友達?彼女?それとも・・・(9章) [戻る]
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 真一は、こまちを見て、早く自分もああ言う場所で演技をこなせるようになりたいと願っていた。

 そんな中、こまちもやはり数分はお題を出すことになるのかと思いきや、なんと、かなり勘の鋭い回答者が現れ、開始後僅か20秒で正解が出てしまった。
 その瞬間、こまちは一瞬あっけに取られたように固まるが、次の瞬間には回答者を可愛らしく祝福している。
 この時のこまちの様子を見た真一は、2つの事を考えた。
 1つは、僅か20秒で果ててしまったと言うケースである。ゲームが終わり、一瞬立ち止まって意識と呼吸を回復させたいと言う瞬間だった可能性のことである。
 こまちは今までずっと、のぞみとひかりの羨ましい時間を横目に眺めていた。とすれば中の人間の妄想から来る興奮は相当激しい状態だった可能性がある。その状態でジェスチャーを始めれば、本当に始めた瞬間に果ててしまったのかもしれないのだ。もしそうだとしたら、残った時間はイキながらもジェスチャーを続けていたことになるのだが、それは相当に苦しい事のように思えた。
 他の行動中であれば誤魔化しも効くかも知れないが、ジェスチャー中に動きを急激に変更することは出来ないだろう。
 そのためジェスチャーが僅か20秒で終わってくれたことで、すぐ体勢を立て直すために一瞬止まったと言う可能性を考えたのだ。
 もう1つは、全く逆に、やっとこれから本格的に気持ちよくなれる、と思った直後に行為を止められてしまった可能性だ。
 そちらの場合、事態は1つめの可能性より更に悪い。
 何しろ次のお題の順番まで、ハデに動くような不自然な行為は出来ず、ただ悶々と疼いた身体をなだめて、こまちを演じる必要があるのだから。

 こうして彼女たち3人それぞれのジェスチャーが一巡した。
 この3人のうち1人には和志が入り、実際にあの着ぐるみに入ってジェスチャーを実演しているはずである。

 和志の家では互いに着ぐるみを着たり、2人で着て色々楽しんだ。
 先週などは真一が着ぐるみを着て、和志をかなり虐めた。
 練習も兼ねて着ていた事もあり、和志がもういいから出てきてくれとお願いしても中々出てこなかったのである。それならばと和志も着ようとしたのだが、実は和志のカレンは事前に真一がマミカを持ち込むために使ったトランクに隠して扉をロックし、カギをマミカの頭部裏側に隠してしまった。
 和志は着たくても着ることが出来ず、目の前のマミカに嫉妬しまくりながら数時間を過ごしたのだ。

 和志はこのあと随分ぶーたれていたようで、その後数日間に渡り、割と気の弱いはずの和志から文句を言われ続けたぐらいだった。

 だが、今は全く立場が逆である。しかも真一のやった行為など子供だましに見える程、今の和志の状況は、真一の心を嫉妬と羨望で埋め尽くさせていた。
 あの衣装も、こうしてみんなの前でする演技も、もちろん真一は未経験の世界なのだが、何より和志が3人のどのキャラクターを演じているかを知らないと言う事実が、真一の嫉妬をかなり高めていたのだ。

 この後もしばらくは楽しくジェスチャーゲームが続けられる。
 お客さんや開発者達は、純粋にゲームそのものを楽しみ、のぞみ、ひかり、こまちもゲームに参加することを楽しむ。
 イベント運営スタッフ達も盛り上がっているゲームを見て、自分たちの仕事を楽しみ、そして、のぞみ、ひかり、こまちの操演者達は、自分たちの置かれた状況を楽しんでいるはずだ。
 この場にいて唯一、楽しくないのは真一だけのように思われた。

 ゲームがしばらく続くと、いよいよリーチの人物が数名現れてきた。
 司会の人がそのタイミングで、「では」と言いながらより難しいお題を集めた問題集を取り出す。
 たまたまひかりの順番だったのだが、ひかりは慌てて手招きでのぞみとこまちを呼ぶ。
 3人は問題を見てウンウンと頷くと、3人で協力して問題を出し始めた。
 3人絡みの問題と言う事で互いが触れ合い、場合によっては密着する様子がわかる。
 問題を作った側は、こうなる事をある程度予測していたようで、元々もスタイルがいい上に、非常にスタイルの露出する衣装を着た着ぐるみ達の妖艶な姿が凄くよく見える。
 どうも答えが単語ではなくある種の文章になっているようで、着ぐるみ達の奮闘もむなしくなかなか正解は出てこない。
 今までの中でも最も長い、約10分の奮闘の後、ついに正解を出した人がいた。

 着ぐるみ達はその人物を祝福するように拍手している。
 だが、3人のお腹を見ると、素人にもハッキリ分かる程の激しい動きをしていた。
 普通は着ぐるみの中で少々激しく呼吸しても、着ぐるみ自体がその呼吸によるお腹の動きを抑制して目立たなくしてくれるのだが、それでは間に合わないぐらいの激しい呼吸を行っていると言う事だ。肩で息をする寸前と言えるのかもしれないが、実はその状態というのは相当に苦しい。
 凄く激しい早歩きより軽いランニングの方が実際は楽なように、呼吸も、あのぐらい激しいと、肩を使ってする方がずっと楽なのだ。

 裏では激しい呼吸に耐えながら演技を続けている3人に気を遣う事もなく、イベントは進行していく。
 ジェスチャーに答えた人物の話した数字により、ビンゴが出ると、商品を渡す事になる。
 もちろんプレゼンターは着ぐるみ達であるが、商品自体を着ぐるみに渡すのはスタッフの仕事。つまり真一の仕事である。
 他のスタッフに持ってきて貰ったワゴンの上にのせられた『1等』の商品を手にした真一は、ステージ横からステージに上がり、のぞみに手渡す。
 のぞみを間近で見ると、お腹の呼吸がハッキリと見えた。スーツと共に、ピッタリとフィットしたスカートの生地が、お腹の呼吸に合わせて、フィット感を増したり緩めたりしているのも分かる。
 もしものぞみの操演が和志だとしたら、この呼吸の中で、スカートとスーツの締め付けの変化に反応してい疼いているはずの息子が、スッキリした下腹部の裏に存在しているはずだ。
 真一からは全く見えないが、その感触を一身に浴びているのであるとしたら、さぞかし気持ちの良い事だろうと思えた。

 真一から商品を受け取ったのぞみは、正解者の人物を手招きで呼び、上品に手渡す。
 その優雅な雰囲気は、見事に裏側の真実を打ち消しているように見えるが、やはりお腹の動きだけは隠せない。
 ただ、商品を受け取った人物をはじめ、その場にいた殆どの人物は、この事実に気づいていないか、気づいていても、それほど重大には思っていなかったはずである。せいぜい『着ぐるみ』という全身を覆う衣装のせいでちょっと呼吸が大変なのだろうと言う程度にしか思っていないのだ。

 商品を渡し終えると、再びゲームが始まる。
 問題の難度が高い物が揃っている為、なかなか回答が出ず、平均4~5分はかかって1ゲームが終わるような状況を数回繰り返し、そのたびに商品を、のぞみ、ひかり、こまちの順で手渡ししていくと、最初ののぞみの時同様、3人共常に呼吸は大変そうでありながら、それぞれのキャラクターを演じているのは立派だった。

 だが、そう言う関心よりも先に、どうしても『この裏側には和志がいるのかも知れない』と言う事実を想像し、そのたびに凄く悔しい気持ちでいっぱいになっていた。

 予定では30分だったのだが、若干予定より時間がかかってしまい、結局45分近くでゲームを終える。
 この後は着ぐるみ達は一旦楽屋に戻って衣装を変えて、再び登場という事になる。
 そして開発者達の代わりに、今度はゲーム中に声を吹き込んだ声優さん達のトークショーが行われる事になっていた。

 予定通り、着ぐるみ達は楽屋へと引き上げて、着替えるスペースに戻ってくる。
 ステージからするとかなり狭苦しい場所だけに、空気が淀んでいるはずであり、今までステージで散々奮闘していた彼女達にとってこの部屋の空気は、堪らなく息苦しいものの可能性は高い。だが、当然3人は至って普通にしている。

 本来であればそのままここで着替えを行うはずだったが、次のステージに上がるはずの声優さん達が、渋滞に巻き込まれて到着が遅れそうだという事になっていた。
 着替えを行うには3人で、早くても20分近くかかる。もし急に着ぐるみ達に繋ぎとしてステージに上がって何かをやって貰うと言う事になれば、着替えが間に合わなくなる。
 それを避ける為にも、声優さん達が到着した事を確認してから着替える方がいいという判断になり、一旦そのままの姿で彼女達の本当の楽屋となる個室に引き上げていく事になった。

 真一は、3人がこの部屋に入ってきた時に通ってきたドアの向こうに、消えていく3人を見送りながら、改めて演者達以外は入れないエリアが凄く遠い事を実感した。
 そして、早く自分もドアのあちら側から出入り出来るようになりたいと願った。

 3人が楽屋へと消えて数分後、真一の携帯電話が反応する。
 マナーモードだったので周りに気づかれなかったが、どうやらメールが届いている。

 メールを開くと、なんと和志からだった。タイトルを見ると『びっくりしちゃったよ』と書いてある。
 すぐにメールを開く真一。

 『びっくりしちゃったよ。真一君がサポート係だったなんて全く聞いてなかったからさ。ところで、もしかして真一君は僕がどの中に入っているのか知らないの?様子見てたらなんとなくそんな気がしちゃった。それにしてもこの着ぐるみと宇宙服の衣装は、見た目も凄いけど、着心地はもっと凄いよ。マスクがリアルな分、顔に余裕が無くて凄くフィットするし、もの凄く苦しいし、衣装も顔も、締め付けられるフィット感が気持ちが良すぎてこのメール打つのも凄く大変だもん。着替えしている時も、トークショーの時も、ジェスチャーの時も実はずーーっと我慢し続けてたから、楽屋に戻ってきた時はトロけそうに気持ちよくなっていたんだけど、まだイッて無いんだ。メールを書いたらちょっと僕の入っているキャラクターにイタズラしてあげちゃおうかなって思ってる。絶対みんなには見せないような凄く淫らな姿になってくれると思うけど、この後、真一君の前に戻る時はもう普段のキャラクターに戻っているから安心してね。それにしても、また後で着られるとは分かっていてもこの衣装脱いじゃうの、ちょっと勿体ないなぁ。。でも、仕事だし仕方ないよね。じゃあ後で着替えのサポートもよろしくね!』

 内容を見るだけで、相当ヌケると思える文面だった。
 和志の体験している状況が、割と短めに、だがかなり赤裸々に書かれていた。そして、文面からは、自分に気づいていない真一を見て楽しんでいるフシも読み取れた。悔しいがこれが今の和志と真一の置かれた立場の差だと悟り、少し惨めになる。

 それにしても、和志はあのイベント中、一度も果てずに耐え続けていたという事なのか?
 もしそれが事実だとしたら、最後の方は自らの身体が意思に反して淫らに動かないように、理性を総動員して演技を続けていたはずである。あの3人の呼吸のうち、1人は確実に和志であり、しかも和志はメールにあるようにずっと我慢していた。
 確かに着ぐるみの中で果てる事は恐ろしく気持ちのいい瞬間なのだが、それを我慢し続けている時の、延々と続く快感地獄もまた、味わった事のある人間には堪らない時間である。
 着ぐるみの快感制御はとても優秀な為、イク寸前のどうにももどかしいあの瞬間がずっと続いている状態に近く、それはそれは気持ちがいいのだが、その状態で演技をするというのは実に辛い。演じようとしても気持ちが良すぎて身体が言う事を効かない上に、理性まで奪われるので、徐々に動きが淫らになっていってしまうのだ。
 演者はそのギリギリの所で快感を調整し、適当な所で果てておく事で、継続的に演技を続ける理性と体力を確保するのだが、イク事の出来る回数には限界があるので、イキまくるわけにもいかず、そのイク回数とトータルの操演予想時間と、理性を保っていられる時間のバランスが難しいのである。
 真一にはまだこの辺りのバランスが理解し切れていない為、長時間操演の自信が持てずにいた。

 だが、既に操演担当として着ぐるみを着ている人たちは、このバランスが非常に上手く、果ててしまっても周りには気づかれる事が無い。あれだけ長いイベントであれば、普通に考えれば、演者も1度ぐらいは果てているはずだと思っていたのに、和志は果てることなく我慢し続けていたのだ。

 真一はこの場に誘導する時の3人の様子を順に思い浮かべてみたが、3人とも不自然な様子はなく、その事が返って真一の興奮を煽っていたぐらいだった。
 だがあの3人の着ぐるみのうち1人は、その裏側で快感を我慢し続けている和志が入っていたのだ。

 真一がそんな悔しくなる妄想をしていると、他のスタッフが声優さん達の到着を告げに来た。
 段取りとしては声優さん達がステージに上がって自己紹介した後に、着ぐるみ達が登場すると言う流れとなっていた。
 その為声優さん達が到着し、ステージに上がる前の最終準備をしている今のうちに、着ぐるみの着替えを行う必要があった。
 和志に返事のメールを打ち返そうと思った矢先だったので、とても残念だが、さすがに今から返事を打ち返しても、着ぐるみ達がここにいる間は返事が返ってくるはずがないので諦めるしかない。

 真一はインターホンでそろそろ準備が始まると告げると、程なくしてOKのランプが点灯して、ドアから3人が現れた。
 のぞみ、ひかり、こまち。さっきと何ら様子は変わっていないが、このうち1人は、先程までと違い相当スッキリした状態になっているはずである。
 どのキャラクターがその着ぐるみなのかを探ってみても、真一には全く分からない。

 のぞみ、ひかり、こまちの順番で、着せた時と逆の手順で宇宙服スーツを脱がせていく。殆どのファスナーが弾けるように勢いよく開いていく事からも、彼女達の締め付けられていた度合いが良く分かる。このスーツを着て2時間以上たっているが、その間、相当に窮屈な思いと悩ましい快感が続いていたに違いないと思えた。
 ジャケットを脱がせる時の胸の緩みもまた随分と切なそうである。開放されて楽になったと言うよりは、むしろ気持ちよさが半減してがっかりしているかも知れない。
 スカートを脱がせる為にファスナーを開けると、丁度太股が見え始めた辺りから、ファスナーの間を通ってかなり蒸れた空気が手に伝わってくるのが分かる。
 この空気こそ彼女達の呼気そのものなのだから、実際に着ぐるみの裏側は相当に蒸れているのだろう。
 ブーツとグローブを脱がせても、やはり非常に暖かく、内部の熱が伝わってきているのが良く分かる。
 さらに、彼女達のボディーをピタリと覆ったスーツを脱がせる。
 脱がせた衣装は取り敢えず端に寄せておくのだが、その時、ついつい、スーツの裏側の火照り具合と、湿気を確認しては、密かなる興奮を覚えていた。特に股間付近の蒸れ方は凄く、しっかりと湿り気を帯びているのが分かる。呼気がこの布を通過するたびに、湿気が付着し続けていたのだろう。
 先程のスカートの空気は、この布で吸収しきれない程の湿気が漂っていたという事だ。

 3着ある衣装を片づけている真一は、一着一着、この暖かさと湿気が和志の物である可能性を考えていた。

 3人を下着のみの姿に戻した後、今度は次のステージ用の衣装を順番に着付けていく。
 次のステージでは、彼女達の訓練所の制服となる学生服風のデザインの衣装を着る事になる。
 ブレザー型の制服なのだがデザインが特殊で、ちょっとしたメイド服にも見えると言う形になっていた。
 ブラウスの肩がパフスリーブ状になり、袖はカフスのような形をしている。襟は丸襟でかなり大きなリボンを付ける。
 ベストとジャケットを着ると、その組み合わせと形状、色が絶妙で、ベストの上から纏ったジャケットが、ジャケットと言うよりは寄せ上げタイプのエプロンのように見えるのだ。さらにスカートも2層重ねる形になっていて、下に穿くプリーツスカートと、上に重ねる巻きスカートの組み合わせがエプロンのように見えるのだ。
 足は下着の上から穿くタイツを基本にしているが、見る角度や足の動きによってカラーや模様が変化する効果を狙い、2枚の柄と色が違うタイツを重ねて穿く事になっていた。

 この衣装も、のぞみから順番に着せていく。
 先程のスーツに比べればだいぶ余裕がありそうだとは言っても、2時間以上奮闘した後に着る事を考えると、決して楽とは思えない。
 ノーブラののぞみにブラを装着してあげる。張りのある胸の反発を感じつつも後ろのホックを留めると、ウンウンと頷いているのぞみ。
 ブラの後はタイツである。デザインは変わっているが、ようするに厚手のタイツである。つま先から順に穿かせ、腰までしっかりと持ち上げると、タイツがのぞみの下半身を浮き立たせた。
 さらにその上から別の柄のタイツを穿かせる。重なり合ったタイツの柄と色が艶めかしい足を演出する。この足を自由に動かす事が出来る演者が羨ましいと思えたが、呼吸口は厚手の対2枚+下着で覆われている為、演者にそんな余裕があるのかどうかは不明である。尤も、むしろその状況を喜んでいる可能性もあるのだが。
 真一自身は、訓練中や和志の家で、下着の上からタイツやパンストを穿いた経験はあったが、これだけでも相当に苦しい事を知っている。
 のぞみの場合は、その重ね穿きを2重にしているのだから、苦しく無いとは思えなかった。

 そんな状況ののぞみではあるが、衣装を着せるのをやめることは出来ない。意を決してのぞみにブラウスを着せる。
ブラウスも良くできていて、肩のパフスリーブや袖の部分にはだいぶゆとりがあるのに身体その物はだいぶサイズが小さいのだ。一見するとゆったり着ているように見えて、よく見るとかなり胸やウエストがピチピチになっていると言う具合である。ブラウスという性質上、先程のスーツに比べてもシワが多くでき易く、これを着て動き回る事も結構大変そうだと思えた。
 スカートについても良くできていた。
 裾のプリーツは、非常にヒラヒラを強調出来るように作ってあるのだが、ウエストから腰の辺りまでは、実はタイトスカートと同じように作ってある。この上から巻きスカートを穿かせる関係で、重なる部分はタイトなのだ。
 しかも、このタイトスカートからプリーツスカートへ切り替わる位置がとても絶妙で、下腹部の、ちょうど息子が固定されている根本辺りから下がプリーツ、その上がタイトという作りなのである。
 何も知らない人物であればこの意味の重要性に気づく事はないが、真一は意味を理解出来ていた。
 タイト部分が息子にフィットして窮屈だという事も事実なのだが、それ以上に、この切り替わる部分から下のプリーツの揺れが、丁度息子の付け根辺りなので、プリーツが揺れるたびにその付近の圧力が変化して、さらにタイト部分を引っ張ったり緩めたりする事になるはずである。
 プリーツの揺れに伴ってチロチロと微妙な刺激が加わり続けるという真一の想像が正しければ、このスカートは見た目よりはるかに意地の悪い作りなのだ。

 このスカートをのぞみに穿かせ、その上から、巻きスカートを穿かせてあげると、さらに驚く自体になった。
 巻いたスカートのうち、裏側に隠れている側の生地の端が、ほぼ息子を固定してある場所に来る事が分かったのだ。
 布が当たって引っ張られるだけでもツライのに、端っこが当たっているとすれば、エッジが効いている部分の感触はとても切ない刺激のはずである。

 衣装は、ゲームのデザインを元にホビー21で製造された物であり、そう考えると、この布の位置も全て計算ずくと考えて間違いない気がした。

 次にリボンを着ける為、背中から彼女の長い髪の毛をたくし上げ、首元に手を入れる。放熱効果のある身体を持っているのぞみのうなじ付近は、かなりの熱で、内部の熱は相当高い事が分かる。そのまま首の後ろでリボンを固定し、襟を正す。
 続いてベストだ。
 ベストもかなりのタイト加減でのぞみを締め付ける。生地の関係から宇宙服スーツと比べると窮屈な感じはしないが、その分、裏側のブラウスがシワを作って彼女を責めているはずだ。体験しないと分からない事だが、服のシワを感じると言うのはかなりこそばゆく、もどかしいのだ。特に息子への刺激に変換されたシワは、まるで筆先で撫でられているかのような錯覚を覚える。
 のぞみは、これからのしばらくの時間、この提供された衣装を、制服として当然のように着続けてイベントに出なければいけない。のぞみにとってそれはごく当たり前の事なのだが、恐らくその裏側には、立場的に、この衣装を脱ぎたくても脱ぐことが許されない状況を、目を潤ませながら堪能している人物がいるはずだ。

 ベストの上からジャケットを羽織らせる。
 袖はブラウスの肩のパフスリーブが露出するように、ジャケットなのに肩の部分がえぐれている。
 ジャケットのボタンを留めると、ボタンは丁度、胸を下から寄せて上げるように固定されるのが分かる。ボタンを留める時には、真一の指先に、はち切れそうにベストの中に押し込められている胸の重さを感じていた。
 真一が胸の重さを指先に感じたと言うことは、全く逆に、のぞみの中にいる人物には胸に触れた状態でボタンを留める為にぐりぐりと動く真一の指先を感じているはずである。もちろん胸で感じた物は、彼女の中の大事な場所にも伝わっている事になる。
 もちろん着ぐるみの表情は全く変わらず笑顔のままであり、のぞみも態度を変える事はないのだが、指先が身体の動きをしっかり伝えていたので、真一は、その瞬間ののぞみの、ゆっくりと深く長い呼吸に気付いていた。自分の指がのぞみの中を意地悪に刺激しているのだろうと思うと、申し訳ない気持ちと共に、羨ましいと言う気持ちも沸き上がってくる。

 最後にローファーを履いて、着替え完了である。


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