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ここからは高木君の知らない時間のお話です。
PM6:20頃
今日のPR活動も無事終わり、maiちゃんは居候先のちゆりのお屋敷に帰ってきました。
ここまで付き添ってくれた高木君にお礼を告げてお別れし大きな正門横の通用口をくぐります。
「「「おかえりなさいませ、mai様」」」と声がかかります。
お屋敷の中では数名の着ぐるみメイドがお出迎えに待ち構えておりました。
彼女たちの着ぐるみはmaiちゃんと違い発声機能が搭載されているのです。
彼女たちはmaiちゃんの荷物を受け取ると、maiちゃんを屋敷の奥へいざないます。
辿り着いたのはお屋敷の地下にあるとある一室。
衣装かけには彼女たちが着ているのと同じデザインのメイド服がずらっと並んでいます。
着ぐるみメイドたちはさっそくmaiちゃんの制服を脱がせにかかります。
maiちゃんは中心で直立してるだけにもかかわらず、彼女たちの慣れた手つきであっという間に裸になりました。
今度は背中のファスナーを空けてmaiちゃんの着ぐるみを剝がします。
しかしこの作業は流石のメイド達でも苦労するらしく先程のようにスムーズにはいきません。
数人がかりで背中の割れ目を押し広げ、ようやく中からスクール水着姿の舞ちゃんを引きずり出すのに成功しました。
今朝からずっとmaiちゃんと舞ちゃんの中に閉じ込められっぱなしだった『中の人』もこれでようやく解放されるのでしょうか?
いいえ、そうではないようです。
今度はなんとスクール水着の上から白タイツ、ドロワーズ、ロングワンピース、エプロンと彼女たちと同様のメイド服を着つけにかかりました。
タイを巻き靴を履いてヘッドドレスを装着すると一体のメイド人形の完成です。
そう、舞ちゃんの本業はちゆりお嬢様専属のメイド。
これで今日のお仕事が終わったわけではありません、むしろこれからが本番なのです。
先輩メイドから掃除用具一式を受け取ると、メイドとなった舞ちゃんはぱたぱたと上の階に向かいます。
行先はちゆりお嬢様の私室、ここのお掃除は舞ちゃんの担当なのです。
ちゆりお嬢様はmaiちゃんの声当てが全て終わった後で車に迎えられ帰宅します。
夏場はブース内で汗をかくため一旦シャワーも浴びてくるようですが、それでも家に帰りつくまでもう時間がありません、舞ちゃんは急いで掃除を始めます。
ところでちゆりお嬢様の部屋には大きな天蓋付きのベッドがあるのですが、なぜか今朝使われたような形跡は見当たりませんね。
これはシーツ交換の必要が無くて助かります。
PM7:10頃
他の着ぐるみメイド達と一緒にちゆりお嬢様の帰宅を出迎えます。
ここから舞ちゃんはちゆりお嬢様ちゆりにつきっきりです。
先ずはお食事のお世話。
調理場担当のメイドさんから料理のセットされたワゴンを受け取りディナーの給仕を開始します。
本日のメニューは鴨と鹿を使ったジビエ料理、とても美味しそうです。
けどよく考えたら舞ちゃんの『中の人』も朝からあまりろくなものは食べられてないんですよね。
スカートや中の布に阻まれて食欲をそそる匂いは殆ど中まで届いていないでしょうが、いったいどんな気持ちでいるんでしょうか?
お食事が終わるとバスタイム。
ちゆりお嬢様は小さい頃から身の回りの世話を着ぐるみメイドに任せてきたため、彼女たちの前で裸になることに抵抗がありません。
毎日お風呂でちゆりお嬢様の体を流すのは舞ちゃんのお役目です。
なるほど、この為に下にスクール水着を着込んだままだったのですね。
ちゆりお嬢様は結構長風呂、毎日40分は湯につかります。
その間、舞ちゃんも浴室の中で付き添わねばなりません。
入浴を終えるころにはスクール水着はまるでひと泳ぎ終えた後みたいにビショビショになっちゃってました。
PM9:00頃
お屋敷のメイド達のお勤めはこの時間にはほぼ終了し、役目を終えた先輩たちは自室に戻っていきます。
ですが舞ちゃんまだやることは残ってます。
学生として、また学業優秀なmaiちゃんを演じている以上、毎日の予習復習は欠かせません。
メイド服を再び着込んだ後はちゆりお嬢様と共にテーブルを囲みお勉強タイムです。
それがひと段落つくと今度はお芸事のレッスン。
今週末には軽音楽部のライブにゲスト出演する予定が控えているため今日はキーボードのレッスンです。
先生はピアノを始め幼いころから様々な楽器を習得してきたちゆりお嬢様自らが行います。
防音室に移動して練習開始。
今までも練習を繰り返してきただけあってもうそれなりに形にはなってる様子。
素人目からは特に大きなミスもなく演奏を一通り通せたように感じます。
ですがちゆりお嬢様はお芸事には妥協しない性格、細かいダメ出しがいくつも入ります。
そして彼女のダメ出しとともに舞ちゃんの腰がひくっ、ひくっと後ろに引けます。
おや、よく見るとお嬢様の手にはリモコンのようなものが握られていますね、そのせいでしょうか?
毎日のスパルタ教育があったおかげで舞ちゃんのヴァイオリンもあれだけ成長したんですね。
そして舞ちゃんの『中の人』にとって長く苦しかった時間もようやく終わりを告げることになります。
PM10:30頃
一日のお勤めを終えた舞ちゃんはお嬢様の私室で就寝の挨拶を告げます。
舞ちゃんはちゆりお嬢様が起きてる間ずっとその姿でお仕え通しました。
実はそれこそがお嬢様の専属メイドである舞ちゃんに科せられたお役目だったのです。
ちゆりお嬢様は「おやすみなさい」と舞ちゃんを送り返しました。
ですが一人になった後もベッドには向かいません、部屋の奥の大きなクローゼットへと向かいます。
開かれたその中には普段着から豪華なドレスまで様々な衣装が掛けられてます。
所狭しと掛けられた衣類をかき分けると、その隙間から銀色のラバーでできたタイツのようなものが現れました。
一方、舞ちゃんは地下に向かいます。
お屋敷の地下は着ぐるみメイドの為のスペースとなっており舞ちゃんの・・いえ、その『中の人』の私室もそこなりました。
住み込みで働く着ぐるみメイド達にはそれぞれベッド付き六畳ワンフロアにシャワー・トイレ・クローゼット付きのスペースがが割り当てられているのです。
私室に戻った舞ちゃんは次々と着ているものを脱いでいきます。
よく耳を澄ますと股間から漏れ聞こえる呼吸はいよいよ荒くなっておりとても苦しそうです。
ですが決して急ぐ様子はありません。
脱いだ衣類をまるで今洗濯を終えたばかりのもののように丁寧に畳み、ベッドの上に並べていきます。
最後、まだ下に着たままだったスクール水着も畳んでメイド服の上に重ねると、舞ちゃんは真っ裸になりました。
ですがまだ『中の人』は分厚いラバーに全身を包まれたまま、解放感なんて全く感じられてないんでしょうね。
舞ちゃんの裸があらわになった後は舞ちゃんの肌を脱ぎます。
お尻の部分に隠された穴を広げ、慎重に脱いでいくとその中から舞ちゃんと同じスタイル抜群の全身銀色ののっぺらぼうが姿を現しました。
その脱いだ肌も同様に丁寧に皺を伸ばし、先ほどの衣類に重ねます。
そして部屋に置かれたタオルを手に取るとそれをファスナーの下に当て、慎重にファスナーを下げていきます。
ファスナーの隙間から内側に溜まっていた汗が流れ出ますが、その滴が下にこぼれないようタオルで受け止めつつ慎重に脱いでいきます。
ファスナーを下げるごとに人形のようだった体型は人間らしいものに変化していき、身長もやや高くなったように見えます。
ようやく頭が通るくらいの大きさまでファスナーが開きました。
両手で穴を広げ、少し前かがみになると一気に頭を引き出しました。
顔から首筋にかけての大量の汗もタオルで慎重に拭き取ると、今まで何重もの皮に包まれっぱなしだったその人物はようやく落ち着いたように大きく深呼吸をしました。
銀のラバースーツを共用通路に設置された洗濯回収用の籠に放り込むと『中の人』は入浴に向かいます。
各部屋備え付けのシャワー以外に地下にはメイド用の共同浴場があるのです。
この時間になると他のメイドは皆入浴を終えており、広い浴場を独り占めで使えるようです。
ゆっくりめの入浴を終え、パジャマに着替えた後は同じく地下にある食堂で遅い夕食。
いつも食事が遅くなる舞ちゃんの『中の人』のために作り置きの食事が残されていました。
メイドたちの食事は主人用に作った料理の余りもの、それと余った食材を利用したまかない料理です。
お嬢様の食事の豪華さには流石に及びませんが、こちらもこちらでなかなか美味しそうです。
PM11:30頃
食事を終えた『中の人』は私室に戻っきました。
ですが自分の部屋であるのも関わらずさっさとドアノブには手をかけることはしません。
扉の前で立ち止まると誰もいないはずの室内に向けてコンコンとノックをします。
するとワンテンポ間を置いて、中からガチャリとドアが開きました。
驚くべきことに部屋の中では先程までと全く同じメイド姿、全く同じ人形のようなスタイルをしたの舞ちゃんが待っていました。
先程給仕の際についたカフスの汚れまで全く同じです。
その舞ちゃん(?)は待ちかねてたとばかりにピョンピョンはねて喜ぶと、可愛らしい仕草でさっきまで自分の中に閉じ込められていた『中の人』を部屋に迎え入れます。
実は彼女は正確には舞ちゃんではありません。
正真正銘舞ちゃんと『身体』を共有しますが『心』は別。
実は二重人格だった舞ちゃんの別人格、その名も『麻衣ちゃん』といいます。
麻衣ちゃんの人格は舞ちゃんの意識が眠ってる間にだけ姿を現す、そういう「設定」でした。
そして麻衣ちゃんにもある大事なお役目がありました。
それは毎日激務に追われる舞ちゃんの『中の人』を癒しサポートするというものです。
麻衣ちゃんは舞ちゃんの『中の人』をベッドに寝かせると、その上にまたがってマッサージを始めました。
麻衣ちゃんはマッサージが得意なようですね、とても気持ちよさそうです。
身体がほぐれた後は部屋のソファに二人で腰掛け、お互い向かい合います。
そして『中の人』は麻衣ちゃんに語り掛けました。
今日の出来事、高木君の話、中が大変だったけど外に悟られないように密かに耐えていたこと、ちゆりお嬢様にされたこと・・・。
今日一日分の会話をこの瞬間に楽しんでいるようです。
それを麻衣ちゃんはただずっと黙ったまま頷いて聞いていました。
この後麻衣ちゃんはメイド衣装を脱ぎ、ネグリジェに着替えます。
そして生きた抱き枕として『中の人』と同じベッドに入り、一晩共に眠るのです。
しかしこの麻衣ちゃんの中に入ってる人が居る筈。
いったい誰なんでしょうね?
部屋の明かりが消えました、もう何も見えません。
お二人ともおやすみなさい、一晩ゆっくり休んでくださいね。
そしてまた明日も今日と同じ、暑く苦しく切ない一日を頑張って耐え切ってください。
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