由佳里のバースデー -inside-(9話) [戻る]
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≪ 北野side ≫


 スタッフの合図で、いよいよイベントが開始となります。
 僕は、彼氏役の男の子と共にドアの外に出て行きます。
 もう夕方とは言え、野外です。
 昨日もまだまだこの時間は気温も湿度も高めでした。
 ですが、元々スカートの中が既に蒸し風呂みたいな苦しい空気に満たされていることもあって、直ぐに野外に出たと実感することは出来ませんでした。
 男の子の肌タイツは直ぐに汗が滲み始めているのが分りますが、僕はまだそんなに暑いとは感じていないんです。
 それもそのはず。
 これだけ厳重に封印されていると、外気が中まで伝わってくるのは結構タイムラグがあるんです。
 しかもスカートが長いので、野外の空気がスカートの中に入り込むことも殆ど無い。
 僕の呼吸によって、徐々に押し出されて入れ替わっていくんです。
 ですから最初は気になることはありません。
 ですが、みんなの前で演技を続けていると、徐々に徐々に環境が悪化して、気付いたら完全な蒸し風呂になっているんです。
 暑い空気は、冷たい空気よりも、呼吸が苦しいんで、余計に新鮮な空気が恋しくなるのですが、もちろん由佳里は大人の色気たっぷりのこのドレスを纏って、お客さん達とのコミュニケーションを楽しんでいます。
 こんなに苦しいのに、遠慮無く大きな胸は揺れ、ドレスのシワや締め付けが変化し、パニエが擦り、下着やタイツのシワに固くなったモノをヒクつかせていると、もの凄く興奮してしまいます。
 着ぐるみの演者は、本当に演技が続行出来ない時にはいつでも演技を中止する権利があります。
 凄く苦しい今、僕が演技を止める気になったら、すぐにでもイベントを中止に出来るはずですし、仮に僕が止めても、今日だったら加藤君の入る由佳里もいるので、イベントそのものはスケジュールを変更して続行も出来るはずです。
 ですが、僕は由佳里をやめません。
 何故って、こんなに興奮出来る嫌らしい空間を独り占め出来る時間を、まだまだ何時間も残しているのに、今中止したら勿体ないですから。
 きっと成田君は、僕が頑張れば頑張るほど、由佳里の中に思いを馳せて嫉妬するはずですが、そうやって成田君が嫉妬するのも、僕が頑張りたい理由です。
 彼がどんなに羨ましくたって、由佳里の中の世界は僕だけの物なんですから。
 そんな由佳里を独り占めしながら、二部のパーティーは進行していきます。
 参加者との交流も終わって、撮影会が始まると、お客さんから、さっきの熊ちゃんを抱いたところを写真に撮りたいと言ってきます。
 さっきの熊ちゃん、の意味が一瞬分からず、不思議そうにしていた僕ですが、スタッフがさっき受け取ったヤツ、って説明してくれて、すぐに意味を思い出します。
 そう。
 一次会の終わり頃に彼氏役の男の子から受け取ったプレゼントです。
 加藤君の入っている由佳里が受け取っているプレゼントなので、僕は一瞬忘れていましたが、確かに由佳里は熊ちゃんを受け取るんですね。
 僕は可愛らしく、熊ちゃんを持ってきてってお願いすると、スタッフが直ぐに取りに行ってくれました。
 その間も由佳里の撮影会は続き、お客さんとのツーショットや、ちょっとかっこいいポージング、そして、おちゃらけたポーズ、と、本当に様々な由佳里をお客さんに見せてあげます。
 もちろんそれは僕にとっては凄く大変な行為なのですが、そんな裏の世界を気にするお客さんはいませんから、大喜びです。
 お客さんとのスキンシップも第一部のパーティー以上にしてあげると、お客さん達も喜びながらドキドキしている様子。
 そのポーズやその絡みの度に、僕がどれだけ気持ちよくなっちゃっているか、全く気づいてないお客さんの前で、由佳里のいじめに耐え続けながら、みんなの由佳里を演じ続けました。
 すると、数分して、スタッフが大きな熊ちゃんのぬいぐるみを持って来ました。
 僕は嬉しそうに受け取ると、ギュッと抱きしめてあげます。
 大きな由佳里の胸が熊の身体に潰され、僕のモノも甘い甘い締め付けに襲われます。
 そして、そんな締め付けを受けている下腹部には、熊の足やしっぽが押しつけられる事で、二重に感じてしまうんです。
 お客さんに指示されるように、ギュッと抱いてポーズを作り、その度に切ない締め付けと戦い、少し落ち着きたくても、直ぐにまた抱いてポーズをと依頼があれば、休む間もなくギュッと締め付けられる。この繰り返しが、本当に苦しくて、可愛らしくポーズを作りながら、頭がポーッとしてくるのを覚えました。
 お客さんとのツーショットも、軽く胸をお客さんに押し当てるようなサービスもします。
 熊ちゃんに強く締め付けられた後、お客さんに軽く押し当てる、と言うソフトとハードな締め付けを繰り返すことで、僕の下半身は、僕の言う事にダダをこねて逆らうぐらいに言う事を聞かなくなっていました。
 それでも何とか出さずに踏みとどまり、素敵な由佳里を演じ続けるのですが、この野外の空気もあって、我慢すればする程苦しさもましてしまいます。

(た……たすけて……そんなに締め付けたら出ちゃうよ……またツーショットって…お客さん喜ばせる為に、少しオッパイを腕に当ててあげないとダメだよね……はうっ…せ……切ないよぉ……)

 苦しくて切なくて、本当に素敵な撮影会が続きます。
 そんなとき、ギュッと熊ちゃんを抱きしめて、お客さんとのツーショットを撮ろうとポーズを決めたのに、カメラマンさんからOKのかけ声がかかりません。
 いつまでもギューッと抱きしめ続けると、本当に込み上げてくる気持ちのいい液体を我慢出来なくなってしまうので、心の中で早くして欲しいとお願いしてみるのですが、カメラマンさんにその願いが通じることはなく、無情にも、中々撮影完了のかけ声がかからずにいます。
 固くなったモノが、苦しくて悲鳴を上げかけているそんなタイミングで、カメラマンがカメラのメモリーがいっぱいになってしまったことを告げ、ちょっと撮影を止めます。
 僕は出す本当の寸前でしたので、可愛らしく分ったと返事をする由佳里の裏では、もうちょっとで出る所を止められた切なさに、もの凄く悶々としてしまいました。
 お客さんの誰かが、熊ちゃんを抱いている写真が撮りたいと言ってくれれば、喜んで思い切り可愛らしく熊ちゃんを抱いてあげます。
 そして、この出る寸前で止められた快感を、最後まで処理してしまいたい。
 本気でそう思ってしまうぐらい追い込まれた状態なのに、お客さん達は、カメラマンに遠慮してるのか、トラブルに興味があるのか、その間一切由佳里に声をかけてこようとはせず、むしろカメラマンの様子を気にしているみたいです。  こんなに苦しいのに、僕は由佳里なんです。
 こんなに切ないのに、僕は由佳里なんです。
 みんな、まさかこんな素敵な由佳里の裏で、僕がこんなに苦しんでいるなんて知らないはずですから、カメラマンを心配しているみたいですが、唯一、成田君だけは、チラチラと僕の方を見ています。
 唯一、彼だけは由佳里の中で僕が闘っている可能性を理解しているんです。
 日が落ち始めているとはいえ、まだ夏真っ盛りですから、その蒸し暑さも相当な物ですし、そんな中で空気を遮られ、快感を寸止めされながら、由佳里を続けることの苦しさを、相当羨ましく思って見ているはずです。
 そんな彼がもっと羨ましくなるように、由佳里を可愛らしく存在させ続けるのですが、やはりあれだけ強めに胸を締め付ける行為は、女性にとっても感じる行為と見なされるのか、快感制御が強く働くことはなく、出そうで出ないギリギリぐらいをキープさせられ続けています。
 それと、熊ちゃんの足やしっぽが下腹部に押し当てられていたことも、制御を介さずに感じると言う意味では、苦しさを増幅していました。
 今は熊ちゃんを抱く必要がないので、そう言う感覚と闘ってはいませんが、出来ればまた直ぐにでも抱きしめたいぐらい、もう、出したくて出したくて仕方ない状態にあります。
 カメラマンさん、早くして。
 そう心の中で願いながら、外から見たら素敵なヒロインにしか見えないはずの由佳里を演じ続けている僕。
 どうもカメラだけではなく、データを纏めるパソコン側もメモリーがいっぱいの様子で、変わりのメモリーを成田君の携帯電話から取り出して代用するみたいな話になっています。
 これってつまり、成田君のメモリーに、由佳里の写真が記録されるってことですよね?
 約十五分経過。
 ようやく、成田君のメモリーがカメラマンの手に渡り、撮影再開です。
 残り数枚ですが、ようやく僕は熊ちゃんを抱きかかえ、お客さんとツーショットを撮る場面になりました。
 十五分間寸止めを喰らい、蒸し風呂の由佳里の中で、ドレスが産み出す微妙な快感によって、落ち着くことも出来ず、ずっと出す寸前をキープさせられ続けていた僕には、この熊ちゃんをギュッと抱く瞬間は、本当にトロける程に気持のいい瞬間でした。
 気を抜くと膝がガクガクしてしまいそうなぐらい、頭が真っ白になって、熊ちゃんのしっぽと足が、下腹部に押し当てられ、それもまたとても切ない快感に変化していました。
 もうダメ。
 本当に限界。
 そんな時、カメラマンが、お客さんにもうちょっと由佳里に近寄ってくれと指示を出します。
 そして、お客さんが近づいた瞬間、お客さんの手が、熊ちゃんに当たってしまいました。
 その衝撃で、熊ちゃんは僕の想定以上に下腹部に押しつけられ、とうとう由佳里の中で僕の限界を超えてしまいました。
 由佳里は、今日二度目の僕の放出を何事もなく受け止めてくれますが、出している僕は、その我慢を続けた後の気持ちよさによって、一瞬意識が飛んだぐらいでした。
 そう言えば、子供の頃、学校の校庭にあった登り棒って遊具を思い出します。
 あれにしがみついて登り下りをしていると、何故かとっても気持ち良くなってしまったことがあるんです。
 遊具ですから、子供が当たり前のように登り下りしているのに、そんな中で僕だけ、人とは違った感情を持っていた。後に、実は割とみんな似たようなことを思っていたらしいと聞いたのですが、当時は、なんか人に言えない秘密という気がしていましたる
 そして、この熊ちゃんは、まさに今の僕には、そんな登り棒のような存在です。
 だって、女の子が大好きな熊ちゃんをギュッと抱きしめる、なんて当たり前の行為が、僕にだけはとっても嫌らしい行為なんですから。
 可愛い熊ちゃんの笑顔が、僕にはとっても嫌らしく見えてしまいます。
 そして、今後もこのイベントでは、何度も熊ちゃんを抱きしめる場面が訪れるきがしますし、その度に、僕は熊ちゃんと嫌らしい戦いをしなければいけないことになります。
 今から想像するだけで興奮してくるのですが、それはとても楽しみな興奮です。
 可愛いポーズで頭を真っ白にして快感を独り占め出来る。
 こんな興奮できる場所、世界中でもこの着ぐるみの中だけだと思うんですよね。
 本当にホビー21で着ぐるみの役者になれたことを嬉しく思ってしまいますし、まだそう言う立場にいない成田君が可哀想だなぁとも思ってしまいました。
 君ももうちょっと頑張れば、みんなの前で堂々と、こんなにエッチなことが出来るのにね。
 出しながらも、撮影中ですから、熊ちゃんを抱き続けることになります。
 出している最中も刺激されるって、かなり苦しいことなのですが、それも由佳里の中にいる僕には受け入れる必要のある刺激なので、ただひたすら気持ちいい放出の中、可愛らしく熊ちゃんを抱く由佳里を演じます。
 なんとか撮影を終えたのは、予定よりもだいぶ遅れて、開始から三十分が経過した頃。
 苦しくて深呼吸したくても、周りにこれだけ人がいると、それも叶わないので、なるべくゆっくり、ストロークを長く取って、周りに対しては出来るだけ小さな変化で最大限の空気を取り込むのですが、これだけの長時間、蒸した夏の夕方の空気の中にいる、由佳里スカートの中に溜まった空気は、それはそれは想像しただけでクラクラする程に、苦しい空気になっていますので、どれだけ一生懸命に空気を吸っても、僕が楽になることはなさそうです。
 出した直後の呼吸の荒さもあって、本当に苦しかったのですが、もちろん周りにそれが気付かれることはないので、周りからは相変わらず可愛い由佳里として見られています。
 成田君ですら、多分僕が出したことまでは分っていませんから、この苦しさまでは想像していない気がします。
 そんな成田君のメモリーには、僕が出しながら熊ちゃんを抱きしめている由佳里の写真が入っているはずです。
 彼はその写真を、どんな気持で見るんでしょうね。
 撮影会が無事に終了した僕は、ここで一旦退場します。
 次は、この場に加藤君の入った由佳里が登場し、その間に僕はイリュージョンの準備をしながら待機する事になります。
 多分これから何十分かの間が、今日の僕にとって一番大変な時間になる気がしますが、そのことを思っただけで、さっき出した直後なのに早くも僕のモノはカチカチに固くなっているのが分ります。
 楽屋には、成田君と一緒に向かうのですが、成田君は小道具の熊のぬいぐるみを抱えてくれているので、その熊が由佳里に対して与える影響を凄く気にしているようでした。
 大丈夫だったか、と質問されたとき、僕は大丈夫じゃ無かったって答えたかったんですが、多分由佳里にはちょっと重かった程度ですから、ちょっとだけ、と答えたら、成田君はなんとも複雑そうな顔をしていました。
 大丈夫じゃないって言った方が、多分彼も気持は楽になるはずですが、僕が大丈夫って答えちゃったから、かえって色々と裏を想像してしまったみたいです。
 そうして歩いている間も、由佳里の大きな胸は揺れ続け、僕の固くなったモノを刺激し続けていますし、そのことに気付いているのか、成田君はずっと由佳里の胸をチラチラ見ているのが分ります。
 見られながら歩いているので、僕も頑張って、苦しそうな所は見せずに可愛い由佳里を見せてあげます。
 平気で歩いているように見えるかも知れないけど、一歩一歩訪れる下半身への刺激は、本当に本当に悩ましいんですよ?
 成田君も憧れるヒロイン由佳里は、こんなにもエッチな身体をしてるから、中にいる僕は、ずっとずっと、こんなに悩ましいんですよ?
 こうして、しばらく悩ましい歩行が続いた後、ようやく楽屋へと到着。
 ここで成田君は会場のセッティングのお手伝いのため、再び会場に戻っていき、僕は、着替えのために楽屋の奥の部屋に入っていきます。


≪ 加藤side ≫


 予定より随分長引いているようですが、それだけ長い間北野先輩は由佳里として野外に存在していることになります。
 そして、ようやく撮影会も終了したのか、隣の部屋に成田先輩の声と、物音が聞こえてきました。
 成田先輩は直ぐに次の準備で部屋を出て行ったようで、その直後にドアから、北野先輩の入った由佳里が現れます。
 北野先輩、あの中で出したのかなぁ。
 それとも我慢を続けているんでしょうか?
 どっちにしても、あの由佳里のドレスを見ると、北野先輩にとって楽な野外ではなかった気がしますが、それが凄く羨ましくも写りました。
 同じ身体を持つ由佳里に入ってる私だから、余計に羨ましく思えてしまったんですよね。
 私は北野先輩の由佳里と入れ替わりで移動し、北野先輩の由佳里はこの後直ぐに着替えてイリュージョンの仕込みをする事になっています。
 スタッフに誘導されて、みんなの待つパーティーの野外会場を目指すのですが、直ぐに移動しては成田先輩に着替えの早さを不思議がられてしまうので、十分程部屋で待機して移動となります。
 一応まだ、成田先輩を始め、多くのスタッフは由佳里が一人しかいない事になっているので、この後のイリュージョンのためにも、ここで台無しには出来ないんですよね。
 こうしてようやく野外パーティーの会場に到着します。
 外に出て直ぐに、スカートの中に野外の熱気が入り込んでくるのが分りました。
 このドレスであれば、移動すれば空気は入れ替わりやすく、その為、直ぐに野外の熱気に包まれることになるんです。
 ドレスのピチピチパツパツな感じも、凄く気持が良くて、しかもスタイルが露出している関係で、みんなから見られているのもドキドキします。
 気付いてないのかも知れませんが、成田先輩なんて、時々由佳里の下腹部に視線を落とすんですよ。
 そこは私のカチカチに固くなっている息子が固定されている場所。
 とっても素敵な場所。
 きっと成田先輩が一番羨んでいる場所。
 ゴージャスなドレスだとスカートに隠れて見えませんが、こう言うタイトなドレスなら、下腹部にピッタリとフィットしていますから、羨ましい場所のラインもしっかり見えてるんでしょうね。
 ただ、先輩がどんなに羨んでも、私のここは一切モッコリすることはなく、女の子の下半身を見せつけるだけです。
 その分いっぱい想像して、いっぱい楽しんでくれると嬉しいかな。
 チャイナドレスに締め付けられる快感、先輩は想像出来るかしら?
 でも、私は直ぐに役に合わせて主人公の男の子の元に駆け寄ってしまいます。
 走ると胸が揺れて苦しいのはいつものことですが、野外でこのチャイナドレスだと、余計に苦しいんですよね。
 そう言えば北野先輩のあのドレスは、もっと胸が揺れちゃうはずですから、もしあのドレス姿で走ったりしたら、かなり苦しかったんだろうなぁって想像しちゃいます。
 私も明日、あのドレスを着てるはずですから、ちょっと走ってみようかな?
 この後しばらくお客さん達との歓談やビンゴ大会があるので、私はそれに合わせて、素敵な由佳里を演じ続けるのですが、その間もずっとお客さんや、成田先輩の視線はずっと感じていることになります。
 特に成田先輩の視線は、私が主人公の男の子と仲良くしている時に強く感じていました。
 きっと嫉妬しちゃってるんでょうね。
 だって、由佳里は先輩のお気に入りで、中に知り合いが入ってるのは分っているはずですから、もっと自分とも仲良くして欲しいって思っているかもしれません。
 北野先輩の由佳里がどう接していたのかは分りませんが、私はあくまでも由佳里として、お仕事で主人公の男の子と仲良くしているだけなんです。
 成田先輩、ごめんなさいね。
 私、先輩のこと嫌いじゃないけど、こうして男の子と仲良くしている時の先輩の表情って、とっても私を興奮させてくれるから、ついつい、仲良くしちゃうんです。
 私は先輩にお世話になってるから、もっと先輩とも仲良くしてあげたいきもするんですけど、由佳里は、先輩にとって、ちょっと遠い存在の方が、憧れのヒロインて感じがするじゃないですか?
 だから、ちょっとだけ我慢してくださいね。
 その分、私が由佳里から、とっても素敵な時間を貰ってあげますから。ね。
 こうして楽しい時間が過ぎている途中、関係者用の通用口の方から、イリュージョン用に仕込みの入った大道具が運び込まれているのに気付きます。
 その中には、三つ積み重ねると人の背丈ぐらいになる箱が、全部で六つ運び込まれています。そのうち二つは土台の上に固定されていて、これの上に残った二つの箱を重ね、三つ重ねた箱を二セット作り、片方から片方にに由佳里が瞬間移動するんです。
 もちろん瞬間移動は現実的には無理ですから、ここで今日の由佳里が二人いることを利用するんです。
 つまり私の由佳里が片方に入ると、もう片方から北野先輩の由佳里が出てくるんです。
 言葉で言うと単純ですが、見た目が全く同じ二人の由佳里だから出来る技です。
 と、ここで疑問があるかもしれません。
 私が箱に入ると、もう片方の箱から北野先輩の入る由佳里が出てくる、と言うのですが、その北野先輩の由佳里は、どうやって箱から出てくるのか。
 答えは簡単です。
 今、既に、あの土台に乗った箱の中には、由佳里が詰め込まれているんです。
 これからイリュージョンが始まるまで、あの箱の中で、北野先輩は、由佳里としてじっと耐え続けるんです。
 まだこの後のビンゴ大会も始まっていない段階で持ち込まれたのはちょっと私も予想してませんでしたが、ビンゴ大会とイリュージョン前半を全てこなしても三十分はかかるはずですから、その間ずっと北野先輩は箱の中。
 しかも、より不思議に見せるために、あの箱の中にいる北野先輩は最初に着ていたゴージャスなドレスに着替えているはずです。
 あのボリュームのドレスを纏って、あんな小さな箱に入ってるなんて、本当に苦しそうですが、もうあそこに箱があると言うことは、間違いなく北野先輩の由佳里はあの中にいることになります。
 一応箱には何重にも安全装備が施されているし、空気を送るファンも稼働しているはずなので、ある程度中に人が入っていても大丈夫なように出来ていますし、なにより、中にいる北野先輩がギブアップする状況なら、いつでも箱から出られるようになっています。
 でも、北野先輩は、きっとそんな世界を独り占めすることを喜んでいるはずですから、絶対に出てくることは無いでしょうね。
 タネを知っている私としては、あの箱が猛烈に羨ましくなってしまいます。
 あの箱は、ただの箱ではなくて、由佳里が、その身を隠し、中にいる北野先輩を虐めながら、じっと時間が来るのを待っている箱。
 そんな羨ましい箱をチラチラとにしながら、ビンゴ大会が始まりました。


≪ 北野side ≫


 成田君が会場セッティングをしている間に、僕は加藤君の由佳里と入れ替わって、次のイリュージョンの準備を始める事になります。
 成田君がいなくなったのを確認して、僕は奥の部屋に入ります。
 すると、凄くタイトなチャイナドレスに身を包んだ由佳里が待機しています。
 あのチャイナドレスは、このイリュージョン用に仕立てた物なので、僕は着る事がないんですよね。
 大きな胸も、ピチピチのウエストも、相当にタイトそうで、きっと苦しいんだろうなって想像してしまいます。
 確かに呼吸は僕の着ているドレスより大分楽でしょうけど、腰までピッタリタイトなサテンで覆われている事から、加藤君の大事な物は、相当に気持ちよく締め付けられているはずなんです。
 ですが、床レは可愛らしい笑顔を浮かべて僕の方を見ているんです。
 同じ身体を持つから、余計に色々想像出来るんですが、あのドレスの着心地がとっても気になるんですよ。
 他のドレスは、僕も加藤君も着るんですが、唯一あのドレスだけは加藤君だけが着るドレスなので、ちょっと羨ましい気もします。
 そんな加藤君の由佳里と入れ替わって、僕は奥の部屋に入り、加藤君は表の部屋でしばらくの間、待機となっています。
 僕は部屋に置かれた椅子に腰掛けると、先ほど由佳里にペイントをしてくれたペインターの女の子が近寄ってきます。
 そう。これからこの胸に描かれたペイントを落とすんです。
 ペイントを落とすのは、筆ではなく脱脂綿で、リムーバーを使って色を落とすようです。
 彼女の手に脱脂綿がつままれ、リムーバーらしき液体をつけて、由佳里の胸を優しく優しく擦っていきます。
 塗るときと違って、落とすときはかなり広い範囲に伸ばしているので、感じる部分が広がって、その気持ちよさは、先ほど色を塗るとき以上。
 筆と違って彼女の手先が割とダイレクトに感じられるのも、余計に僕を苦しめています。
 彼女は、自分の手で間接的に、僕の固くなったモノを気持ち良くしていることに全く気づいていないので、僕は、何度も何度も往復する彼女の手先を、僕の固くなったモノで受け止め続けるんです。
 スカートの中で、太ももがギュッと擦り合わされていたり、握っているてがギュッと強くなっていたりするのですが、多分それにも気づかない彼女。
 ペイントするときは我慢出来ずに出してしまいましたが、既に何度か出している関係もあって、何とか耐え続けています。
 ですが、僕のモノは、先端に涙を浮かべ、由佳里の中でヒクヒクと嫌らしくヒクつき、僕に出したいよってアピールを続けています。
 何度も脱脂綿で拭き取られ、その度にここで出したらどれだけ気持ちいいかと想像し、それでもギリギリの所で決壊しないように頑張っているんですが、何度も何度も彼女の手で脱脂綿が擦りつけられ、それもリズムが毎回異なるので、本当に我慢するのが苦しかったんです。
 耐え続けること五分。
 なんとか色が落とせるまで我慢しきった僕は、彼女の手が由佳里の胸から離れていくのを、物凄く切ない気持ちで見ていました。
 とっても苦しかったけど、あの手で僕のモノを弄ばれ続ける感じは、本当に興奮出来る事でした。
 その手が、離れていくことで、もっとして欲しいって言う僕の本音と、でも由佳里としての振る舞いの狭間で、本当に切ない気持ちのまま、彼女の手を見つめていました。
 自分で我慢したこととは言え、出せなかった事で、凄く由佳里の中は苦しくなっていましたが、この後、由佳里は直ぐに他のスタッフに取り囲まれて、ドレスを脱がされることになります。
 背中のファスナーを下ろされて、下からドレスを持ち上げるように脱がされると、やはり大きな胸がドレスの一番細いウエストの部分にひっかかり、我慢しきって涙目になっている僕のモノを刺激します。
 下からすくい上げられるような感覚は、腰が思わずヒクヒクしてしまうぐらいに気持ちいいのですが、それもなんとか耐えきって、ようやくドレスの外に出る事になのます。
 ですが、すぐさま由佳里はドレスの中に逆戻り。
 最初に着ていた薄いブルーの綺麗なドレスに着替えるんです。
 サテンのグローブをドレスに合わせて付け替えると、再びドレスを覆い被され、背中のヒモを編まれて行くと、ウエストから胸に向かって、締め付けが増して行き、さらに僕のモノが締め付けられて行く様子がわかります。

(だ……ダメ……出ちゃうって…そこ強く締め付けすぎてる…こんな状態で我慢するのって、苦しすぎるよ……もうちょっとだけ緩めて……ねぇ……お願いだよ……ダメなの? ダメなんだ……こんな苦しくて我慢出来るのかな……)

 ハイネックの首まで締め上げられる間、本当に先端が滲む僕のモノを必死の思いで、つなぎ止めながら、なんとか可愛い由佳里で居続けることが出来ました。
 もちろん呼吸は猛烈に苦しく、締め付けられるドレスの快感もまた、涙が出るほど気持ちがよくて、このまま演技を放棄して快楽に身を委ねたい衝動に、何度も襲われます。
 でも、周りにいるスタッフのためにも、僕は由佳里であり続けます。
 それが、由佳里の中に入れると言う特権的な立場の僕がする仕事ですから。
 背中に大きなリボンを固定するときも、呼吸を止めて快感に耐えていましたが、多分リボンを固定したスタッフが、僕のそんな苦しみに気づくことはありません。
 最後にネックレスを首にかけられて、再び美しいドレスの中に由佳里が入りました。
 でも、今回はこれで待機ではありません。
 今日一番大変なお仕事。
 イリュージョンの為の準備です。
 僕は、仕掛けのある箱の中に入って、イリュージョンのメインイベントの時に、タイミング良く箱から出てくるんです。
 部屋には既に、僕を閉じ込める準備が完了している箱が準備されています。
 リハーサルで何回か入り、二十分までは我慢出来たのですが、相当苦しかったのを覚えています。
 その箱に、今日は野外で、しかもイベントの進行が順調に行っても三十分以上は入っている必要があります。
 いつでも脱出出来る装備はあるのですが、それはホントに最後まで使いたくない物ですし、なにより、野外には大勢のお客さん達がいます。
 ですから、彼らをガッカリさせないためにも、僕はこの箱に入って頑張るつもりでいました。
 スタッフに用意された、ステップが箱の横に付けられ、僕はゆっくり、重装備なドレスを纏ったまま、小さな箱に足を踏み入れます。
 裸の由佳里なら、小さくうずくまればそれほど無理なく入れるサイズの箱ですが、それでもかなり小さく見えます。
 しかも今回はこのドレスを纏ったまま入るのです。
 スタッフが箱の中にスカートの裾を全部ごっそりと入れ、僕はゆっくりとスカートの位置を調整しながら箱の中にしゃがんでいきます。
 スカートで、箱の底に付いている送風口を塞がないように、慎重にしゃがむのですが、スカートやパニエのボリュームがありすぎて、完全に送風口を遮らない形でしゃがむのはかなり難しく、どうしても一部はドレスやパニエの布が、送風口を塞いでしまう形になっています。
 まぁそれでも、ある程度露出があれば呼吸は可能ですから、適当なところで妥協して座り、スタッフに渡されたリモコンを握ると、身体を小さく体育座りするようにして箱の中に埋めて行きます。
 スタッフが上から蓋をロックすると、スタッフの声に合わせてリモコンの脇にある送風スイッチを押します。

「OKですー。じゃあランプ消して下さい-」

 スタッフの合図に合わせて、リモコンの青いボタンを押します。
 真っ暗なので見えないのですが、位置は記憶していますので、しっかりと押すと、

「ランプ消えました-。問題なければそのまま行きますね-」

 準備完了と言いたいようです。
 ただ、僕は大変です。
 小さな箱の中に、ふわふわのパニエとピチピチツヤツヤのサテンのドレスに身体を締め付けられて、その状態で身体を小さく折りたたむように座っています。
 体育座りのように座っているのですが、パニエを押さえる為に、実は手は膝を抱えるようにではなく、太ももを抱えるようにしています。
 小さい空間なので、自分の膝と身体が胸を挟んで、ちょっとでも身体に力をかけると、胸への圧力も変化して、本当に締め付けが気持ちよくなってしまいます。
 また、股間も、かなり突っ張り、下着もタイツもピーーンと張り、フィットして猛烈に切ない。
 そして、ドレスの上半身や、裏に着ている補整下着のピチピチした締め付けが、身体を縮めるように丸めて箱に入る事でさらに強調され、僕の固くなったモノは由佳里の中で、素敵な締め付けと闘っていました。
 この状態で、お尻や太ももに力を加えると、股の間や下腹部の締め付けがさらに変化するので、更に気持ちよくなってしまう状態になっています。
 要するに、じっとしていても気持ちいいのに、僅かに動けることで、更に快感が増してしまうと言う状態にあるんです。
 その上、送風ファンは元々少しルーズに付いてるので、その回転の振動がお尻を介してブーーンブーーンと僕を刺激します。
 ファンを止めたら空気が入れ替わらなくなってしまいますから、止めるわけに行かないのですが、ファンが回ると低周波の振動がずっと僕の下半身を包むことになるんです。
 そして、トドメを指すかのような事態が分かります。
 ファンな送風口を塞がないようにと、パニエやスカートの布を一部お尻の下に挟むように座ったのですが、ちょっと動いたら一部の布が、太ももと太ももの間。つまり股間の隙間に入り込んで来たのです。
 パニエのソフトな布が、股間の隙間に滑り込んで来たことで、股間が更にムズムズと感じるようになってしまいます。
 しかも、この布がファンの風邪によって揺れているんです。
 ソフトな布がただフィットしているだけではなく、柔らかく揺れて、股間をソフトに撫で続けているんです。
 僕はこの絶望的な快感から逃れようと、必死にお尻をムズムズさせるのですが、由佳里は、僕の意志とは裏腹に、更に布を股間に引き込んでしまいます。
 動かせば動かす程、蟻地獄のように気持ちよくなっていくこの状態で、僕はどれだけの時間、我慢を続ければいいんでしょう?
 多分まだ箱に入っただけと言える段階。移動すら始まっていない段階なのに、既に逃げ出したくなる程に気持ちよくなっていました。


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