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ネックレスを掛けた由佳里は、今度はロンググローブを装着します。
ドレスの袖はパフスリーブですので、二の腕から下は露出していますが、ここを全てストレッチサテンのロンググローブで覆ってしまうのです。
ドレスと同系色のブルーのサテンで出来たロンググローブは、かなり長い物で、腕はほぼ全て覆ってしまうぐらいです。
ロンググローブがパフスリーブの袖の中にまで入り込んでくる為、ロンググローブを装着した由佳里は、本当に顔以外は全て布に覆われる姿になってしまいます。
ロンググローブは基本的に僕が自分で由佳里の腕に装着するのですが、最後だけはロンググローブをパフスリーブの袖の中に完全に入れる作業があります。
これは、僕からは袖の奥の方までは見え難いので、スタッフがやってくれます。
まずは自ら腕にロンググローブを装着する事になるのですが、この作業も実はそれなりに気持ちの良くなる作業です。
腕には、胴体程ではありませんが触覚センサーが付いていて、腕にまとわりつく布の質感やシワ、布の擦れる感触を伝えてくるのは身体の他の場所と同様なのです。
腕の場合、刺激が強すぎると、本当に何も出来なくなってしまうので、ある程度感じる対象が限られるのですが、ピッタリと腕にフィットするタイプの布については、足のセンサーが感じるタイツやストッキングの感覚と同様に、シワや締め付けの感覚を伝えてきます。
それでも締め付ける感覚についてはかなり弱いのですが、シワについてはハッキリ分るぐらいに伝わりますので、こう言ったストレッチして腕に巻き付くロンググローブや、長袖のレオタードのような衣装は、手首や腕に出来るシワを感じ取る事になり、かなり苦しいんです。
たまに、僕が演じている、学園物のキャラクターで、新体操部員という設定の女の子がいるのですが、レオタードでの握手会は、毎回毎回、そのイベントの前日から悩ましい時間を想像してしまい、興奮で寝付きが悪くなったりするぐらいです。
握手の度に、手首や腕に出来るシワと闘いながら、延々と続くお客さんとのコミュニケーションを続けるのが、相当苦しいって言うのは、想像出来ますよね?
今回のロンググローブは、更に状況が悪くて、既に全身が性感帯と言えるぐらい色んな布の快感と闘っている状況で、さらにツヤツヤのストレッチサテンの感触が腕から伝わると言う事は、演技をする人間にとっては、演技を放棄したくなるほどの切ない装備になるはずなのです。
ツヤツヤのストレッチサンのグローブに、自分の大事な物が巻き付いて、優しく扱かれるような感触が、どれ程気持ちいいかはなんとなく分ると思いますが、それが演技中にずっと続くことになるわけです。
それ程気持ちがいい装備であるロンググローブですが、周りのスタッフからすれば、綺麗なグローブを身につける可愛らしい女の子にしか見えないはずですし、僕もそう演じています。
少々感じるぐらいだったら耐えられるように、僕の固くなったモノに目一杯力を入れ、そっとグローブを装着していきます。
(っ……っ……んっ…)
込み上げる快感をグッと噛み殺して、そっと腕に装着していくと、なんとか両腕に装着が完了します。
多分、周りには、優雅にグローブを着ける由佳里にしか見えていないでしょうが、実際スカートの中は、かなり切ない吐息が充満してしまっています。
もちろん苦しいですが、由佳里がスカートを捲る理由はありませんから、僕はじっとスカートの中に充満する空気を吸い続けています。
ですがこれで終わりではなく、ロンググローブを最終的に袖の中に入れてくれるのは、スタッフ達なので、ここからはスタッフに委ねることになります。
自分で出来ると快感をコントロールしやすいのですが、スタッフがやる場合、自分のリズムや力加減ではないので、更に苦しいことになります。
左右の手を順番に、スタッフがシワを伸ばすように、腕を優しく擦りながら、手首から肩の方に向かってグローブの生地を伸ばしていきます。
遠慮無く腕をサワサワと擦るようにしてグローブを引き延ばすスタッフの行為は、本当に僕にとっては、そのまま固くなったモノを扱かれている行為に等しくて、由佳里の中では、理性を繋ぎ止めることに必死でした。
(そ……そこを強く握るとダメ……ダメなんだ…たすけ…て……それ…気持ち良すぎ…)
一生懸命心の中で願うのですが、その願いが由佳里の外に届くことは無く、スタッフは淡々と、由佳里の腕にグローブを装着して行きます。
時間にすれば片腕に20秒かかるかかからないか、ぐらいの短時間でしたが、既に固くなっていつ爆発するか分らないぐらい興奮している僕のモノにとっては、永遠に続くかと思えるぐらい長い時間でした。
本当にまだ、衣装を着ているだけの段階で出してしまうかもしれないと思えるぐらい、非常にピンチだったのですが、最後の最後に、寸前で踏みとどまって、なんとか出さずに済んだと言えました。
実は、これにはカラクリがあります。
最初に説明したように、着ぐるみのコンピュータは、快感を制御する機能があるのです。
そして、それは女性が感じる行為や、急激に感度が高い刺激を受けた場合だけが制御の限界を超えて感じる刺激が伝わる事になります。
ですが、今回、腕を擦るような行為は、そのどちらにも該当しません。
つまり、僕は、由佳里のコンピュータにより、本当にあとちょっとというタイミングで寸止めを喰らったのです。
(はっ…はうぅぅ……)
そのあまりの切なさに、制御が働いた瞬間、吐息とも喘ぎとも取れないようなかすかな声が漏れたのですが、由佳里のマスクはそのぐらいの吐息や声は全て吸収して外部に漏れる事はありません。
かなりしっかり発音しても、小さく声が漏れる程度なので、少し喘ぐぐらいは可能なのです。
もちろん、寸止めされて、出さなかったからセーフ、と言う訳ではなく、出さなかったと言うことは、いつイッてもおかしくないぐらいの興奮が続いていると言う事です。
しばらくの間は感度が急激に鈍りますが、少し落ち着けばまたあの快感地獄が襲ってきますから、今が一時の休息とも言えます。
ただ、休息と言うと落ち着けそうですが、快感を寸止めされた僕にすれば、快感を与えられ続けている状態とはまた違った、凄く切ない時間を過ごすことになります。
刺激が欲しくて足をモジモジしたり、胸を少し寄せてみたりしたいぐらい、切ないのですが、今の由佳里はそんな事をする必要がありませんから、僕はその切ない時間に耐えなければいけないのです。
(欲しぃよぉ……気持ちいいの…欲しぃんだ……お願いだよ……)
由佳里の中で由佳里にお願いしても、由佳里は無情にも反応してくれません。
由佳里は、忠実に、僕が由佳里の中になるべく長時間とどまれるように、快感を制御してくれているんです。
もちろんそんな願いを切望している事など、周りにいる人間は誰人気付いていないはずです。
成田君ですら、きっとスタッフの行為で気持ち良くなって、スカートの中に吐息が漏れていると思っている程度でしょう。
まさか寸止めを喰らって気持ち良くなりたいと切望しながら、物足りなさに悶々としているなんて想像していない気がします。
着ぐるみ経験者は、中で感じ続ける演者を想像することはあっても、その瞬間寸止めを喰らっている事までは想像出来ません。
僕ですら、他の着ぐるみを見て、呼吸が荒そうだと、快感に耐えている所か、出した直後なんだと思ってしまうものですが、実際には寸止めを喰らって悶々としている時もそれなりにあるのです。
快感に耐え続けるのも苦しいけど、こうして寸止めされるのも本当に苦しいので、どちらにしても、着ぐるみの中で苦しむ演者を想像しているなら、間違ってはいませんけどね。
そうして悶々としている中で、最後にハイヒールを履いて、いよいよ衣装の着付けが完了です。
靴を履く時ですら、パニエ類の感覚によって、本来はかなり感じるはずなのですが、今は快感制御が入った直後だったので、あんまり感じないんです。
本当に物足りなくて、もっと欲しいと思ってしまうのですが、少し落ち着くまでは由佳里は何もしてくれないんですよね。
物足りないとは言っても、じっとしている訳にはいきません。
下手な対応をすると、成田君はいろいろ勘ぐるかもしれませんから、あくまでも感じ続けている世界を隠す中の人、である必要はあります。
なので、今やっても、そんなに興奮しないのに、鏡の前で身体を左右に捻ってドレスの着崩れを確認したりするんです。
制御が働いていなければ、これだけでも、ウエストの捻りで出来るドレスのシワとか締め付けの変化、胸の締め付けの変化、そしてパニエが下腹部を擦れる感じがリアルに伝わって来て、相当に苦しいんですが、今は感度が1割ぐらいまで下がっているので、かなり物足りなく感じてしまいます。
物足りない分、もっと欲しいと思ってしまうのですが、由佳里の制御はとても苦しく僕を焦らすんです。
ですから、こうなってしまうと、僕には、手の出しようがありません。
誰もいなければ、女の子が感じるような行為に及ぶ事で、快感制御は働かなくなるのですが、さすがに人がいる前で、由佳里にそんな破廉恥な行為をさせる訳にはいきません。
それに、そもそもスカートの中に手を入れて股間を弄るなんて行為は、これ程の重装備では無理です。
スカートの中には手が届かないんです。
胸は弄る気になれば弄れますが、人目があって無理ですし、僕に出来るのは、せいぜい身体を動かして、胸の締め付けを変化させる事や、股の間に挟まっているパニエの布を、周りに気づかれない程度に太ももで擦り合わせる事ぐらいですが、その程度の締め付けや擦れでは、女の子が感じる行為に及んでいる、とは判断されず、あくまでも衣装による刺激と判定されてしまうようで、制御が解除される事はないのです。
こうして悶々としている間に、しばらく時間が経過していたようで、スタッフ達の大部分が部屋から退室している様子に気づきました。
その頃になると、徐々に感度も復帰していて、再び僕のモノが、体中の快感を拾って、固さを増し始めているのも分かります。
そして、気づいた時には、部屋には僕と成田君の二人だけになっていました。
感度が回復して、快感を欲する苦しさから、再び快感に耐える苦しさになっていた僕は、成田君の事を思って、更に興奮してしまいます。
今や、僕は、成田君にとっても憧れのヒロインである、由佳里の中にいて、しかも名シーンと言われるバースデーパーティーでのシーンを再現すべく、豪華絢爛なドレスに身を包んでいます。
おかげで、由佳里の中では、込み上げる白い液体を食い止める戦いが続く事になるのですが、成田君にはその戦いは見えません。
成田君は由佳里の中を想像はしているでしょうし、その世界を独り占めしているのは、自分の友達である事も分かっているはずなのに、彼からは、ドレスを纏った憧れの由佳里しか見えないのです。
僕は、あくまで由佳里として、この部屋で可愛らしく手持ち無沙汰な雰囲気を作っています。
彼は、バツが悪そうにしていますが、僕は気にせず由佳里としてモジモジしてるんです。
もちろんモジモジしてる行為が僕自身を苦しくする事は分かっていますし、それだって彼にも想像出来るはず。
憧れの由佳里の可愛らしく動く姿と、その裏を想像したら、きっと堪らなく興奮しているはずですが、僕は本音は見せてあげないんです。
でも、由佳里の可愛い姿をこうして間近で、しかも二人きりで見せてあげるんですから、彼もちょっとは特権的立場だって事は理解しているのかな?とも思います。
ただ、その特権は、由佳里の中がどうなってて、その中に友達が居る事まで理解していると、むしろ欲しくない特権かも知れませんけどね。
由佳里の瞳から見える成田君は、本当に恥ずかしそうで、二人きりになっている事に緊張している様子。
ちょっとイタズラして、彼に迫ってみようかな、なんて思ったら、いよいよ出番らしく、スタッフが僕たちを呼びに来ました。
僕は、成田君に付き添われて会場入り口まで歩きますが、一歩一歩、スカートの中でパニエが僕を虐め続けます。
スタイルのいい女の子は、自然に、股の間に隙間が出来ていますよね? その隙間に、フワフワに重なったパニエの布が、スッと入り込んで来るんです。
スカートの揺れに合わせてパニエの布も動いていますから、毎回ちょっとずつその隙間に布が擦れる事になります。
ここは、身体の中でもトップクラスに敏感なセンサーが集まっている場所で、パニエが無かったとしても、シルクの下着やその上に穿いているタイツのフィット感や、股の間に出来る布のシワを感じているのですが、その上から、優しくチロチロと布が擦れる感覚は、歩くのをやめたくなるぐらい気持ちがいい物なのです。
その上、僕の固くなったモノが固定されている下腹部にも、何層にも重なったパニエが擦れています。
スカートの揺れに合わせてその中のパニエも揺れますから仕方ありません。
慣性や重力がこれほど嫌らしい存在なんだと実感してしまう程、スカートの中は余りにも嫌らしい空間になっています。
スカートの中だけでも、多分真実を知ったらみんな興奮するだろうなと想像出来る程に苦しいのですが、上半身も、それに負けないぐらいの苦しさを僕に与え続けます。
ピッタリと身体を覆ったドレスが、歩く時の身体の動きに合わせて締め付けやシワを絶えず変化させ、それは全て僕のモノに伝わり続けます。
ドレスのウエストラインの締め付けが、こんなにもモノを締め付けて擦るなんて想像している人は殆どいない気がしますが、今や由佳里のウエストは、僕の固くなったモノと同等と言ってもいいぐらい、嫌らしい存在なのです。
見事にくびれたウエストが、僕のモノに与える切なさを表しいている気すらします。
そして胸。
元々大きな胸をブラとドレスによって無理矢理狭い空間に押し込んでいるので、じっとしていても締め付けられているわけですが、歩くことで揺れますから、その都度揺れる振動が伝わってきます。
さらに、背中に付いたリボンの重みが、ドレスの生地を通して胸回りに伝わってくるので、その揺れや締め付けは輪を掛けて強くなります。
生地が引っ張られて出来る僅かなシワの変化も、チロチロと僕のモノを刺激しますから、その複合的な刺激は、同じリズムで歩いていても、毎回毎回変化して、僕の予想を裏切る事になります。
全身そんな感じですから、本当に苦しいのですが、もちろん足や腕も忘れてはいけません。
足は、タイトに締め付けるタイツのムチムチの感触を伝え、本当に歩く度に、足首や膝、太ももの関節辺りに出来るシワを、僕の固くなったモノに伝えてくれます。
腕も、まとわりつくロンググローブのシワや締め付けを感じ続けているので、腕については、極力お淑やかに、腰の前で軽く手を組んで動かさないようにして歩いています。
これでなんとか腕の感触は緩みますが、時々ロンググローブのストレッチサテンの感覚が欲しくなると、ついつい、組んだ腕の手先を使って軽くシワを動かし、その度に切ないシワの感覚にゾクゾクしています。
ただ、静かに、可愛らしく歩いているだけ。
それだけの事で、これだけ色々な責めを由佳里の身体が産み出します。
当然、気持ち良くて興奮して、呼吸も荒くなるのですが、ロングスカートとパニエによって、厳重にスカートの中は封印され、外部の空気との入れ換えは、一呼吸毎に、僅かにスカートの裾から漏れる充満した空気の分だけなので、どれだけ一生懸命に呼吸しても、スカートの中の新鮮な空気の濃度は高くなりません。
吐き出した空気が、スカートの中で蒸され、衣類の臭いが付き、そこに、ほんの僅かに入れ替わっている新鮮な空気が含まれて、その空気を再び吸い込む。
吸っても吸っても物足りなくて、苦しくて、苦しいから一生懸命呼吸すると、今度は湿気を持った吐息がスカートの中に広がる。
この悪循環の中で、由佳里として存在しなければいけない苦労を、外にいる殆どの人は理解できないはずなんです。
ただ、唯一、そう言う世界を想像出来るなのが、由佳里と一緒について歩いてくれている成田君です。
彼は、きっと由佳里の中で起きている真実を、あれこれと想像しているはずです。
ドレスが身体を通して産み出す、今にも込み上げてきそうな程の快感や、スカートの中に充満した、由佳里の中の空気を。
彼には申し訳ないけど、それは全て僕だけが独り占めする世界。
知りたいでしょうし、体験したいでしょうけど、彼は見てるだけ。
僕が、こんなに間近で見せてあげるんだから、色々想像を楽しんでくれると嬉しいなとは思います。
こうしてなんとか会場の入り口まで辿り着くと、最後に由佳里の衣装をチェックするのも成田君の仕事。
彼は、由佳里を頭の先からスカートの裾まで、細かくチェックして、衣装におかしな所が無いかを確認します。
僕はその間じっとしているだけですが、呼吸するだけでもウエストの締め付けが変化して、毎回ちょっとずつ環境は悪化しますし、やはり疼いて我慢しているのが苦しくなって、ついつい、太もも辺りをちょっとだけ摺り合わせるような事もしてしまいます。
当然僅かとは言え、股間の隙間に滑り込んでいるパニエの布や、下着、タイツの感触がジワリと僕のモノを刺激し、もっと刺激が欲しくなってしまうのですが、じっとしている立場で、これ以上派手に動くことは出来ないので、僕は目を潤ませながら、もっと気持ち良くなりたい感情を我慢しています。
ですが、そんな悩ましい感覚を我慢してじっとしている僕に、多分成田君は気付いていません。
由佳里の身体と衣装が産んでいる世界を想像はしているでしょうが、僕が、もっと欲しい快感を我慢していることにまでは気付いていないはずです。
由佳里を見つめて、その中で、きっと羨ましい快感に溺れ、悩ましい空気を呼吸していると思っているはずなんです。
僕の真実は、襲いかかる快感を我慢しているのではなく、むしろ物足りなくて、もっと欲しいのをじっと我慢している状態なのに、それには全く気付かないんです。
目の前にいる成田君に教えてあげたい。
今の僕は、凄く焦らされて、そのせいで気持ち良くなりたくて仕方がないんだって。
でも、僕がどれだけ心で訴えても、由佳里の顔が優しく笑って彼に微笑みかけている限り、彼がそこに気付くことは無いはずです。
それにしても、こうしてじっと彼に見つめられながら待つのも、中々に興奮できます。
もちろんじっとしていることで刺激は弱いのですが、彼が色んな事を想像しながら、由佳里の衣装をチェックしているのを想像出来るからです。
どんな気持ちで僕が入っている由佳里を見ているんでしょうね?
そもそも僕が入っているとまでは知らないはずですから、つまり、こんな羨ましい状況にいるのは、僕なのか加藤君なのか、と言う、その予測だけでも頭の中がグルグルしている可能性があります。
もし僕が口を聞けるなら、
「えへへ。羨ましいでょ? 由佳里って、みんなが思ってるよりずっとエッチなんだよね。僕にだけは。」
って教えてあげたいぐらいです。
みんなの憧れのヒロインも、僕にだけは凄く親密で濃密な世界をくれるんですから。
成田君のチェックが完了し、OKサインが出たので、僕は可愛らしく頷きます。
その瞬間、首周りを覆っているドレスの生地がシワを作って、それが僕に伝わります。
立ち止まってじっとしていたので、凄く焦らさせていたから、この刺激は本当に気持ち良くて、多分由佳里のスカートの中の呼吸音を聞けていたら、成田君はそれだけで、抜けるぐらいの切ない吐息を漏らしたと思います。
ネックレスも軽く揺れて、胸元を擦ったりするので、これもその吐息を漏らす快感に繋がっていますが、多分成田君の目の前にいる由佳里は、優しく微笑んでいるだけなんでしょうね。
だからこそ彼は色々想像している気はします。
実際、僕が頷いたときの、彼の目線は、確実に由佳里の首と胸元辺りに集中していましたし、その直後に由佳里の目をじっと見つめていました。
何度か目が合ってるのに全く気付かないのも興奮するのですが、こうして色々想像している人が目の前にいる中で、全てを隠してキャラクターを演じると言うのは、本当に興奮できる事なんです。
少し目が泳いでいる成田君ですが、次の仕事が待っているので、彼は関係者用の通用口から、一足先に室内に入って行きました。
僕はこのまま、ドアが開いたら中に入って、そこからはいよいよ、由佳里のバースデーパーティーが始まることになります。
少しの緊張感から、先程までより快感を感じなくなりましたが、僕のモノは確実に固くなっていて、その状態をずっとキープさせられているので、本当はいつでも出せるぐらいの状態になっています。
あくまでも精神的に、緊張感のせいで少しだけ快感を忘れる感じと言えばいいんですかね。
いつもショーなどの前はそうなるのですが、開始してしばらくの間は、そう言う精神状態が続くので、我慢する耐性は高くなり、しばらくして気持ちが落ち着くと、今度は我慢し続けた反動から、かなりイキたくてイキたくて仕方がなるんです。
今回は衣装の装備も最上級に快感を産み出すものなので、きっと後の反動は怖い気がしますが、そう言う快感の中で、人に気付かれないように感じながら女の子を演じる興奮と言うのもまた、ホビー21の着ぐるみ演者達の楽しみの一つだったりします。
会場内で、アナウンスが聞こえ、いよいよバースデーパーティーの始まりです。
≪ 加藤side ≫
北野先輩の入る由佳里がホビー21を出発てから約45分。
私の由佳里もホビー21に向けて出発しました。
あ、みなさん、はじめまして。私、加藤光一って言います。
ホビー21で着ぐるみの役者をやってます。
美少女着ぐるみ専門で、皆さんもご存知のように、この着ぐるみはかなり苦しいのですが、どういう訳か私は耐性があったみたいで、こうして割といい給料を貰いながら、女の子の着ぐるみの中で日々頑張ってます。
普段の口調は『僕』なんですが、やっぱり女の子の中に入ると、ついつい私って言いたくなっちゃうのは勘弁してくださいね。
身も心も女の子になった、なんて事は無くて、あくまでも私は男なんですけど、言葉遣いはちょっと女の子になっちゃうみたいです。
今日は、恋愛シミュレーションゲームの人気ヒロイン、由佳里、のバースデーパーティーがあって、私は、その由佳里の中に入ってバースデーパーティーのイベントに参加するんです。
本当は日替わりで、私と北野先輩が由佳里に入るんですが、今日だけは、後半にやるイリュージョンの為に、パートに分けて二人で由佳里を演じます。
北野先輩は、イベントの頭から登場する由佳里に入るので、一足先に会場入りして、あの苦しいドレスに身を包んでいるはずですが、私はだいたい45分後ぐらいに会場入りでも、時間に余裕はあります。
私の由佳里が会場入りしたときには、既にイベントは始まっていました。
そう。会場では、既に北野先輩が、あの素綺麗ドレスに身を包んで、想像しただけで興奮してくるような世界で、苦しんでいる最中なんですよね。
そして、私ももうすぐそこに行けるんです。
由佳里の下腹部に格納された私の大事な息子も、それを想像しただけで相当に固くなっています。
専門のスタッフに付き添われながら楽屋まで辿り着くと、楽屋は2つの連なった部屋になっていて、ドアで仕切られているのですが、僕はまず奥の部屋を使うようです。
スタッフ達には先に連絡が行っていたようで、部屋に入ると、着付けのスタッフが由佳里の着るドレスを用意しているところでした。
ちなみに北野先輩側に付いている専門のスタッフは、実は北野先輩と仲の良い成田先輩です。
成田先輩も着ぐるみでの操演志望なんですが、快感に対する耐性がまだ役者としてやれるレベルには無いみたいで、なかなか役者にはなれずにいます。
頑張って欲しいんですが、後輩の私が言うと、嫌みにもなるので、なかなか言えないって言うのもあるんですよね。
去年の9月頃に、北野先輩の代役で着ぐるみに入ってバス旅行に行った時、サポートスタッフだったのも成田先輩で、あの時は、先輩はずっと私が北野先輩だと思っていたみたいで、本当に申し訳なかったんですが、凄く興奮したのを覚えています。
中が自分だと気付かれないって、ちょっとゾクゾクするんですよね。
そして、今日も、成田先輩は、由佳里には北野先輩か私のどちらかが入っている事は知っていても、どっちなのかは知りません。
その上、二人が衣装チェンジの度に入れ替わるなんて事も知らないはずなので、成田先輩の反応を想像して、そこでもちょっとゾクゾクしています。
今頃、北野先輩の入っている由佳里を見て、悶々としているんだろうなぁって思ってしまうんですよね。
そして、もう少し後になるけど、今度は、私の由佳里を見て興奮して欲しいなって。
ちょっと先輩に失礼かも知れませんけど、着ぐるみの中に入ると、ついそう言う感情が芽生えちゃうんですよね。
それに、今は私は加藤ではなくて由佳里ですしね。
由佳里は、成田先輩も大のお気に入りのキャラクターで、由佳里への感情をファミレスで熱く語ってましたので、きっと間近で動くリアルな由佳里を見たら、それだけで興奮してくれるはずですから。
そんな先のことも想像しながら、まずは着替えを開始します。
今着ている私服は、由佳里の学生服で、セーラーカラーなのにブレザーと言うちょっと変わったデザイン。
こう言うゲームとかに出てくる制服のデザインは、現実の学校の制服に比べてかなり奇抜な事も多いのですが、この制服もそうで、ボタンを留めると、かなりウエストが絞られてタイトになりますし、スカートの構造も、太ももの付け根ぐらいまでタイトで、その下がプリーツになっていると言う物。
足は黒ベースに白の縦ラインが入ったオーバーニーソックスに茶色いローファー。
着心地は、この手の制服としてはかなり感じやすい物の一つです。
移動中はクルマに乗っている事が多いですし、仕事で何度もこの手の衣装は身につけていますので、演技に支障が出る程苦しい物ではないのですが、こんな制服を身につけて学校の授業を受けたら、きっと気持ち良すぎて勉強に身が入らないだろうなぁなんて思ってしまう衣装です。
ブレザーを脱ぎ、ジャケットを脱ぐと、上半身の締め付けはだいぶ緩んでいるのが分かります。
ホッとする反面、ちょっと物足りなさはあるのですが、それでもまだ下半身はタイトなスカートに覆われていますし、シャツとブラだけでも結構感じてしまうんですけどね。
そして靴を脱ぎ、ニーソックスを脱いで行く時、どうしても前屈みになりますから、ウエストから太ももの付け根ぐらいまでタイトなスカートが下腹部をみっちりと締め付けて、裏にある私の息子を切なく押しつけて来ます。
(あぅんっ……)
思わず軽く声が漏れてしまうぐらい気持ちがいいのですが、かなり大声を出しても由佳里の外には篭もった小声で漏れる程度なので、このぐらいの声は外には聞こえません。
快感に疼く息子をなだめながら、立ち上がって、スカートのサイドファスナーをゆっくり引き下げ、ホックを外します。
すると、下半身を締め付けていたタイトな感触が緩み、さらに切なさは増すのですが、そこは私も役者です。
切なさを噛み殺して、スカートを脱ぎ、シャツの首に巻かれたリボンを外します。
もちろんリボンを外すときに腕を持ち上げるので、一緒に胸まで持ち上げられる感じになり、それはそのまま私の息子を持ち上げるような感覚に変わります。
何度もやりたいと言う衝動に駆られますが、由佳里は着替えているだけですし、私はその動きを再現するのが仕事ですから、目の前にある快楽を我慢することになります。
リボンを外し、シャツのボタンを取り、シャツを脱ぐと、ブラと下着だけの姿になった由佳里が登場します。
スタッフは、由佳里の中に男性が入っていることを知らない人達ばかりですし、これはあくまでも着ぐるみの身体だと割り切って、結構遠慮無く着替えさせてくれます。
まずは背中からブラを外され、ホックが緩んだ瞬間に胸がプルンと揺れるのですが、そこは予想していたので、反応せずに耐えきりました。
ただ、反応しなかっただけで、凄く切ない吐息は漏らしていたんですけどね。
下着については、今日のために穿いているシルクの物なので、これは脱がず、この状態で、ドレス用に用意されているシルクのブラを装着。
この辺りは、実は北野先輩の由佳里が身につけている物と共通の物ですが、もちろん履き古した汚れ物ではなく、毎回クリーニングされているので臭いなんかは汗やホコリで臭くなったりはしてません。
ブラの締め付けも、シルクの感触も、かなり切ないですが、これぐらいはまだ余裕です。
薄い白のタイツを穿いて、下半身を締め上げると、さっき穿いてたスカートほどではありませんが下腹部の辺りもムッチリ締め付けられ、かなり気持ち良くなりますし、スカートと異なり、下半身全部を覆っていますから、ふくらはぎや太もものピチピチした感じや、関節の辺りに出来るシワもかなり嫌らしく伝わりはじめます。
それとタイツのせいで下着からの呼気の抜けが悪くなって、由佳里の中に導かれる空気に、タイツの香りも混じっているのが分ります。
タイツの次は、コルセットです。
シルク製で骨が入っていない物ですが、背中を編み上げる関係で、結構苦しくなりますし、ウエストに巻き付いたシルクの感触は、私の息子を締め付ける感触に変化しますから、当然かなり気持ち良くなってしまいます。
さらに、このコルセットは丈が長いので、上は胸を押し上げ、下は下腹部にまで達する事になり、胸を押し上げられる切なさや、下腹部を締め付けられる窮屈な快感に、リハーサルで体験していたときから、苦しんでいました。
それが、今回は本番と言うことで、さらに興奮しているので、余計に感度が高くて、これだけで私の息子がもう音を上げかけているのが分りました。
ここで音を上げたら後半が厳しいのは分っているので、苦しみながらも必死で我慢しているのですが、もちろん由佳里は可愛らしい笑顔を保っているはずですから、僕の苦しみに気付くスタッフは一人もいないようです。
スタッフに最後までヒモを縛られ、完全にコルセットが装着されると、タダでさえ細い由佳里のウエストが更に三センチぐらい細くなります。
ここで、パニエを穿くのですが、このパニエのボリュームもかなりあり、フワフワのシフォン素材が何層にも重なったロングパニエなので、穿くと重みで下腹部が圧迫されるし空気は篭もるし、固定するヒモがコルセットの穴を利用しているので、パニエが揺れるとウエストにまでテンションがかかることになり、由佳里の中の環境はかなり素敵なことになります。
スタッフにヒモを固定して貰うとき、スルスルとコルセットにヒモを巻き付ける時間は、そのヒモの擦れる感触や、パニエが巻き付く切ない感触に、私は息子をなだめる事に必死で、もの凄く長い時間に感じました。
パニエが固定されたらいよいよドレスです。
エメラルドグリーンのドレスは、凄く綺麗で、スパンコール素材を使っているのでちょっと重量があります。
裏地はサテンなのでツヤツヤな着心地ですが、そこにスパンコールが小刻みに揺れるので、その感触も伝わります。
スカートはプリンセスラインですが、ティアードタイプなので、縦に何段かヒダが入っていて、スカートの周りを巻き付けるようにリボンが飾られています。
ボリュームがあるパニエが邪魔なので、背中から入り込むように着る事は出来ませんから、上から被りますが、結構ウエストの一番細くなっている所を胸が通る時は、締め付けがかなりキツイんです。
でも、このドレスは北野先輩が今着ているドレスよりは幾分動きやすくなっています。
肩が露出している関係で、腕の動きに胸が釣られる事は少ないので、腕を使った動きに対しての演者の感度は少し弱くなるんです。
北野先輩の着ているドレスは、パフスリーブですから、もうちょっとタイトな肩のドレスよりはマシですが、やはり腕の動きに対して、ある程度胸の締め付けが変化したりするんですよね。
私のこのドレスは、スパンコール素材の揺れによる刺激は悩ましいのですが、ダンスをする関係もあって、肩の無いデザインが選択されましたので、少しだけ先輩が着ている物よりも楽になっています。
でも胸の周りとかウエスト辺りでキラキラ揺れるスパンコールって、実はかなり細かい振動が伝わって、それはそれで苦しいんですけどね。
ドレスを被るように着て、スタッフに背中のファスナーを閉じて貰うと、肩から腕が露出している以外、首から下はピッチリとドレスの生地に包まれます。
特に胸回りは締め付けが一段と増したのが分かり、パニエの中に吐き出す吐息がかなり切ないことになっています。
苦しいんですけど、これがホビー21の着ぐるみの醍醐味ですから我慢しなくちゃ。
右胸に大きなコサージュを取り付けるのもスタッフの仕事。
胸の上から安全ピンで留めるのですが、当然由佳里に刺さないように、少し生地を浮かせるんです。
すると私の締め付けも強くなり、しかもピンを刺すときの手の動きによって非常に切ない感触が息子を包み込んでくれます。
(ぁ…そ……そこ…ダメかも……っくっ……)
クイクイっとピン刺してコサージュを取り付けるその手の動きに、ギブアップ寸前に追い込まれながら、心の叫びを聞いて貰うことは出来ず、なんとか限界ギリギリで耐え続けていました。
そこも何とか耐えきって、二の腕も全部覆ってしまう長さのロンググローブを装着します。
ツヤツヤのグレーンのグローブは、凄く着け心地がエッチです。
肩が露出しているので全部自分で装着するのですが、やはりこの手のロンググローブの締め付けやシワは、由佳里の手が性感帯なんだと実感できる程気持ちがいい物です。
最後に薄いグリーンのハイヒールを履いて、衣装の着替えは完了します。
色々時間はかかってしまいましたが、スケジュール通りなら、あと20分もすれば、僕は北野先輩の入る由佳里と交代で、イベント会場に向かうことになりますが、それまでしばらくはこの部屋で、椅子に座って待機することになっていました。
もちろん由佳里は静かに椅子に座って待機していますが、その中にいる私が、とても切なくて苦しい時間を過ごしている事は、誰にも言えない秘密ですけどね。
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