お嬢様物語:大人な3人(6話) [戻る]
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 マナが手を叩くとムクリと起きあがり、辺りをキョロキョロと見渡して我に返るマオ。

『あ・・あれ・・私どうしたんだろう。。。』

『マオお嬢様、ちょっと寝てたようですよ?』

 マナがしらじらしく言う。

『そう。疲れてたのかしら。』
『そうですよ。今日は色々お疲れでしょうから。』

 とぼけたマナの言葉にも別に疑問を持たない様子のマオ。
 着太郎は、その様子に、ホントにマオが催眠術にかかっているような錯覚に陥っていた。

 だが、もちろんそんなことはない。全ては着太郎を誘惑する作戦として計画されていた事である。
 マオはマナにつられて身体を揺らし、倒れ込んでパツパツの衣装に責められ、実は相当に辛いのだが、今は必死に何でもないフリをしているのだ。

 必死に催眠術にかかったマオを演じる浅川に対し、マナは遠慮無くこう言った。

『マオお嬢様は、私が手を叩くと1人エッチがしたくなっちゃいます。』

 実は催眠術にかかるという打ち合わせはあったのだが、それで着太郎を誘惑すると聞いていたので、てっきり着太郎に対してセクシーなポーズや言葉で責めるのだろうと思っていた為、自分でエッチをすると言うマナの言葉に一瞬耳を疑う浅川。

 だが、マナは無情にも手を叩く。

 パン!

『や・・やだ・・私ったらなんだか身体が火照って変な気分になって来ちゃった・・・』

 マオはそう言って自らの身体をくねらせ、何かを我慢しているような素振りを見せ始める。

「え・・」

 真横でマオの妖艶な姿を見せつけられ、言葉にならない着太郎。
 マオはやがて自らの手を胸に持って行き、服の上から大きな胸を揉み始める。

 感じやすい身体の上から、感じやすい衣装を纏って、嫌らしい動きを演じるのは、それだけでもかなり大変な事である。そう言う状況で自ら身体を弄るのは拷問に等しく、実は浅川は心の底から勘弁して欲しいと思いながらも、催眠術にかかっているマオを演じるしかなくなっていた。

 自らの行為に責められ、自ら必死に耐えながら、着太郎の前で1人エッチを始めるマオ。

 その行為は次第にエスカレートし、自らのスカートをたくし上げ、ショーツの上から弄る。本当はそれだけで気が遠くなる程気持ちいいのだが、マオはあくまでも着太郎にいろいろなことを想像させるような微妙な悶え方に徹している。
 スカートをたくし上げて多少呼吸は楽になったとは言え、もともと四重に布が覆っている場所から呼吸しているので浅川にとって今までの状況と大差はない。
 それよりも弄ることで自らに与えられる快感に、何度も意識が飛びそうになるが、手を抜いて弄るとリアリティーがなくなると思い、気持ちの良さを押し殺して執拗にマオを、いや、自分を責めた。

(あー・・・ヤバイ・・・そこはダメだよ・・)

 自ら弄りながら、自ら必死に耐える浅川。
 もう少しで出てしまうと言う時に、ほんの少し刺激を緩め、腰をヒク付かせながら襲ってくる波をやり過ごし、再び自分を責めることを繰り返す。

『ああ・・・ダメ・・・気持ちいいの・・・』
『お嬢ぁ、気持ちよかったらイッてもいいんですよ?』

 マオの訴えに、マナは楽しげに返事する。
 マオはイヤイヤと首を振る。切なそうにイキたくないと訴えているのに手は止まらない。

『じゃあ、そろそろ許してあげようかなぁ・・』

 マナはそう言って間をおいて、こう言った。

『手を叩くと、嫌らしい気持ちが無くなります。』

 ポン!

 マナの一言で、我に返ったマオ。

『え・・やだ、私ったらなんでこんな事を・・・』

 凄く恥ずかしそうに服装の乱れを直し、椅子に座り直すマオ。
 着太郎はその豹変ぶりに驚くが、そこで想像するのは彼女の中である。やはり今まで自ら弄っていたのであれば、それなりに興奮もしているだろうが、それを全く感じさせない豹変ぶりを見ると、ついつい、裏側の真実を想像してしまうのだ。
 もちろん、実際マオの中は凄い。
 言葉では言い表せない程大変な状態である。
 マナやマユですら、今のマオの中身の真実を知れば猛烈に嫉妬するだろうと思える程、浅川の身体は疼いていた。

『着太郎さんには変な所を見せちゃってごめんなさいね・・』

 マオが謝ると着太郎は顔を赤くして照れている。

「い・・ぃや・・そんなこと・・」
『あー、着太郎さん照れてるー』

 マナが着太郎の様子を見て嬉しそうに着太郎を指さす。

「だってこんな間近であんな事されたら・・」
『あー、じゃあ着太郎さんがお嬢様を弄ります~?』
「え?い・・いや、それはいいって。そんなことされても困るし・・」
『遠慮しなくていいんですよ!今のお嬢様なら、私が言えば何でもしますから!ね。お嬢様!』
『わ・・私はそんなこと無いわ。私は催眠術になんてかかってないんだから!』
『へっへー。いいんですか?お嬢様ぁ。じゃあ、お嬢様にはまた疼いてもらいますね~』

 マナは意地悪そうに言うと、ポンと手を叩く。
 再びマナの手につられて身体を弄り出すマオ。

『今度はマユちゃんにも手伝ってもらおっかなー。』

 いままで黙っていたマユに話を振るマナ。

『え?!わ・・私!?』
『そうでーす。はい、この手を見つめて下さいねー』

 マナはマユに対しても手を見つめさせ、その手を揺らし始める。

『はーい。あなたはだんだん眠くなりますよー。』

 つられて身体を揺らすマユ。

『そのまま寝ちゃいますー。』

 マナの言葉の通り、マユもその場で寝込むようにうつむく。

『手を叩いたら、スッキリしますよ~。でもそこからは私の言うことを聞くようになっちゃいます。』

 ポン!

 そう言ってマナが手を叩くと、ムクリとマユが起きあがる。

『あれ・・私・・どうしたんだろ・・』
『どうもしませんよー。でも私が手を叩くと、マオお嬢様を責めたくなっちゃうんです。』
『え?私が?お嬢様を?!そんなはずないわよ。』

 ポン!

 言葉で抵抗するマユだが、マナの手を叩く音に、すっと席を立ち、マオの横に座り直し、そっとマオを責め始める。

「う・・うわ・・凄い・・」

 着太郎は言葉にならず、呆然とその様子を見守り、マナは満足そうに頷いている。
 マオは自らを責めながら、さらにマユからも責められ、かなり気持ちよさそうにうめいている。

 マユの中にいる梶原は、マオを触った時、彼女の中がどれだけ凄いことになっているか、すぐに理解した。
 分からない程小刻みに震えるその身体と、何気なく触れた下腹部の感触は、浅川の地獄を十分に伝えていた。
 マユが触ったら、もっと辛くなる。それが分かっていながら触らなくてはならないと言う申し訳ない気持ちと、ただでさえ気持ちのいい浅川の状態を、もっと気持ちよくする事への嫉妬に、少しだけマオを責める事を躊躇したくなる。
 だがそれでもマオを責める。
 着太郎が楽しめるように、そして、中にいる浅川がもっともっと苦悩するように、意地悪に、執拗に責め立てる。
 責めが始まって僅か3分で、梶原はマオの異変に気づく。
 着太郎には全く分からないであろうが、こうして直接触れていると、その身体のこわばり方や呼吸のリズムで、中で起こっていることを想像できるのだ。
 そして、恐らくは今、嫌らしく悶え続けているマオの中では、限界を迎えた浅川がいるはずだった。
 限界を迎え、果てながらも、悶えるマオを演じ続けるというのはかなり大変なことなのだが、浅川は立派にその大役を果たし続けている。
 これだけの衣装を着て、これだけ自らを責め、そしてマユにも責められたのだ。それで限界を迎えるのは仕方ない事である。だが、梶原は、自分の手が浅川の限界を超えさせてしまった事に何となく嫉妬していた。
 自らが与えた快感を堪能した浅川が少し羨ましかったのだ。

 演技を続けている着ぐるみ達の裏側で起きているドロドロした本当の気持ちなどは、もちろん着太郎からは全く見えていない。
 とは言え、目に見える光景だけでも着太郎にとってはかなり興奮する行為である。
 自らをマオに置き換えて、自分が責められているような錯覚になっているのだ。苦しそうに責められているマオの様子を見ていると、着太郎自身もの凄く切なくなる。

 そろそろ着太郎自身も我慢に限界が近づきつつあった。
 何度も3人の姿に興奮しながら、寸前の所で自分を保ってきた着太郎だが、目の前でこうも直接的に妖艶な姿を見せつけられたら、さすがに我慢にも限度があるのだ。
 マオの身体をパツパツに覆ったスーツが、身体の動きに合わせてくねくねと動く様子は、嫌らしいという表現以外に思い当たらない程、嫌らしく見える。
 これで我慢しろと言われても、着太郎には絶対無理だった。

 マオの姿に興奮させられ、ついに大きくなる着太郎。

 なんとか誤魔化そうと前屈みになってみるが、すぐマナに見つかってしまう。

『あー、着太郎さん、大きくなっちゃったのねー』
「い・・いや・・これは・・」
『エッチなマオちゃん見て、興奮しちゃったんでしょ?』
「こんなの見せられたら・・・誰だってこうなるよ・・」

 恥ずかしそうに言葉に詰まっている着太郎。

『誰だって?私はぜーんぜん、そんなふうになってないよ?』

 少し意地悪く言うマナ。

「そ・・そりゃ君らは女性で、僕は男だから・・」
『へーーっ。男の人って不便よねー。興奮すると大きくなっちゃうのねー。』

 しらじらしく言うマナ。

「不便とかそう言うんじゃなくて・・・」
『でも、着太郎さん、沙織ちゃんの中で興奮した時も、こうなるの?』
「ま・・まぁ・・」
『じゃあ沙織ちゃんも前が大きくなっちゃうのね?』
「いや・・それはガードルとかでガードしてるから・・あまり目立たないと思うけど・・」
『そうなの?でもガードした中で大きくなると凄く窮屈そうねー。』
「そりゃ・・まぁ。」
『でもそれが気持ちよかったりするんでしょ?』
「う・・うるさいなぁ・・」
『あー図星だー。そっかー。沙織ちゃんの中で締め付けられて気持ちよくなってるのかー。』
「そんなの・・君らだって似たようなもんじゃないか!」
『私たち!?』
「こんなゴムの身体の上からパツパツのスーツとか着てパンストとかブーツ履いて動き回ったら、そりゃ見てる側は変な気分になるに決まってるよ。」
『えーー!?着太郎さん、私たちのスーツをそんな風に見てたの?パンストとブーツにも興奮してたんだ?!もっとセクシーな大人としてみて欲しかったなー』
「・・・・・」

 こうしてマナが着太郎を言葉責めしている間も、真横ではマオとマユの絡みが終わることなく続けられていた。


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