週末は着ぐるみライフ(第2話)-「土曜日」 [戻る]
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 喉が渇いて目を覚ますと午前10時でした。

 身体を起こすと顔を洗い、朝食のパンをかじりながら洗濯物を洗いました。
 浴槽には昨日のハルミちゃんが漬かっています。浴槽の水を流すとボディの内側をシャワーで念入りに流し、それを専用ハンガーに掛けて浴室の中に干しました。完全に乾くまでまる2日ほどかかってしまいます。
 ハルミちゃんを手入れしながら、僕の心の中にまだ昨夜のハプニングの余韻が残っているのを感じます。しばし手を止めては手や身体のあちらこちらに残った感触を思い出してはまた耽りそうになるのです。
 若い男性に激しく求められたことが、着ぐるむようになって以来、僕の心の一部を占めるようになった「女性の部分」を強く捉えて離さないのです。
 着ぐるみを着ることで、肉体は人工の皮膚の中に封じ込められて、でも、僕の心の中では今まで男であるがために抑圧されていたものがどんどん開放されて広がっていくのが分かるんです。いやひょっとして僕は壊れ始めているのかも。
 そんなことを思いつつ、でも、今日はそんなにゆっくりもしていられません。午後4時よりあるホテルの部屋で「秘密のオフ会」があるのです。
 普通のオフ会なら着ぐるみの写真と撮ったりするのが通例で、着ぐるみを着ない人もけっこう参加するのですが、今日は着ぐるみの人オンリーです。私はその中でホステス役、しかも・・・いや、実際にご一緒してもらえれば分かるのです。
 
 お昼過ぎに僕はミュウちゃんとアニメの服に合わせたセーラー服一式をバッグに詰めて出掛けました。目的のホテルには1時間ほどの距離ですが、今日はホステス役をする予定ですし、いつも少し早めに行って仲間達と情報交換をしたり今夜の段取りを話し合ったりするのです。
 2時半に郊外にあるそのホテルに着きました。一応普通のホテルですが老朽化して普通の宿泊利用者は少ないようです。しかし、予約が取りやすく多少のことは大目に見てくれるので、様々な「秘密の集い」に利用されているようです。つい最近もSMの愛好家のパーティと鉢合わせしてしまい、部屋に飽き足らず廊下まで出てプレイしているのを目の当たりにして驚いてしまいました。
 さて、部屋に入ると主催のふーさんと数人の着ぐるみファンがすでに到着していました。皆知った顔です。
 近況を雑談した後、今夜の段取りを確認してからもう一人のホステス役、ドールネーム「友紀子」さんと一足先に準備に入りました。交互に浴室を使ってボディを身につけます。昨日と同じようにジェルを全身くまなく塗ると脚からボディを身につけていきます。まだ何もしていないのに昨夜のことをまた思い出してすでにアソコが痛いほどになっています。
 そしてミュウちゃんを装着すると、ふーさんから渡されたホステスの衣装、今夜はバニーの衣装を着ていきます。パープルの網タイツを履き燕尾服のようなコスチューム、目の前の鏡を見ると、アニメキャラが基になっているミュウちゃんは胸やおしりがかなり大きめに作られているので、胸や腰の辺りがはちきれそうでかなりセクシーな雰囲気になりましたが、中の僕は相当に圧迫されていて刺激が強すぎます。僕はミュウちゃん持ってきた事をちょっと後悔しちゃいました。

 部屋に戻ると、あまりに刺激的すぎるのか、まだ着替えていない皆の熱い視線が全身に注がれているのが分かります。恥ずかしいやらちょっと得意やら。
少し遅れて出てきた友紀子さんの方は、すらっと細い体で胸もお尻も控えめ、端正な顔立ちで少し微笑んだ表情はとても上品な感じでバニーより和服が似合いそうです。
 お互いに着替えて向かい合うと、互いの頭にウサギの耳の形をしたカチューシャを乗せて出来上がりました。
 二人で鏡の前でポーズを取ったり、ふざけあって楽しんでいるのですが、僕の股間はすでに限界寸前、それを知ってか友紀子さんったら変なポーズばかり要求してきます。

 そんなことをしているうちに、さっきの仲間たちは皆思い思いの格好に変身していました。さらに続々と参加者がやってきて、変身用の浴室の前は順番待ち、私たちホステスもその誘導やふーさんの手伝いを始めました。
 オフ会の部屋は20畳ほどのパーティルーム、しかしテーブルは一切無く、かわりにベッドやソファーが無造作に置かれています。その部屋に変身の終わった人達をホステスが誘導して適当なペアになるようにソファーやベッドに座らせるのです。
 最終的には、今夜は20名ほどの人が集まりました。皆、InsideDoll社製着ぐるみを着ています。同じ顔の着ぐるみもあるのですが、服や髪が違うのでそれぞれ間違うことは無いでしょう。
 皆が揃った時間を見計らって、主催のふーさんが挨拶と今夜の注意を皆に話しました。ふーさんだけ着ぐるみを着ません。何かあった時の対応の為です。 ふーさんも有名な着ぐるみマニアですが、今日は主催なので我慢なのです。
 オフ会が始まると、皆、それぞれにソファーやベッドに腰掛けて、思い思いの相手と話しをしたり、写真をとったりして楽しんでいます。オフ会が始まってしまえば我々ホステスはふーさんと部屋の隅に引き下がりました。
 この時点で、実は僕はもう1回目の絶頂を迎えてしまったのでした。実は誘導の最中、僕の窮状を見抜いたお人形がいきなり背後から僕の胸を鷲づかみにしてきたのです。友紀子さんにそっと伝えたら、私がしたかったのにと悔しがられてしまいました。

 さて、オフ会が1時間ほど経過したところで、いよいよふーさんが天井の明かりを消して僅かなスタンドだけの明かりにしました。
 しばらくして薄暗がりの中で数人が立ち上がり服を脱ぎ始めました。また服を脱がないペアもベッドに倒れこんだり、ソファーで重なり合いながら蠢き始めました。
 もう1時間以上も着ぐるみを着ているのですから、だれもが受け続けた刺激によりかなり興奮が高まっているはずです。
 我々が座るソファーから少し離れたところでも、お互いセーラー服を着たままのペアが力いっぱい抱き合っていました。もう我慢の限界なのでしょう、互い胸に手を入れてもみ 合い、また脚を絡めて股間を擦り合うように動かして時々、ググッと痙攣しています。
 さらにペアを交代したり、複数でプレイしたりして、もうベッドやソファーはおろか、絨毯の上ですら激しい絡み合いが繰り広げられていきます。僕は何もしていませんでしたが、この光景と退屈な股間のおかげで2回目を迎えそうになっていました。

 ふと隣を見ると、ふーさんをはさんで隣に座っている友紀子さんが僕になにやら合図を送っています。何かするつもりなのでしょう、僕はうなずきました。
 するとそれまでソファーに深く腰掛けていた友紀子さんが身体を起こすと、ふーさんに倒れこむように抱きつきました。

「おいおい、おれは今日は駄目だよ。」

 ふーさんは言いますが、友紀子さんはお構いなくふーさんの首筋から胸、そして股間にすらりと細い指先で触れていきます。
 ふーさんも困った顔をしつつもまんざらではなさそうです。
 やがて友紀子さんの手はふーさんのズボンの上から、固くなった部分を探し当てました、そしてそれに沿って擦るように手を動かしていきます。

「っ、、、」

 すでにこの光景を見てだいぶ硬くなっていたのでしょう。それとも自分が着ぐるみを着てプレイしていることを想像したのでしょうか、ふーさんは腰を引き、身体をねじって友紀子さんの手から逃れようとします。
 しかし友紀子さんも執拗にふーさんに迫ります。とうとうふーさんのブリーフの中から引っ張り出すと、先を指先でつつき始めました。
 僕も友紀子さんの援護でふーさんの体に身を寄せて胸の辺りなどをなでたりします。二人の攻撃にふーさんはとうとう我慢できなくなり、どうやら観念したようでした。
 それを見極めると友紀子さんはふーさんのを握り締め擦り始めます。僕もふーさんのブリーフの中に手を入れ、その周辺を撫でまわして性感を刺激していきます。
 かなり堪えていたようでしたが、とうとうふーさんは体を反らせ腰を突き出すと激しくいってしまいました。

「おまえたちには参ったよ。さあ、あとは任せて自由に遊べよ。」

 しばらく放心状態だったふーさんが友紀子さんと僕にそう言って、離れていきました。
 友紀子さんは楽しそうに少しおどけると僕に体を寄せてきました。

「何回、いった?」

 僕がそう聞くと友紀子さんは2本指を立てました。僕と同じでした。さっきふーさんが絶頂を迎えた時、僕も不覚にもいってしまったのでした。きっと友紀子さんも一緒でしょう。
 ソファーに体を倒し、バニーの衣装のまま、二人は抱き合いました。
 互いの胸を重ねて押し合い、また互いの股間に腿を挟んで擦り合います。た ちまちに強い刺激で僕のははちきれそうに膨らんでいきます。
 友紀子さんのも、触れるとその位置がわかるぐらいに硬くなっているようでした。僕がその部分を手で愛撫すると、必死に腰を引いて逃れようとします。しかし僕よりすでに限界を超していたのでしょう、再び僕の腰の辺りに股間を 強く押し付けるとこちらに伝わるぐらいに激しく痙攣しました。

「悔しいわ。」

 彼女は面の奥からそうつぶやくと僕の上に乗るように飛びつきました。もう抵抗はしません。彼女になされるがままにすることにしました。
 彼女はそれが分かると、改めて僕の大きすぎる胸と股間とに手を伸ばして、すこし焦らすようにゆっくり手を動かし始めました。それがもどかしくて催促するのですが、彼女は手を止めてしまいます。

「自分でしたら?」

 彼女の挑発に僕は彼女の命じるまま衣装を脱ぎ、彼女の目の前で自慰行為を始めました。彼女はそんな僕を眺めつつ、衣装を脱いでいきます。表情に乏しい彼女の面が薄暗がりの中で怪しい気配を放ちます。
 僕は頂上に達しつつも、なおも彼女の手でいかせて欲しいという欲求を諦めきれないでいました。彼女の手を引いて股間へと導こうとするのですが、彼女もまた僕の手を振り解きます。そんなやりとりが繰り返されたあげく、もう僕は彼女に頼み込んでいました。そしてようやく彼女は僕の股間に手を伸ばしてくれて次の瞬間、僕は思いっきり放ったのでした。

 そのあと、部屋の中央で自然発生的に出来上がった人形の塊の中へ入っていきました。はたから見ればマネキンの捨て場のようでもありますが、またそれぞれがウネウネと動いていて絡み合っているのです。
 大抵数人の乱交から始まるのですが、時間とともに人数が増えて誰がどうなっているのか分からなくなります。中に入っていくとたちまちに何本もの表情の無い手が僕の体を掴んできました。そして獲物になった僕の上に覆い被さってきます。いっしょに入った友紀子さんも同じ目に遭っているようでした。14、5人は居るのでしょうか、顔から首筋、胸や腰、股間や太もも、足の先に至るまで、全身を触られ、もまれていきます。
 すでに3回もいっているのでもう無理と思うでしょうが、この集団レイプの刺激は強烈で、しばらく後に僕の股間は最後の力を放ったのでした。

 気が付けば周囲にすっかり人が少なくなっていました。かなりの人がもう帰ったのでしょう、少し離れたところに友紀子さんもぐったり動けなくなっていました。
 二人、体を支えあうように立ち上がると、シャワールームへと行って着ぐるみを脱ぐことにしました。
 脱いで熱いシャワーを浴びて出てくると、友紀子さんの中身と鉢合わせになりました。
 着ぐるみ姿での激しい行為を思い出し。お互い恥ずかしそうに笑いましたが、何だか気が合いそうです。

「今度、会おうかぁ?」

 思い切って切り出すと快諾してくれました。こういう仲をなんて言うのでしょうね。
 そんなことを考えながら疲れた体を家路へと向わせました。
 明日は日曜日ですが、ある女性と大切な約束があるのです。
 今夜、はしゃぎ過ぎたことを後悔しつつ、眠りについたのでした。

第3話に続く


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