友達?彼女?それとも・・・(6章) [戻る]
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 そこには、一糸纏わぬ女性がほほえんで立っていた。

 マミカだった。

 まさしく、和志が演じているカレンや、このまえショップで見た他のキャラクター達と同じくゴムの身体と小さくて可愛い顔をもつ着ぐるみキャラクターだった。
 もの凄くへっぴり腰ではあるが、抜群のスタイルと可愛らしい顔は、真一の想像以上だ。
 この笑顔とこの身体が、今、自分を隙間な覆って、もの凄い締め付けと、息苦しさ、蒸し暑さ、そして、絶え間なく続く快感を生み出しているのだった。

「じゃあ、服着ようよ。」

 すっかり見とれていた真一だが、和志の一言で我に返った。
 和志は、楽しそうに服を選ぶ。

「カレンと身体のサイズはほとんど一緒だから、カレンの衣装で我慢してね。」

 和志はそう断りながら、衣装の中からミニスカートのメイドドレスを取り出した。
 鮮やかな水色は、おとぎ話に出てくる少女が着ている衣装をモデルにしていた。
 ドレスとエプロンの他に、パニエ、下着類、そして白いタイツを用意している。

「まずは下着だね。たぶん最初はこれだけでもかなり辛いと思うから、頑張ってね。」

 真っ白なパンティーを広げて足下に差し出す和志。
 真一はゴクリと生唾を飲み込み、覚悟を決めて足を通した。

 ススッと下着が引き上げられ、膝を通過し、太ももをスリ上がってくる。
 一瞬の間をおいて、そっとパンティーが下半身を覆った。
 その瞬間、まるで下着が息子を包み込むようなむず痒い快感が真一を襲う。
 思わず腰をくねらせて刺激から逃れようとするが、しっかりフィットした下着はそんなことでズレる事はない。腰をくねらせる事で下着に作られたシワが動き、その事がさらなる快感を生み出していた。
 そんな快感にもかかわらず、呼吸口が塞がれたことで息苦しさも増していく。
 たった1枚の下着でこんなになるとは・・・真一の想像していた世界を遙かに上回る責めだった。
 だが不思議なことに、真一は下着を脱ごうとは思わなかった。

「やっぱり辛い?」

 和志が心配そうにのぞき込む。
 真一は、なんとか指でOKサインを作って大丈夫をアピールする。

「大丈夫?じゃあ続けるね。」

 納得した和志は、ブラを取り出す。

「手を前に出して」

 指示に従って、真一は手を突き出す。
 和志が肩ひもを手に通して、そっとブラを胸に当て、背中のホックを留める。
 ブラが胸を覆った瞬間、今まで味わった事のない不思議な感覚が下半身を襲う。小さなブラが自分の息子を包み込むような感覚に、益々興奮してしまう。
 パンティーとブラを着けただけでこんなに刺激的な感覚が襲ってくるとは夢にも思わなかった真一は、全ての衣装を身につけた後のことを考えたくなかった。

「ブラはパンティーと一緒で直接センサーを刺激するから大変だと思うけど、もうしばらく我慢してね。」

 和志にしてみれば慣れた刺激なので、比較的軽い気持ちで真一に話しているのだが、当の真一は、その切ない刺激に耐えることで精一杯だった。

「次はタイツね。僕に穿かせてたぐらいだから、穿き方は分かるよね?」

 確かに真一は、カレンになんどもタイツやパンストを穿かせて楽しんでいたので、穿き方の要領は分かっていた。おかげでしらを切ることも出来ず、和志の言葉に頷くしかなかった。

 真一が頷くと、和志はタイツを手渡す。

 動けば刺激に襲われ、マミカの中で悶えながら、一生懸命タイツを穿き始める。
 和志は肩をかしてくれたり、穿きやすくタイツを引っ張ってくれたりと手伝ってくれた。
 だが、今以上に下半身を締めつけるタイツを穿くのは相当に辛い行為である。
 完全に下半身にフィットしたときは、大きな吐息とともに気持ちよさで、真一の目に涙がにじんでいた。
 しかも、大きな吐息はタイツによって遮られ、今まで以上に息苦しくなっていた。
 真一は布越しの呼吸がこんなに苦しいとは思っても見なかった。せいぜい風邪をひいた時のマスクか、その延長ぐらいに考えていたのだが、自分の吐く空気が布で遮られるのが実感出来るほど籠もった空気になっていた。
 だが、不思議な事に、苦しいとは言っても、酸欠になるようなことは無く、呼吸はなんとか出来る。たぶんこれこそが股間への刺激の代償なのだと悟った。

「今度はパニエね。」

 和志が目の前にパニエを広げて差し出した。
 真一は生まれて初めて、スカート状の物を穿く事にドキドキしていた。もちろん普段、腰にバスタオルを巻くこともあるし、浴衣なども着たことがあるから、そう言う意味では経験もあるのだろうが、女性用の物を身につける感覚にドキドキしながら穿いていく。

 パニエは、柔らかくフワフワの素材で、たぶん素手で触っても肌触りが良さそうだが、それはマミカの中にいる真一には地獄でもある。
 柔らかいパニエが上向きに固定された息子の上を優しく撫でる。
 もっと強い刺激ならイク事も可能だろうが、そこまで強くないのがまた辛かった。
 身体が動くとサワサワと揺れ、意地悪な感触が真一を虐めた。

「可愛いなぁ。」

 人ごとのように言う和志。
 そんな言葉を聞きながら、止まることなく続く意地悪な感触に耐え続ける真一。

「じゃあいよいよドレスだね。身体を覆っちゃうから少し苦しくなるけどマミカちゃんの為にも頑張ってね。」

 そう言ってドレスを手にする和志。
 既にほとんど余裕の無くなっている真一だが、唯一の頼りである和志の言葉だけは聞いていた。
 おかげで、今の一言に、この先に待っている事を想像してしまう。
 和志の手にするメイドドレスは、カレンに何度も着せたことがあった。フリルなどのデザインでごまかされてはいるが、実は胸もウエストも相当にタイトに作られていて、いつもファスナーを閉めるとカレンの身体がムチムチと密着しているのがよく分かった。
 先ほど、和志は「カレンとほとんどサイズが一緒」と言っていたマミカの身体で、あのドレスを着ると言うことは、自分が中にいるマミカにもムチムチと密着すると言うことだろう。
 今、たったこれだけの衣装を着けただけで、既に我慢が限界に近い真一には、考えただけでクラクラする事のように思えた。
 だが、それほど大変そうな衣装を着せられるのに、真一はそれを拒否しようとはしなかった。

「上から被せるから袖に通してね。」

 和志の指示に従って、上から被さるドレスの袖に手を通そうと腕を持ち上げると、マミカのスーツが突っ張り、股間がさらに締め付けられる。
 甘く切ない快感が真一を襲い、可愛らしいマミカの中で恍惚の表情を浮かべるが、もちろん和志は気づかない。
 ドレスが身体を覆い、最後に背中のファスナーを和志が閉める。

 チーーッ

 和志はゆっくりと確実にファスナーを締め上げる。
 ウエストから胸に向かって、徐々に、確実に締め付けられるその感覚は、まるで何かを絞り出そうと言うほど意地悪な締め付けで、ファスナーが完全に上まで上げられるのとほぼ同時に、最初の崩壊を迎えてしまった。
 その場で崩れるように座り込むマミカ。

「あ、ごめん、イッちゃった?」

 和志はあっけらかんと言うが、真一は放心状態である。
 呼吸も荒くなっているのにミニスカートとはいえ、ドレスが覆っているおかげで今まで以上に空気が籠もって苦しい。カレンは何度かこの衣装を着ていたし、そのときはそんなに苦しい素振りは見せていなかったから真一も全然気にせずこの衣装を着たカレンと楽しんでいたのだが、実はその裏側で、和志はこんなに大変な状態だったのだ。
 真一はしばらく呼吸を整え、なんとか意識を取り戻す。
 相変わらず苦しいが、イッたおかげで少しだけ股間が解放され楽になったのだ。

「大丈夫?」

 和志の問いかけに真一は頷いて、その場で立ち上がる。

「初めて中に入ってこれだけ頑張れるなんて、実は真一君、才能あるんじゃない?僕なんて最初、立っていることもできなかったんだから。」

 和志の話を聞きながら、内心、自分も立っているのも辛いんだけど・・・と思っていたが、和志より頑張れるところを見せたくて少し無理をした。

「じゃあ、これ。最後にエプロンだね。これ着たら完成だよ。」

 ようやく最後の衣装らしい。和志の差し出すエプロンを受け取ると、自分の身体の前に当てる。
 和志はすかさず後ろに回ってひもを引き、後ろで縛ってくれた。
 もちろん、想像通り、かなり窮屈に縛ってくれたことは言うまでもない。その為、胸の突っ張る感じがさらに増し、イッたばかりの息子は早くも復活し始めていた。

「よし。これで完成。うん、凄く可愛い。」

 和志は納得するようにウンウンと頷いている。
 真一は、先ほどの鏡を覗いてみる。

 絶句である。

 まさに、可愛らしい美少女が立っていた。自分が中にいるとは思えない程抜群のスタイルは、ドレス越しでも十分に分かる。相変わらずへっぴり腰だが、その割に顔は優しく微笑んでいる事もまた堪らなかった。

「結構驚いてるでしょ?僕も最初はビックリしてしばらく気持ちいいのも忘れて固まってたよ。」

 その和志の言葉に、真一も我に返る。
 あまりに可愛いその姿に見とれていた為、すっかり自分の状況も忘れていた。

「僕がいままでやっていたのを見てたから分かると思うけど、この中では、キャラクターになりきるのが一番大事なんだ。中にいる間は絶対男を見せちゃ駄目なんだ。どんなに苦しくても、どんなに気持ちよくても、あくまでマミカでいる事になるからね。」

 そう言いながら和志はマミカに近寄る。

「たぶん口が呼吸チューブで固定されているから喋れないだろうけど、うめき声とかも上げちゃ駄目なんだ。マミカは無言で可愛い演技だけをするんだ。たとえばこんな時でも」

 そう言って、和志は指を1本立ててムニュッとマミカの胸をつついた。

「んん!!!」

 その瞬間、真一の息子が、指で突かれるような刺激にさらされ、思わずうめいてしまう。

「ほら。可愛い顔から男のうめき声が聞こえるなんておかしいでしょ?気持ちいいのは分かるけど我慢しなくちゃ。」

 和志は軽く指で突いただけだと言うことを、真一も理解していた。なのに何倍にも増幅されたかのような柔らかく意地悪な刺激が、完全に固定され、逃げ場を失った息子を容赦なく襲った。
 たったこれだけの行為が、こんなにも切なく甘い刺激に変換される。
 これから先、和志のようにこのスーツの中で演技を強いられる事になると思ったら、クラクラして来た。もちろんそんな大変な状況が嫌なら自分の意志で外に出ることは可能なのだが、何故か外に出たいとは思わなかった。
 もう少しハッキリ言えば、そんなクラクラするような状況が、少し待ち遠しくもあった。

「いっつも僕が虐められてばかりだったから、たまにはこう言うのもいいよね。」

 和志は凄く楽しそうにしている。
 真一もそんな和志の態度に、負けを認めたくない一心で頑張っていた。
 マミカのスーツは、真一を容赦無く締め付け、決して痛みは無く適度に苦しい。
ムッチリと締め付けられる身体を動かすと、スーツが突っ張り身体の各所の締め付け感が変化する。その感触だけでも十分に興奮できるほどの快感があるのだが、そんなのはマミカのスーツにとっては単なる副産物だ。
 スーツの持つセンサーは一見すると何事もないようなスーツの締め付けの変化や、衣装のシワ、擦れを絶妙に拾い、パッドに伝えている。
 可愛らしいメイドドレスの着心地は、外から見た目では考えられないほど気持ちよく、真一にとっては衣装と言うよりは責め具のように思えるほどだった。
 見た目が見た目だけに、一見するととても着心地良さそうにメイドドレスを着た人形に思えるが、本当はとんでもなく刺激的な衣装なのだ。パニエや下着、タイツの意地悪な刺激も加わり、真一は止まることのない快感の中で必死に意識を集中していた。

「ここで立ってても仕方ないし、座ってトランプでもしようか?」

 和志はそんな真一の状況なんて気にしない様子で、マイペースに言った。

 確かに和志の言うとおり、ここで立ってても仕方ないし、座れば少しは楽になるかと思って頷く。

 和志は座布団を用意し、真一を誘導する。
 座布団にそっと腰を下ろす真一。
 すると、真一の身体に電気が走るような刺激が襲う。

 しゃがみ込んだことで股間の締め付けがさらに強烈になり、下半身を覆う布の刺激
も加わって思わず動きを止めてしまう。

「どうしたの?座らないの?」

 和志は楽しそうに言う。もちろん全て理解している上での言葉だろう。
 真一はなるべく感じないように、他のことを考えながらそっとマミカを座らせた。

 マミカが座るのを確認すると、和志はトランプを取り出した。

「えーと、なにしようか。懐かしいけど神経衰弱とかどう?」

 どういうつもりか神経衰弱なんて言うずいぶん懐かしいゲームをやろうと言う和志。
 だが、快感であまり思考力がない真一はもうなんでも言いと言う感じに頷いた。
 そして頷いた後、少し後悔する。そう。思考力が低下しているので非常にツライゲーム展開になることは割と簡単に予想出来たのだ。

 実際にゲームを始めるとジャンケンで真一が先行になる。
 実はジャンケン一つとっても大きな胸を刺激しないようにするのは大変だった。あっさり勝負が付いたから良かったが、もしあいこが続けば、かなり大変なことは想像出来る。

 そしてゲームが始まる。
 何回かめくるが最初のうちはなかなか絵が合わない。
 そして、再び真一の番になる。

 めくると、ハートの5が出た。

「あ、これ、さっき僕が出したよね。マミカちゃん1組取れたね!」

 和志が言う。
 そう。ちょっと前に和志が出したのと同じだ。だが、和志が出したのはこれではなく真一からは遠い、和志の近くにあるカードなのだ。
 少し腰を浮かし身体を伸ばし手も伸ばしてそのカードを取りに行く。
 身体がギューーッと伸ばされスーツがギューーッと真一を締め付ける。
 あまり伸縮性がないワンピースの生地が、腕と共に胸も引っ張る。
 マミカの中で吐息を漏らしながらなんとかそのカードを手にする。

「やったぁ。正解。」

 和志にしてみればたいしたこと無い行為でも、マミカの中にいる真一にとっては遠くのカードを取ることは地獄なのだ。それを今になって理解してしまった。

 再び真一は手近なカードをめくる。

「あ、これも最初の方に出てたよね。」

 和志の言うとおり、最初の方に和志が出した数字。しかも場所もしっかり覚えている。
 そう。再び和志の近くにある自分からは遠いカードなのだ。

 マミカは頷くと、意を決してカードを取る。もちろん見た目にはそれほど違和感なく普通に遠くのカードを手を伸ばして取っているだけである。事情を知らなければ、それ以上なんの感想もない行為だろう。
 だが、その内側で真一は吐息を漏らしながら襲ってくる快感と戦うことになるのだ。

 なんとかカードを取り終えると、ようやくマミカは間違え、和志の番になる。

 そこであることに気づく。
 よく見ると和志は、マミカから遠いカードばかりを狙ってめくっているのだ。例え過去に出たカードを知っていても、わざと外しているようにすら見える。
 そう。わざわざ真一に取らせてあげようとしている、としか思えないのだ。

 だが口の聞けない真一には、この状況から逃れる事も出来ない。唯一、全てのカードをとりゲームを終えることだけが残された道だった。

 結局ゲーム中、1度果ててしまうが、和志はそんなこと気にもとめないようだ。

「あー、マミカちゃん強いねー。全部持って行かれちゃったよ。」

 わざとらしく楽しそうに言う和志。

「もう一回やる?」

 さらに恐ろしい提案をする和志。もちろん勘弁してと言わんばかりに首を振る真一。

「えーっ、だめなのー?」

 頷く真一

「うーん、もう仕方ないなぁ。まぁ今日は試着が目的だからこの辺でやめておこうかな。」

 和志の提案に強く頷く真一。
 ようやく解放されるとわかり一安心する真一だが、マミカを脱ぐ事も非常に大変だと言う事に、脱ぐ段階になって気が付いた。
 和志が手伝ってくれるのだが、ドレスを脱ぐ行程でも、やはり体中が感じてしまい、何度も危険な状況を堪える事になった。
 しかも、今までとは違い、今度は脱げば脱ぐ程、刺激が徐々にではあるが弱くなっていく。
 普通に聞けばこれは楽な気もするが、真一にはそうではない。
 火照った身体でお預けを喰らうことに他ならないのだから。
 チャンスを見てイッてしまう余裕もなく、徐々に脱がされながら、マミカの中でやり場のない切なさと戦っていた。

 服を脱がせ切ると、続いてマミカ本体を脱がせにかかる。
 一番感じる股の間を弄くられ、目をギュッと瞑って耐える真一だが、和志の手慣れた手つきのおかげで結局イク事は出来ない。
 テキパキと脱がされ、最後の背中のファスナーを開けられると、真一の背中から、清々しい空気が入り込んでくるのが分かった。びっしょりと濡れた汗のため身体がひんやりとする。
 そのまま顔をだすと和志が言う。

「おかえり。マミカちゃんはどうだった?」
「・・・・・」

 真一はしばらく何も言えない。

「ふふふ。凄いでしょ?でももう逃げられないよ?これをお店に出てみんなの前でやるんだからね!」

 和志は楽しそうに言う。確かにその通りだ。
 仕事となれば、ああいった状況を長時間続けることになる。ホビー21では通常、どんなに短くても1日に2時間程度は一人のキャラクターが存在する。事情を知らなければ、楽屋で中身が入れ替わっていると考えていただろうが、今は現実を知っている。つまり、中にいる人間は、2時間以上、あの状態で頑張っているのだ。
 そして、和志が言う意味は、つまり今後は自分もそういう事態になると言うことなのだ。

 その事実を理解した真一は、頭がクラクラすると共に、なぜかそう言った状況が楽しみになっていた。
 今後来るであろう、辛く切なく窮屈な空間で過ごす時間が、もの凄く楽しみだったのだ。


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