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一通り撮り終わると既に40分が経っていた。アリャァ。時間の経つのは早い!急いで次の衣装へ。次は。。。
うん。フリフリのブラウスにフェイクレザーのロングスカート。
ユキの後ろに回り、ブラウスの後のボタンを留める。フリルが胸のボリュームをなおさら強調させる。やはり身体にピッタリとフィットするサイズだ。ストレッチが効いているのでボタンを留めるのには苦労は要らなかったけど、胸をかなり圧迫してるんじゃないだろうか?あれ?このブラウスはダンス用なのか、すその股の部分にボディースーツのようにスナップボタンが付いている。股間に手をはわせボタンを留めようとすると、ユキが恥ずかしそうに一歩下がった。そりゃァ恥ずかしいだろうな。だけど、そこに呼吸口があるんだから、ホックを留めてしまうと呼吸が出来るんだろうか?・・・ とりあえず留めてしまう。
「ここのホックを留めたんだけど、息は出来る?サイズも小さめだし。色っぽくて良いんだけど、どれもサイズが小さめなんだね。」
そう言いながら写真をパチリ!ユキはマジックを手にすると、
「うん。まだ大丈夫だよ。ある程度はなれてるから。レオタードなんかも着慣れてるし。どんどん、行ってみよ~!」
元気なんだか、なんなんだか?
続いてロングスカートを履かせる。足を入れて持ち上げ、フロントでファスナー代わりにヒモを編み上げるタイプだ。もとから小さめのサイズなのだが意地悪をしてさらにきつく締め上げた。考えてみると、フェイクレザーと言うのはビニールのようなもの。股間で息をしていると言うことはこのスカートじゃ息が出来ないんじゃ?
「とりあえず完成!これからオーケストラで楽器の演奏でもするような姿だよ。ちょっと、お上品だね。ところで、息は大丈夫?息使いが分からないから。。。このスカートは空気がこもるんじゃないの?」
「さすがにこのスカートはネェ。。。あまり長時間じゃなければ大丈夫!特訓の成果かな(^^ネェ、どんな様子かスカートの中に入ってみて。」
え!スカートの中に?。。。
どんな男でもスカートめくりは経験があると思う。その中に、顔を入れるなんて願ったりかなったり。うれしく無い男はいないだろう。中身が着ぐるみと言うことを除いては。。。
だけど女性だと思っている私には充分、興奮の対象だった。
ワクワクしながら頭からフェイクレザーのロングスカートに潜り込む。真っ暗だ。ゴムのにおいとスカートの裏地が顔に張り付く。タイトなスカートなので、ユキの足と私の体で一杯一杯。外から見たら私の顔がスカートの表面に浮き出ているだろう。予想どうり、このフェイクレザーは全く空気を通さないようだ。
ユキの呼吸音が聞こえる。深呼吸のように、大きく息をしているのが分かった。そうすると、ユキが足で私の胸をはさんだ。
「お、お~い!」
私が叫んだ。だけど、離してくれない。私が入ったことで、ユキも興奮しているのか息使いが荒くなってきている。私の体が空気の出入りを邪魔しているのか息が苦しくなってきた。当然、ユキも苦しいはずだ。タイトなスカートの中では空気も少ない。
しばらくして、ユキがやっと足を離した。私はあわててスカートの中から抜け出した。
「お~い。頼むよ。。。死ぬかと思った。自分も苦しいだろうに。」
「私はまだ大丈夫だよ。慣れてるって。ちょっと、イタズラがしたくなっちゃったの(笑)」
「だけど、かなり苦しいじゃない。スカートの中は。。。ああ、そうだ。 写真、写真。」
そう言って、再びシャッターを押す。ユキは先ほどのチャイナドレスと同じようにシナを作って決めポーズ。椅子に座っての撮影は足を閉じて空気の進入が限られるので、苦しいだろうなァ。それでも顔は微笑んだままなのだ。・・・当たり前か。
そうこうしているうちに、部屋のインターホンが鳴った。
「お客様。そろそろ10分前ですが、いかがなさいますか?延長も出来ますが。」
服も全部着せていないし、まだ物足りないので1時間だけ延長する事にした。
「分かりました。それではごゆっくり。延長のお客様には後ほどお飲み物のサービスがございますので。」
私はコーヒーを頼むと、インターホンを切った。後から考えると、このコーヒーが曲者だったのかも。。。
延長と聞いて、ユキは喜んでいるようす。表情は相変わらずだけど、うれしそうに手を合わせて飛び跳ねている。うれしいのか?元気だなァ。
さて、続いては金色のサテンのロングドレスを着てもらおうかな?アンサンブルになっている。フェイクレザーのスカートを脱がせブラウスも。試しに私も何か服を着ても良いか訪ねてみた。
「女装にも興味があるんだ。ウフ♪ 着てもいいけど、サイズが無理なんじゃないかな・・・あっ!普通のワンピースがなかったかな?淡いブルーのお嬢様っぽいのが・・・あれなら後をリボンで結ぶタイプだから入るかも。その前に私に服を着せてよぅ。」
あぁ、そうか、そうか。ドレスの後のファスナーを開けて、頭からドレスを被せる。サテンの生地なのですべりが良く、ストンとドレスが降りた。
独特のつやがボディの曲線を強調する。ファスナーを閉めるとなおさらだ。アンサンブルのボレロを羽織って、前のホックを留める。ボレロにはほどよくドレープがよっていて、ゴールドの艶やかさが一層強調された。おどけて、ユキはひざを折って、スカートをつまんでお姫様のあいさつのような仕草をする。とりあえず、シャッターを押す。不思議と絵になるなぁ。
その姿で、私に裸になってと催促するユキ。クローゼットから白のパンストとショートヘアのウイッグ(イメージチェンジ用?)。アンダースカート(パニエ?)とボディスーツとワンピースを持ってきた。
女装道具一式じゃん!化粧道具までは無いらしかった。そりゃそうか。ここでは必要ないはずだ。とりあえず、パンストを履いて、ボディスーツを着る。さすがにサイズは小さかった。標準の?女性用のサイズだもんな。これだけでもウエストがキュッと締まる。肩紐が食い込む。胸には自分の靴下を丸めて押し込んだ。一応、形は女性の体形になったかな?
で、アンダースカートを履き、ドレスをユキに被せてもらい、首の後ろのボタンを留めてもらう。マタニティドレスのように腰周りはゆったりで、腰のベルトがわりのリボンでキュッと後で結んでもらった。
「ちょ、ちょっと! 閉めすぎだよ。く、苦しいって。ユキの身体じゃ無いんだから!」
そう言いながら、私は鏡の前で自分の姿を見た。ボディスーツとリボンのおかげで結構ウエストが閉まり、パニエでスカートがフンワリと広がっている。結構気に入ってしまった。顔は男のままなのがちょっとがっかりなんだけど・・・その様子を見ていたユキが私をカメラに撮った。
「おいおい、止めてくれよ~。自分のこんな姿を誰かに見られたら困るぞ。まぁ、デジカメだから後で消せるから良いけどな。」
「だけど、結構気に入ったでしょ。似合ってるよ(笑)。うれしそうなのが分かるもの。はい、カツラも被らなきゃ!」
サラサラとノートに書いて行く。
ドレッサーの前に座らされカツラを被らされた。しばらくそのままの私。ユキが再びカメラのシャッターを切った。
「もう、良いって。ユキを撮らなきゃ。はい!そこでしゃがんで。。。」
また、ポーズを取るユキをカメラに収めはじめる。カメラを構えながら、女装をしていることでなおさら私の下半身は元気になっていた。だけど、このフレアなスカートのおかげで外からは分からないだろうけどね。
サテンのドレスの艶やかな質感。女性らしいシルエットに非常に良く合う。
いつしかサテンにこだわる自分に気が付いた。
「そんなドレスも着てみたいナァ・・・それはサイズが無理だろうけど。イカン、イカン!女装の方に目覚めそうだ。さて、次はウエディングドレスに行ってみようか。これで最後かな?」
女装に目覚めるって、既に私はどんな格好をしているのやら。。。
そう言いながら私はクローゼットからドレスを持ってきた。歩くと、パニエがストッキングとこすれて不思議な感覚だった。そうだ。ウエディングドレスだったらパニエが必要じゃん。これ用の長いパニエもあるのかな?
クローゼットを探すとありました! その他、長い手袋やヘッドドレス。全てが揃っている。その横のSM用の拘束着が気になったのだが・・・後で少しだけ着てもらおっと。
それらを持って、サテンのドレス姿で足をそろえて斜めに流し、静かに椅子に腰掛けて待っているユキの所へ持って行った。改めて見るとその姿はサマになっている。姿勢が凄くいいのだ。
ここまで来ると、私はユキが着ぐるみだと言う事をあまり意識しないようになっていた。ドレスを持って行くとスックと立ち上がり、クルリと私に背中を向けた。
ファスナーを下げ、サテンのドレスを脱がせた。その時、ユキの身体に触れたのだが熱を感じた。中では結構、暑くなっているようす。大丈夫かな?
「ちょっと、暑そうだけど大丈夫?休憩しようか?って、言っても中から出て来て貰うわけじゃないけど。。。まだ時間は30分ほどあるし。」
そう言ったのだが
「大丈夫だよ。確かに暑いのは暑いけど、外での仕事に比べたら全然快適だよ。それに休憩って、このランジェリー姿の方が恥ずかしいんだけど。」
「え!? 外での仕事?・・・外出コースなんてあったっけ?」
スケッチブックにサラサラと返事を書いて行くユキ。
「違う、違う!アニメフェアとかにコスプレして参加することもあるんだよ。どっちかと言うとそっちの方がメインの仕事かもしれない。フェアが無い時に着ぐるみを遊ばせておくのが勿体ないからこう言う仕事にも使ってるんだよ。アニメファンが喜んでくれるし。女の子も結構来るよ(^^ 」
「そうなんだ。アニメフェアは行った事がないなぁ。。。なんかオタクっぽいのがたくさん居そうだし。子供は好きなんだけどね。そりゃあ、外でその中に居たら大変だろうな。もともとそう言う格好が好きなら別だけど?」
ユキに意地悪っぽく聞いてみると、
「うん! 好きだよ。許されるんならずっと入っていたい。この着ぐるみにはオマケの機能があってね。アナタも入ったら、きっと病み付きになるよ。」
どんな機能なんだろ?考えているところへ玄関のベルが鳴った。
「はい。あ~。さっき言ってたサービスのコーヒーかな?」
そう言うと私は玄関へ出て行った。
「お待たせしました。サービスのコーヒーをお持ちしました。。。おや!お客様。その格好は!(笑)」
しまった! 女装をしたままなのを忘れていた。恥ずかしくて一歩下がり、隠せるはずもないのに胸とスカートを押さえて立ち尽くしてしまった。
「いえ、良いんですよ。あと20分ほどですので、どうぞごゆっくり。」
意味ありげな笑みを浮かべてその男は帰って行った。
そのコーヒーを受け取っている私の後ろでユキがその男に手でOKサインを出しているのを私は気が付かなかった。
部屋へ戻り、私はコーヒーを口にした。おや?飲んだ事の無い変わった味がした。コーヒーはコーヒーなのだが。。。
時間を気にしながらウエディングドレス姿のユキや、悪乗りして二人並んだ姿まで写真に収めた。どうせ写真に焼くことはないだろうけど。。。
次に最後のお願いで、先ほどのSMの拘束具を使いたいことをお願いしてみた。どうしようかな~っと言うそぶりを見せながらOKの返事を貰った。
どうせなら、一番SEXYな姿でと思い再び艶やかな輝きを見せるサテンシルバーのチャイナドレスに着替えさせる。その姿でユキはノートに何かを書き始めた。
「SMの拘束具を使うのは良いんだけど、あまりきつく絞めないでね。呼吸のための細い管がボディに通ってるんだけど、詰まってしまうと呼吸できなくなってご臨終になっちゃうから(^^; 特に背骨の辺りに集中してるから。」
了解した事を告げると、私は早速それらの拘束具を広げてユキの拘束にかかった。まずは顔から。マスクと言うより、仮面かな?
頭の部分を縦に前の部分と後の部分で分け、片方をヒンジで留めてある。パクンと閉じるとその反対側にはおもちゃのような小さな南京錠が取り付けてある。これってはめたら自分でははずす事は不可能だろう。何せ目の部分に穴も開いていないし。。。呼吸口すら見当たらない。この着ぐるみプレイ専用の仮面なのかな?
そう言えば、なんだろう? 少し眠気を感じる。やたらあくびも出るし・・・気にしながら作業に取り掛かる。
「いいかな?仮面を被せるよ?鍵も付けていいの?」
「う~ん。それを被るのはあまり好きじゃないんだけど・・・だって、返答が書けなくなるし。だけど、いいよ。後、15分ぐらいだよね。はめて写真を撮るぐらいの時間しかないし。それと、危ない時は身体を縦に大きく3回おじぎをするから、すぐにはずしてね。このまま逝くのは嫌だから(^^;」
返事を読んで、私はユキの頭にそれを被せてパチンと鍵を閉めた。形は無表情で、目や鼻、口の形に凹んでいるだけの物だ。クロームシルバーに輝いている。これでユキは暗闇の中だ。
次に腕。後手に両手を揃え、肘までの袋状になっている。それをはめて、手の先にベルトがあり、腰の部分にぐるりとまわして固定する。肘の部分にも長めのベルトが付いている。どうやって固定するのか悩んだが、肩から釣りバンドのように前へまわし、それを胸で×型に交差させ、再び背中で固定した。胸が強調される閉め方だ。このとき、小刻みにユキが震えているような気がした。
「大丈夫?きつすぎたかな?」
聞くと、首を横に振るユキ。大丈夫そうだ。
そして、下半身にとりかかる。二種類の幅の長方形の皮があり、それぞれの四隅に固定用のベルトが付いている。私はとりあえず幅の狭い方をドレスのすそごと、足首を固定した。これだけで、もうユキは歩く事さえ出来ない。続いてひざの上あたりもドレスごと幅広のベルトで固定する。
「完成!全身固定しちゃった。。。凄いナァ。ふぁ~。。。なんだろ?凄く眠い。息は大丈夫?呼吸はちゃんと出来てるのかな?」
尋ねると、ユキはウンウンと首を縦に振る。そして、悶えるように身体を動かす。身体を縛るのを生で見るのが初体験の私は結構、興奮していた。
「あっそうだ。写真、写真。」
妙な眠気に襲われながら、私は写真を撮り、椅子に腰掛けた。そろそろはずしてあげなきゃ。時間が。。。
遠くでインターホンの鳴る音を聞きながら、私の記憶が途切れてしまった。
<つづく>
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