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真一がはじめてマミカになってから約2ヶ月が過ぎていた。
真一は時間を見つけてホビー21の研修室に通い、日々、マミカとして店に出られるように訓練を続けていた。
元々ある程度耐性があったようで、真一は着ぐるみを着て訓練開始してから、1ヶ月ほどである程度着こなすレベルに達していた。
その後も順調に訓練をこなし、誰の目から見ても、同時期に訓練を開始していた他の殆どのメンバーと比べてワンランク上の操演が出来るようになっていた。
この頃になると、真一のデビューがいつ頃になるのかと言う噂まで立つ程、他の訓練メンバーからも一目置かれるような存在になり、真一自身、自分は他のメンバーよりも出来がいい事を自覚するようになっていた。
つまり、自分の才能に開眼したとでも言うのだろうか。
だが、いくら訓練を続けていてもなかなかデビュー日が来る事はなかった。
ほぼ誰が見ても素晴らしい演技をする真一であったため、周りの人間もアドバイス出来る訳が無く、真一の自信も時間と共に薄れていくと共に、何故現場に立たせて貰えないのかと言う苛立ちにも似た感情が支配するようになっていた。
そんなある日の出来事だった。
前日の研修のあと、マネージャーの石丸から告げられ、今日は一日、イベントのサポートをする事になっていた。
あるコンピュータゲームの発売イベントで、そこにホビー21で依頼されて制作した着ぐるみが登場する。
リアルな3Dで作られた近未来の宇宙で宇宙パイロットを目指す少女達を題材にした恋愛小説風美少女ゲームである。
そこで、販促用にと、そのヒロイン達数体をホビー21の技術で着ぐるみにしたのだ。
実は、真一はこのイベントの存在自体はマネージャーに言われる以前から既に知っていた。
と言うのも、和志がこのヒロインの中に入る事が決まり、先日フィッティング等を済ませたと言っていたのである。
真一は、あまり詳しい話は聞いていなかったので、このイベントに出てくる着ぐるみは、和志が入るヒロイン1人だけなのだと思っていたが、マネージャーの話では、ゲームにはヒロインが5人登場し、このうち人気投票で選ばれた3体が着ぐるみ化されたと言う。
そして、この日、マネージャーに呼ばれた真一は、イベント会場となるホビー21の建物内にある関係者控え室で、詳細についての説明を受けることになった。
「仕事については、まあ昨日説明したとおり、楽屋での着替え補助、イベントでの誘導、整理、その他サポートがメインになる。だいたい分かっているとは思うけど、もし進行等で不明な点があればいつでも俺に聞いてくれ。俺も控え室に常駐して進行をチェックしているから。」
「分かりました。」
「あ、そうそう。これを着けておくことを忘れないように。」
「な・・なんです?これ」
説明のあと、マネージャーは真一に、不思議な物を手渡す。
一見すると男性用のブリーフ型の下着のようである。ただ、素材がウレタンのようなちょっと厚みのある物だ。
「これはパッドだ。」
「パッド??」
「君の息子をこれで固定しておけ。イベント中に大きくなるとマズイだろ」
「え?なんで??」
「君は今回のイベントに関係する整理担当スタッフの中では唯一、着ぐるみの中を体験している。つまり、間近で着ぐるみ達が動き回っているのを見て興奮する可能性は高い。それを防止するためにこれを着けておくんだ。」
「でも・・このパッドって気持ちよくなるんじゃ?」
「これは隠す効果はあっても刺激は作らない。だから、安心して着けていい。我々実情を知るスタッフが外部の人に着ぐるみと共に接する時は、たいていこいつを装着している。そう言う装備だから安心してくれていい。」
「なるほど。わかりました。」
マネージャーに渡されたパッドを受け取ると、ポケットにしまい、その後、スケジュール進行の書かれたプログラムシートを受け取る真一。
「あ・・あの・・」
「なんだ?」
「和志はどの娘に入っているんですか?」
もう一点、気になっていた事を質問する真一。
「あー、和志君か。実は私も知らないんだよ。配役は担当の鮫島君に任せてしまっていたんだ。」
「鮫島さん?」
「ああ。鮫島君に聞けば分かるはずだから、後で聞いてみるといい。」
「そ・・そうですか・・でも鮫島さんは今日は出張ですよね?」
「ん?そうだったか?」
「ええ。昨日聞いた話だと、今日はイベントの進行責任はマネージャーに一任しているって言ってました。確か、次のイベント用の打ち合わせらしくて客先に行くって言ってましたよ。」
「あ、確かにそう言っていたな。じゃあ今日は無理か。」
「そうですよねぇ。。」
「まぁ今日の君の仕事は、中身は誰でも関係ない。あくまでもキャラクター達の世話係だからな。」
「そりゃまぁそうなんですが、なんとなく気になるじゃないですか。」
「気持ちは分かるが仕方ないだろう。だいたい和志君の友達なんだから、君が事前に聞いておけばよかったんじゃないのか?」
「そうなんですけど、まさかこの仕事をすると思っていなかったので、全く話を聞いてなかったんです。」
「そう言う事なら仕方ないんじゃないのか?さぁ、ほら、もう仕事の時間だ。さっさと準備しなきゃ」
マネージャーに言われ、渋々準備に入る真一。
トイレでこっそりパッドを装着し、スタッフ控え室で他のスタッフと打ち合わせのあと、いよいよイベントがスタートする。
司会が進行を始め、ゲストのゲーム政策関係者達がステージに呼ばれ、そのあとでマスコットとしてヒロイン達が呼ばれる。
3人のヒロインは、のぞみ、ひかり、こまち、と名前が付いている。
実は、真一はこのゲームの内容などは全く知らない上、スタッフへの依頼も昨日突然言われた為、全く予備知識がない。
そう言う意味では、着ぐるみのヒロイン達がどういう容姿なのかも知らなかった。
和志に事前に聞けば良かったのかも知れないが、自分としてはマミカを着こなすための練習と、演技力の向上のアドバイスを真一に聞く事ばかりが増えていた為、突発的に和志の担当する事になったキャラクターの事に対して、あまり関心がなかった。
進行プログラムに従い、関係者通路を通り、厳重に封鎖された着ぐるみエリアの入り口に立つ。
最近は真一もこのエリアの中に立ち入る側の立場なのだが、今日はあくまでもスタッフである。着ぐるみの演者とそのマネージャーや、着ぐるみに関係の近いスタッフのみが入る事の許されるこの中には入れない。
入り口の所に付いているインターホンから、中の着ぐるみ達に呼びかけるようにして、着ぐるみを呼び出す。
中からの返事は、ドアの横についているシグナルランプを着ぐるみ達が点灯する形で行う仕組みになっている。
真一の呼びかけに対しても、すぐに中からOKのサインランプが点灯した。
少し間をおいて、入り口のドアの向こうに数人の人影が現れ、ドアが開く。
専用の楽屋から、のぞみ、ひかり、こまち、の3人が現れた。
3人は、まだ着付けが済んでいない状態で現れたので、かなりハイレグカットなのでレオタード用と思われるベージュのショーツを身につけているだけと言う姿である。
はじめて見る3人の着ぐるみは、今までホビー21で見たことのあるタイプとは少し違う顔立ちをしていた。
ベースとなるキャラクターが3Dで書かれたCGと言うことで、比較的リアルに「生々しい女性の顔」を持っていた。
もちろん、目鼻立ちは若干デフォルメされているため、アニメ風の目鼻を与えた人の顔と言った印象である。
ただし、鼻には穴はなく、口も閉じている為、当然中の人物は顔からの呼吸はしていないはずである。
のぞみは腰まで長さのある金髪の縦巻きロールヘア。まるで何処かのお嬢様かお姫様のようなゴージャスな顔立ちである。
瞳は透き通るようなスカイブルーで、軽く微笑んだその表情は、中にいるであろう人物の苦悩を想像すると堪らなくなる。
ひかりは栗毛のストレート。胸ぐらいの長さで、瞳も栗色。凄く素直な美人。モデルのようである。
やはり軽く微笑んでいるが、のぞみの、ちょっと近寄りがたい気品のある笑みと比べると、親しみやすい感じはする。
こまちはオレンジに近いブラウンでポニーテール。長さで言えばひかりより長く、のぞみりは短いはずだが、後ろで縛っている為、ひかりと変わらないか少し短くなっている。
瞳はエメラルドグリーンで、一番可愛らしい表情で笑う。3人の中ではアイドル歌手の笑みに近い。
背は3人ともほぼ変わらない高さ。スタイルについては、見た目では一番スタイルがいいのは、ひかり。
こまちとのぞみはそんなに変わらない。
但し、3人ともホビー21の基準で言っても相当にスタイルがいいことは間違いない。
3人は恥ずかしそうに胸を押さえながら控え室から出てきている。
もちろんキャラクターになりきっていると言う事から恥じらいを表現しているとも言えるのだが、真実はそこには無い事を真一は理解していた。
既に興奮状態であろう彼女達の中にとって、胸の動きと連動して与えられる刺激はかなり辛いはずである。ブラを身につけ固定していても彼女達ぐらい大きな胸では自然に揺れるはずであり、全く固定されていない状態で動き回ると言う行為は、いくら慣れている演者達でも楽ではないはずなのだ。
これは、真一が少しでもホビー21の着ぐるみを体験しているからこそ分かる真実であり、他のスタッフからは、単なる演技に見えるはずである。
彼女達の着付け担当も真一である。
他のスタッフではなく真一が選任となったのも理由がある。裏側の実情を熟知した人間の方が、演者に負担をかけずに着付けが出来るという判断だった。
それにしても3人とも顔立ちが実際の女性に近い事でかなり生々しい。いままでのホビー21の着ぐるみと比べても、独特の怪しさとリアリティーがある。若干アニメ顔にデフォルメされている事が、余計に生々しさを生み出している。
そしてこの生々しい娘達の中には、今この瞬間も最上級の興奮を独り占めしつつ、彼女達を意のままに動かしている人物がいる。さらに、そのうちの1人はあの和志だという事実が真一には非常に羨ましかった。
背丈から和志がどの娘に入っているのかを推測出来ると思っていたが、3人とも変わらない背丈を持っている上、ウエストサイズや手足、肩幅など、ほぼ同じサイズであり、真一には判別が難しい事も、そう思わせていた要因になっていた。
変な妄想をして悶々とするよりも、さっさと仕事をしようと考えた真一は、彼女達の為に用意された衣装をクローゼットから取り出す。
と言っても真一も彼女達のキャラクター設定を良く理解していないぐらいであるから、衣装を見るのも初めてである。
今日の為の衣装はいくつか用意されているが、スケジュール進行によると、まず最初は彼女達がゲーム中で最も多く着ている、宇宙服を着る事になっていた。
宇宙服と言っても、大きな着ぐるみのような服ではなく、どちらかというとウエットスーツやパイロットスーツのように身体をピタリと覆う感じのデザインのようだ。
ベースとなる素材その物はレオタードのようなきめが細かくて伸縮に優れた物を使っているようだが、表面にエナメル生地を貼り付けてテカテカした光沢と、生地の貼り合わせによる宇宙服チックな模様が浮かび上がっている。
また、衣装の上からもいくつかの飾りパーツを付けて着飾るような構成になっているようだ。
スーツに貼り合わせてあるエナメル生地は、内股部分や関節部分、手足首、お腹の部分など、一部には貼られていない為、レオタード生地が剥き出しになっているが、これは衣装のデザインとして破綻しない範囲で、皮膚と接する部分に通気性を持たせておく必要があるからだと考えられた。
当然メインの呼吸口にフィットする部分についてはエナメルは貼られていないので、呼吸はしっかりと確保可能と言う事になる。また、万が一ここが塞がったとしても、他のレオタード露出部分の面積を考えると、ギリギリ皮膚からの空気での呼吸も可能だと想像出来た。
と言っても、このレオタード生地は一般的なレオタード2~3枚分の厚手の生地になっているようである。つまりレオタードのようにキメが細かく、タイツのように生地が厚い。その為、見た目よりも伸縮力は無く、結構フィット感は強そうである。
3人の着るスーツは、白をベースに黒とグレーのモノトーンカラーを使った物で、基本的には3着とも同じ物だが、スーツの上から飾りとして着る胸当てのようなベスト、スカート、グローブ、ブーツなどのパーツが色違いで、それぞれのキャラクターのイメージカラーになるようだった。
真一は、順番待ちをするように並んだ3人のキャラクターに、順番にスーツを着せていく。
まずはのぞみだ。
真一はのぞみの前に立つと、スーツの背中を開くようにして差し出す。のぞみはコクンと頷いて、まず右足、そして左足をスーツに通し、そこまで完了した時点で真一がスーツを胸まで引き上げていく。背中のファスナーが開いた状態なので、胴体は割と楽な状態だが、足はピチピチで、持ち上げるのが大変だ。エナメル生地を掴むようにして引っ張って太股にフィットさせて行くと、生地のフィット感の強さが外からでも良く分かる。
ふくらはぎや太股は特別に感じやすい部分ではないのだが、それでも興奮して全身が敏感になっている状態でこれだけフィットした衣装を着せられたら、さぞかし気持ちのいい事だろう。
実際、のぞみの腰が何度か自らの意に反するような動きを見せていた。そんな動きを目の前で見せられると言うのは真一にとってもかなり悩ましい事だ。
この、のぞみの中身が和志である可能性もあるが、もし違う人物であったら、着付けをしている人間が内部事情を知っているとは夢にも思っていないだろうから、そうなると今の反応は、真一を興奮させる為の演技ではなく、真実の反応である可能性が高いのだ。
一方で和志であったとすれば、真一の妄想を書き立てる為にわざと悩ましい反応をしている可能性もある。
どちらにしても真一にとって嬉しい反応とは決して言えなかった。
そのままのぞみの袖をスーツに通すのを手伝う。両手をスーツの袖に差し入れると、一瞬胸が無防備になるのぞみ。
押さえを失った望みの胸は重力と腕から解き放たれた反発力と自らの弾力によってプルルンと柔らかそうに揺れた。
のぞみの反応は特に無い所がまた真一にとっては辛かった。
上半身側の着付けをするため、真一は何度かのぞみの顔にかなり接近した。スカイブルーの瞳が吸い込まれそうに美しいがこの裏側にあるはずの目は、一体どんな状況で外を見ているのだろうか。
真一なのか?と何度も聞きたかったが、あくまでもここにいる他のスタッフと同じ扱いで働いている今の真一が、キャラクターの中を知っていると暴露するわけにはいかない。和志以外のキャラクター演者達は、真一が真実を知っているとは夢にも思っていないはずだからである。
尤も和志が、今日のイベントスタッフとして真一がサポートをするという話しを他の2人に伝えているとしたらそこまで気にする必要はないのだが、何しろ昨日急に決まったサポートの仕事だった為、和志自身もまさか真一がサポートをするとは思っていなかったはずなのだ。
恐らくこの3人のうち誰かの中に入っているはずの和志が、目の前の真一に一番驚いている事だろう。
のぞみの胸の揺れがを気にするまもなくスーツの背中のファスナーを閉め上げる真一。
綺麗にくびれた腰のラインに沿ってファスナーを閉めていくと、ホビー21全般に衣装が小さいと言えるのだが、このスーツはその中でも特に小さいと思えるぐらいファスナーが引き上げるのが大変だった。
特に胸の辺りを閉める時は力が必要だった。とは言え、スーツ自体はかなりサポート力が強いのだが、力を込めればしっかり伸縮するので、痛みはないはずである。強いて言えば、中の人間はこの締め付けからするとかなり気の遠くなる快感と戦っているはずである。
ハイネック状になった首までファスナーを引き上げると、ファスナーの金具をハイネックの裏側に回り込むようにして隠す。
これで、一見するとファスナーの金具が見えなくなるので、周りから見てスーツの一体感が高まる。
だが、着ぐるみの手先では、この金具を裏側から引き出して自らの手でファスナーを引き下げるのはかなり大変だと思えた。
そもそも今このスーツを着ているだけで相当に感じやすいはずなので、その状態で背中に手を回して細かい作業をする事を考えると、特に胸の周りの締め付けがきつくなり、快感から手先の細かい作業に集中する事が困難になりそうなのである。
自力で脱げないわけではないのだろうが、自力で脱ぐ為にはかなりの快感の波と戦う覚悟が必要と言う事である。
そう言う意味でもこのスーツは演者泣かせのように思えた。もちろんのぞみは笑顔を絶やす事はないのだが。
ファスナーを引き上げ、スーツを着込んだのぞみを改めて見る。各所の着付け状態をチェックする意味もあってぐるりと全身を確認するのだが、元々スタイルが良かったのぞみのスタイルがさらに良くなっているのが分かった。
スーツのデザイン的に、身体の丸みを帯びた部分、特に胸や腰、ヒップなどはエナメル生地をふんだんに使っている為、身体のカーブに沿って艶めかしい光沢感があり、そこがスタイルの良さを強調していると言うのもある。
スーツを着たのぞみに、残りの衣装を着付ける。ブーツはスーツと同一の白いエナメルストレッチ素材で、かなり細身である。スーツの上からふくらはぎにピタリと吸い付くようにまとわりつく。
グローブもエナメルのストレッチ素材でピチピチと音を立てながらのぞみの手に絡みついていく。肘まで覆うロングタイプの為、スーツの袖の大半が隠れるが、ロンググローブ独特の妖艶な雰囲気が伝わってくる。
グローブの口の部分は緩まないようにベルト状のリングで固定する。これは宇宙服の飾りの一部にもなっていてデザイン的には近未来な雰囲気を出しているが、このリングの脱着もかなり細かいパーツを押し込んでフックを外してから行う為、グローブをした状態でリングの脱着をするのは意外と大変そうである。もちろんその為に真一が着付けを手伝うのだが、真一は、この脱着が難しそうな衣装を纏っていくのぞみに、ちょっとした嫉妬心を覚えていた。
ブーツ、グローブを装着したのぞみは、次にスカートを身につける。タイトなミニ丈のスカートもやはりエナメル生地だが、スカイブルーのラインが入っていて、とても爽やかである。ミニ丈と言う事でしゃがんでめくれ上がったりするとマズイと言う理由なのか、よく見ると股の間に幅2センチぐらいの一本リボン状のヒモのような物が通っていた。柔らかいストレッチ素材で出来ている為、食い込んだりする事はないとは思うが、呼吸の出入りを妨げそうな位置にある。
実際にのぞみに穿かせてみると、股間のヒモは彼女の身体に触れていないようでだった。真一はてっきりこのヒモが、のぞみの股間に触れるようになっているのだと思っていたのだが、そうでは無く、本当にスカートのずり上がり防止のヒモのようである。
ただ、離れているとは言ってもヒモとのぞみの股間との距離は指一本ぐらいの隙間しかないので、そう言う意味ではやはり呼気がこのヒモに当たってスカートの中に籠もりそうではある。
ファスナーを閉めると後ろは腰からヒップ、前も下腹部にピタリとフィットして、スーツだけの時よりもセクシーである。
また、股間部分がスカートで隠された事で、チラリズム的な嫌らしさが増していた。
最後はベスト風のジャケットである。ただしこのジャケットも背中ファスナーなので彼女たちが自力で纏うのは少々大変になる。
そこで真一が背中のファスナーを閉めて上げる事になるのだが、ジャケットの前部分は胸を覆わない代わりに、回りから寄せて上げる構造である。そのため真一がファスナーを引き上げると、胸がギュッと寄せ上げられて、元々ボリュームたっぷりだった胸がスーツにより押しつぶされていた部分を帳消しにして、かなり大きな膨らみになっている。
ただ大きな胸と言うよりはわざわざ一旦押しつぶしておいて、それを寄せて持ち上げると言う2重の手間を経て形作られている為、相当に張りがありそうな見栄えである。
もちろんただ胸が窮屈そうなだけではなく、この胸が受けている締め付けられて寄せて上げられた状態を、彼女の裏側にいる演者の股間付近でも感じているはずである。タイトスカートの下腹部に目をやっても裏側で嬉しい悲鳴を上げているはずの物は影も形も見えていない事が、真一には非常に悔く思えた。
こうしてのぞみの着替えが完了する。
のぞみは、鏡で自分の着替えた姿をチェックするように軽くポーズをとっているが、実情が想像出来る真一にとってはそのポーズの一つ一つが悩ましく思えた。
それにしてもマネージャーに渡されたパッドの意味はかなり重要だった。
実際こうして目の前で彼女たちの姿を見せつけられていると、裏側を知らなくてもかなり嫌らしく見える。裏側が理解出来る人間にとっては興奮を抑えるのは相当困難なことなのだ。パッドのおかげで真一も変化を知られていないが、パッドの中は凄い状態なのである。
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