱いように見えて、腕力は男性なので、ある意味当然です。
「わっと・・・とと・・・」
戸惑う僕に、由佳里は優しく笑顔を向けたまま、指を差し出します。
この子はゲームに出てくる由佳里ではなく、北野か加藤君がどちらかが演じている偽物。
そうと分かっていても、この笑顔でこんな綺麗なドレスを纏って、優しく手をさしのべて、キスをしてくれとお願いされると、どうしてもドキドキしてしまうんです。
悔しいけど、この由佳里を操って僕をドキドキさせている人間がこの中にいるのに、それが分かっているのにドキドキしてしまうんです。
その可愛らしい容姿による必死のお願いに、僕はついに、彼女にキスをしてみる事にします。
キスをする為に近づこうと、そっと由佳里の手を持つと、そのか細くて綺麗な手にぞくぞくします。
シルクサテンのロンググローブによってぴったりに包まれた手はその美しさに拍車がかかっていますが、この手の締め付けは、確実に由佳里の中へと伝えられているはずです。
こんな綺麗なシルクサテンに巻き付かれ、シワを感じるのですから、それはそれは気持ちいいはずですが、由佳里はその手を僕の手から離し、そっと僕の腰に絡めて来ます。
僕はゆっくりと彼女に覆い被さるようにキスをしようと顔を近づけます。
これはまさに先ほどイベントで見たキスシーン。
相手も着ぐるみとは言え、男の子が羨ましかったのですが、そのシーンを僕が再現しているのです。
由佳里はその僕の顔が徐々に近づくのをじっと見つめていますが、これだけ近くに彼女がいるのに、やはり呼吸音は一切聞こえてきません。
ドレスのお腹の辺りが少し動いているから呼吸はしているはずですが、この優しい笑顔には一切の隙間は存在しないのです。
そして最後の最後、僕をじっと見ていた由佳里が、少し背伸びをするように、僕にスッと近づいて、顔を近づけ、目をゆっくりと閉じ、口にチュッとキスをしてきたのです。
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