セイラ姫の事情(3話) [戻る]
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彼はホビー21の美少女達の真実をイメージの上で想像していた。

仕組みは全く異なるし、彼が想像する以上に過酷な内部環境にあるのだが、方向として彼の望む世界は実際にここにあった。
彼が想像しか出来ていない世界。その彼の想像を超える世界を実際に自分は体験している。
全身をサテンやパニエのシフォンが刺激するこの快感は、単に衣装に締め付けられる快感とはまるでレベルが異なる。
呼吸の苦しさもそうだ。彼の想像する後頭部の秘密の呼気の抜け穴などは存在せず、スカートの中に下着越しの呼吸をしている。
歩くだけでも揺れる胸やそれを覆う衣装が産み出す快楽。綺麗な縦ロールの髪型が胸を撫でまわす快楽。
様々な快楽が中に入る自分を襲い、それに耐え続ける事が自分の大事な仕事なのだ。

彼の想像はヌルい。
それは間違いないのだが、実際に目の前で様々な妄想をしているであろう彼の前でセイラとして存在する事は、これはこれで相当に興奮できることだった。
彼に握手を求められれば、わざと胸を揺らすようにしてみたりもする。
面白いように彼の目線が胸に行く。
彼とのツーショット写真では、彼の腕を引き寄せ、胸に押し当てる事もする。
もちろん彼の腕が強張るのが分かる。彼は胸に腕が当たってる事を理解しているし、後にブログにその事が書かれる。
彼はセイラの反応に様々な裏を想像する。

彼の腕を握っている時にピクッと反応すると、彼はブログでその反応について分析する。
つまりその瞬間、彼はセイラの中で起こっている何かを想像している。
彼の想像を掻き立ててあげるように、我慢出来る事にもわざと反応してあげたりもする。
多分彼が想像する以上に気持ちいいのだが、彼は彼で、中で気持ち良さを押し殺す彼自身を想像しているはずだ。

彼が体験する事のないセイラの中は、自分がしっかりと体験してあげる。そして彼にその一部を想像させてあげる。

普段の彼が話す趣味に、着ぐるみはもちろん、アニメや漫画の話題も一切ない。
一緒に遊んだ日に自宅飲みをしようと彼と買い出しに出かけ、たまたまスーパーの駐車場の一角でやっていた子供向け変身魔法美少女のアニメキャラクターショーも、自分がわざわざちょっとだけ見たいと言ってみたのに、彼は興味ないからと断った。
だが後日そのショーの事がブログに出ていた。もちろん、一緒にいた友達の手前断ったが、本当はずっと見ていたかった、と。
また、多分ヒロインの一人は背丈や手足の感じから見て男性だ、という分析もしていた。
もちろん出来る事なら自分があの中に入って蒸され続けたいとも。

自分も一瞬だけ見た限りだと、確かにそのヒロインは男性の可能性がそれなりにあると思った。
ポーズを決める身体の動きが戦隊ヒーローのそれに似ていたのだ。
もちろん真実はあの中に入る人物とその関係者しか知らない。
ホビー21で普段これほど密閉されて完全に中を隠蔽している美少女を演じる自分ですら、あのような普通の着ぐるみを外から見ても中は判別しきれない。
そのぐらいに着ぐるみの中身の隠ぺい性は高いのだ。
ホビー21の着ぐるみであればその隠蔽性は相当に堅牢で、最も解読が難しい暗号方式で暗号化された文章を解読するのに等しいぐらい、判別は不可能と言える。

つまり、彼が目の前のセイラ姫から、中に入る自分を推測する事はほぼ不可能と言える。
だからこそ、彼の前でずっとセイラ姫を演じる事は興奮した。
セイラが自分に与える快楽は、それだけでも耐えがたいほど気持ちいい。
その上、目の前に彼がいる。彼の反応を見ながら、彼を弄ぶようにセイラを演じるとその興奮は数段上乗せされていた。

なんならこのままどこか物陰に隠れて、彼にセイラを自由に触らせてあげたいと言う気持ちすらあった。
もちろん中身は秘密。でもいろいろ触って確認はさせてあげれば、固いモノが存在する事も、呼吸の苦しさも知るはずである。
そうなれば彼の想像はさらに加速し、同時に中の人に対する嫉妬も加速するはずである。

それは少し可哀想な気もするが、目の前でそういう嫉妬をする彼を見ながら自分はセイラに入り続ける、そういう状況を味わってみたい、とも思ってしまうのである。

もちろん彼を物陰に連れて行く事もなく、彼がセイラの身体を調べる機会も無い。
あくまでもセイラは王宮の姫であり、彼はその姫の単なるファン。自分の友達、ではなく、セイラのファンなのだ。
だから自分はあくまでもセイラの態度として破たんしない範囲での彼へのコミュニケーションを取る。
常連なので既に顔は知っている。だからよそよそしい他人行儀な態度は取る必要はない。
だが、あくまでも姫として、他のお客さん以上の特別扱いは出来ない。
知ってるお客さん、と言う程度の態度で接するのが大事なのだ。

彼からしてみたら、もっと親しくしてほしいかもしれない。
この可愛いセイラに親しくされる事は、相当な優越感を得られるかもしれない。
自分も彼の友達であり、一緒に飲むこともある立場。
彼の為にこのセイラ姫をもっと彼に近づけてあげる事も、自分の演技によって出来る事は出来る。
でも、それはしない。セイラはあくまでもセイラなのだから。
王宮の姫として優雅に可憐に存在し、その振る舞いの中で自分だけがセイラの責め苦によって一日に何度も果てる。
苦しい態度も気持ちいい態度も見せることなく、セイラの中で誰にも気づかれないように何度もイク。

彼の妄想では、彼もセイラの中で振動装置に責められてイク事がある。
その気持ち良さと、周囲に悟られないように態度を変えない苦しさを想像している文章がある。
だが彼の想像はあくまでも想像。
自分の演じるセイラを見て、いくらでも想像してくれればいい。
自分はそのセイラの中で、彼の想像の何倍も苦しく何倍も気持ちいい時間を過ごすのだから。想像はいくらでもさせてあげるのだ。

グリーティングをしながら、周囲の客に愛想を振りまくのはキャラクターとしての役割。
自分もその役割をしっかり果たす為、姫にふさわしく優雅で可憐な態度で接する。
とは言えあくまでもフレンドリーな態度なのも重要。
可愛らしくて身近に感じられる姫、と言う距離感を持つことで、ファンになる人たちが増える。
こんなにかわいい姫にフレンドリーな接し方をしてもらえたら、嬉しい人達も多いだろうから。
もちろん彼もその1人。
日常生活ではあり得ないだろう、お姫様と仲良くできるのだから、彼にとっても喜ばしい事だろう。

ホビー21製着ぐるみは基本的に会話機能は無い。一部実験的にそういう機能を盛り込んだ着ぐるみもあるようだが、会話が出来ない事も着ぐるみの不自由さを体感出来て、個人的に気に入っている。
一方で、コミュニケーションを取るには身振り手振りを使う必要がある。
周囲の人たちも、着ぐるみが会話出来ない事を理解しているからか、基本的に質問はYES/NO形式で回答できるか、身振り手振りである程度回答できる聞き方をしてくれる。
逆に言うと、お客さんの質問に身振り手振りで答える必要がある。
可愛らしく頷いたり、首を横に振ったりしてYES/NOの意思を伝えるのだが、首を動かすだけでもセイラは中の自分を意地悪に責める。
ドレスは、この手のドレスにしては珍しいハイネック。首の80パーセントぐらいは生地で覆われている。
刺繍が入り綺麗な見た目だが、裏地も含め実際にはサテンで首がぴったり巻かれているのだ。
この状態で首を動かすと、ネック部分から胸や背中の生地が引っ張られる。些細な引っ張られ方だが、特に敏感なセンサーが詰まった胸周りは、その生地の引っ張られる感覚を伝えてくる。
もちろんネック部分もセンサーが埋まっている。ここに出来る生地のシワや締め付け力の変化もまた、自分の固いモノを責めている。
ホビー21製の着ぐるみで地味に苦しいと言われているこのネックのセンサー。
ハイネックやタートルネックと言った衣類の多くは、この感触によって中の人を悩ませ続ける。
他の部位ほど強いセンサーではないのだが、会話出来ない着ぐるみにとって頭の動きはそれなりの意思表示につながり重要だ。
その意思表示の度に、毎回固いモノがズキズキと疼いて溜まった液体を押し出そうとする。
ホビー21のキャラクター達はそれを感じさせない振る舞いを続けているが、そういう衣装を身に着けているキャラクターに入っている人は、程度の差はあれ例外なくその感覚と戦っている。
セイラはその中でもタイトなサテンと言う、かなり感じやすい衣装による責めを味わい続ける事になる。
だが自分はその事が嫌では無かった。
女性の身体にタイトに貼りつくサテンと言うのは、見ているだけでも性欲をそそられる。その感覚を性器に感じる事が出来るのだ。

頭を動かすことで発生する快感は、実はこの首回りのサテンの感覚だけではない。
セイラの髪型が金髪縦ロールなのは先程説明した通りなのだが、この縦ロール。芯こそ入っていないが、かなり繊維を加工しているためしっかりしたロールが作られている。
そしてこの縦ロールは身体の前側に下ろされている。
縦ロールの先端はちょうどバストの両サイドに乗るように下ろされている。と言う事は頭を動かすとこの縦ロールが、サテンのドレスにキッチキチに締め付けられた上から優しく擦る事になる。
これが普通の柔らかい髪の毛であれば、しっかりしたサテン生地の上から撫でても殆ど何も感じる事は無い。
だが、この縦ロールは前述の通り、芯こそ入っていないがロールが崩れないようにかなりしっかりと形を保つ加工がされている。
触ると確かに髪の毛の繊維なのに形のしっかりとしたボリュームあるロールのせいで、バスト周辺をこのロールが撫でるとハッキリと自分の固いモノがそのロールを感じる。
バストの左右を撫で動くロールは、バストそのものの揺れや形の変化、そして同時に発生する衣類の伸縮によって生み出される快感と共に、実に切なく自分のモノを責めてくるのだ。
美しい姫の美しい縦ロールが、自分の固いモノを撫で続ける筆のような存在なのだ。

本当にこのセイラ姫は、自分に対して過酷なまでの性的な責めを続ける。
自分はそれでもセイラ姫として破たん無い態度を続ける。それが仕事でもあり、そうする事はこの上ない快感でもあるのだ。
しかも、周囲には全くそれが気付かれていない。
もちろん、それでも時には気持ちよすぎて腰がくくっと引けるような反応を示したり、太ももを擦り合って切ない快感に耐える瞬間がある。
その場合でも周囲からは気づかれない。それは姫の着る長いスカートとふわふわパニエによって隠されているからなのだが、代わりにふわふわのパニエが自分が反応させてしまった下半身の動きによってさわさわとなで回すような感覚を伝え、さらにこみ上げてくるモノとの戦いを続ける事になる。
こんなにも苦しい、こんなにもいやらしい世界が目の前に存在しているのに、周囲のだれもがその事実を知らない。
自分だけが味わえるこの快楽。この特権を味わい続けるために、自分は徹底的に姫を演じる。

同時に、こうして周囲には自分の友達が、中身を想像しながら見ている。
彼にとっては見知らぬ誰かが体験している羨む世界。
性別の異なる誰かが入っていると考え、でも妄想の中で自分が入っていたらを想像している世界。
この中の苦しさも蒸し暑さも窮屈さも、全ては想像の世界である彼の目の前で、実際に自分がその世界を体感し続けている。
真実を知らない彼の様々な想像の対象が、まさしく自分なのだ。これも興奮を相当に高めていると言えた。

内心、もっと想像し、もっと想像上の人物に嫉妬し、それでも自分は中に入れない事に絶望し、妄想の世界で中に入って抜いてほしいと思っていた。
彼には絶対に体験できないこの世界を、自分だけが体験できている特権を優越感として感じながら、嫉妬と屈辱にまみれた彼の表情を楽しみたい。

そう思いながらセイラをセイラとして存在させ続けていた。
セイラの中で、彼の知ってる人間がこんなにも苦しくて気持ちいい世界を体験しているなど、夢にも思っていないだろう、その彼の前で。

それにしてもホビー21製の着ぐるみは、執拗なまでに中の人間に性的な興奮を与え続ける。
セイラの身体の一部である髪の毛に自ら感じる。セイラの身体の一部であるバストの動きに自ら感じる。
それだけではない。首、腕、手首、ウエスト、股間周辺、太もも、ふくらはぎ、足首。様々な部位からの様々な刺激が絶えず中に入る自分をいじめる。
セイラを姫らしく着飾る衣装であるドレス装備一式も、その感じやすい身体を様々に刺激する。
アダルトビデオにでも使われそうな性的な責め具など一切使っていない。
姫としてごくごく当たり前の装備。
他のテーマパークのキャラクターや、顔出しのキャストが姫をやるのであれば、単に美しい姫の衣装として着こなすはずの、ただのドレス。
それが、セイラの身体と組み合わさる事で、どんなアダルトビデオに登場する性的責め具よりも興奮する責め具と化している。
こんなに可愛く美しく可憐な姫が、自分にだけは超一流の性的責め具になっているのだ。
しかも全身をくまなく覆って自分を密閉しているこの責め具は、自分の意思を無視し、自分の性的な興奮だけを監視しながら簡単にイク事なく、でも萎えさせる事も無く、性的な快感を与え続ける。
どんなにイキたくても、セイラをセイラとして演じている限り、自分の好みのタイミングでイカせて貰えることはなく、不可抗力的な不意の刺激で限界を超える事が殆どとなる。
背中のリボンを軽くクイクイと引っ張られ、その結果バスト周辺に想定外の快感が伝えられてイク事もあれば、しゃがんだ時に股に挟み込まれたパニエの刺激が想像より強くてイク事もある。
握手をしながら小刻みに揺れるバストのシワの動き方がたまたま自分の弱い部分をピンポイントで責めてイッた事もある。
振り向いたときに髪の毛の縦ロールがバストを撫でるように責める刺激と、首回りのフィットしたサテンの刺激があまりにも気持ち良くてイッた事もあるし、くすくす笑うしぐさの時、お腹をヒクヒクさせているとウエスト周辺の締め付けとシワの変化が溜まっていたものの限界を超えさせてイッた事もある。
もちろん歩きながらパニエと股の間のシワの刺激にイク事もしょっちゅうだ。
ほぼ何をしても、セイラの中にいる限りこの快感からは逃れられない。
しかも基本はイク前に寸止めされる為、イクのは自分でもどのタイミングだかほとんど予想できない。
時折不意に訪れるセンサーの刺激が寸止めによって停止させられる制御が間に合わない場面で、ようやくイク事が出来るので、それまではずっと我慢が続くのだ。
目の前のお客さんたちに可愛い可愛いと握手を求められ、サインをねだられ、写真を撮られるこの中で、自分がこんなにも性的な刺激に耐え、イク事に飢えているなんてみんな想像もしないはずだ。
もちろん知人の彼とて同様に、中の「彼なりの、あり得ない状態」の想像はしてるだろうが、実際にはもっとあり得ない状態にある自分がいると言う事までは理解してないはずだ。

そうそう。
彼が照れながらもセイラのサインをねだりに来た時、丁度自分は相当にイキたくて仕方なかった。
そして彼にサインを書いている時、実はその腕から胸に伝わる刺激によってサインを書きながらイッていた。
彼はセイラの書いたサインを恥ずかしそうに受け取り、照れながら握手をした。
彼は、まさかそのサインは自分がイキながら書いたサインだとも知らないし、その恥ずかしそうに照れる手が触れているセイラの中には、まさに今イッた直後の苦しくて仕方ない状態の自分がいる事なんて想像もしてないはずだった。
そしてその事が余計に自分を興奮させていた。
スカートの中に充満する空気がとても蒸れて苦しかったが、その苦しみも興奮を煽り、その時は普段の倍ぐらいの速度で回復していた気がする。

友達の前で、友達に気付かれることなく、友達が憧れるキャラクターの中身に入りながら、友達のリクエストに答えるサインの過程でイク。
その状況に興奮で来たのだ。

それと、この一連のやり取りの時の友達の表情や挙動を観察するのも楽しい。
友達はセイラの中身が自分だと言う認識は全くないはずだ。
むしろ誰か知らないがセイラの中に入ってる人に思いを馳せ、中身を自分に置き換えて性的な妄想をしている。
そういう友達の前で、友達の表情や挙動をセイラな中から観察し、時にはその感情を弄ぶ。
腕組みの時にわざと胸に押し当てたりすると彼の緊張が伝わるのもよくわかるし、これだけ魅力的なスタイルを持つセイラに接近されて、セイラの発する柔らかい香りを嗅ぐだけできっと色々想像しているはずなのだ。
セイラの外側に発する臭いは、せっけんに包まれた女性のいい匂いをベースに、少し気品のある香りを混ぜている。
端的に言えばほとんどの男性には心地いい匂いだ。
そういう匂いを発するセイラの中には、セイラのスカートの中で蒸れて籠った空気をタイツとショーツ越しに吸い、その香ばかりがマスクに充満してる自分がいる。
いい匂いのセイラは、セイラに入る前に着ぐるみを前にして嗅ぐ事はあっても、一旦セイラに入ると、そういう匂いは遮断され、もっと悶々とする女性の下半身を覆う布達と、蒸した空気の香りだけが伝わる。

殆どの人たちにはセイラの外側の匂いがいいはずだが、友達である彼は、もしかすると自分が嗅ぎ続けているこの匂いの方が興奮するのではないか、とすら思う。
当然ながらこの匂いは自分しか知る事のない物で、彼に嗅がせる事は無い。いや、自分がセイラとして嗅がせてあげる行為をすれば、彼も嗅ぐことは可能だし、自分は彼の友達なのだからそのぐらいしてもいい、と考えるかもしれない。
でも、実際にはそういう行為はしない。
なぜなら、一つは、今の自分はセイラだからだ。セイラは彼の友達ではなく、お客さんの一人でしかない。そんな彼にスカートの中の香りを嗅がせるなどあり得ない。
もう一つは、自分の気持ちである。
こんなにも興奮できる匂いを、彼に分けてあげるのは勿体ないのだ。
彼にはセイラのいい匂いを存分に嗅がせてあけている。
自分だけがしるこの濃密スープのような匂いは、いくら友達とは言え、彼には分けてあげる気は無かったのだ。

時間帯によっては王宮でのショーがある。
子供から大人まで楽しめる、華やかでとても健全なショーなのだが、セイラの中に入ってる自分にとってはその30分足らずのショーの間は、グリーティングとはまた違う地獄と言える。
ショーは事前に録音された音声に合わせて演技をする。
つまり、自分のタイミングで動くことが一切できない。
生身の人間には些細な動作も、セイラをはじめとする着ぐるみ達の中に入っている人にとって、その動作の殆どは性的な快感へと繋がる。
自分たちのペースで移動し、自分たちの意思で動けるグリーティングですらも不意にイク事があるぐらい気持ちいいのに、中の人の感情を一切無視させるかのように次々と演技による動作を強要されるのは、実は相当に苦しい。
特に舞踏会のシーンは、優雅に踊りながらイク事もしばしばあるぐらいに苦しくて気持ちいい。
舞踏会最後の、王子様役の着ぐるみに背中を支えられて大きくのけぞるポーズでは、お腹側のドレスの生地のテンションがピーンと張り、バスト周辺の生地も引っ張られ、更に着ぐるみの身体そのものが背中側にギュッと縮みお腹側はギュッと引っ張られる。この時、上向きに固定されている固いモノが隠されている辺りの生地もギュッと引っ張られ、それは結果的に締め付ける力を増す。
身体中から様々な快感を与えられているポーズの最中にそこが押し締め付けられるのだ。これでイクのを我慢すると言うのは、相当な地獄と言える。
それでも快感制御が働くため、実は毎回確実にイク訳ではない。
何回かに一回イク、と言う感じであり、その舞踏会の後はしばらくお姫さま用の椅子に座って他のキャラクター達の演技を眺めながら相槌を打つなどして過ごす時間がある。
そしてこの、椅子に座って待っている時間が、着ぐるみの中の地獄を更に強めていた。

舞踏会のラストで限界を迎えてしまった場合には、当然猛烈に呼吸が荒くなる。
新鮮な酸素が欲しくても、自分が吸えるのはスカートの中の空気だけ。
この時に動き回れれば、多少酸素の入れ替えも出来るのだが、椅子に座ってしまう事でスカートの中の空気はほぼ抜けなくなるのだ。
周囲に広がる新鮮な酸素がどれ程羨ましくても、自分はスカートの中の籠った酸素で呼吸を整えるしかない。この苦しさは相当なものなのだが、シナリオの変更を要求する気は無かった。

むしろ最近はアドリブでセイラの友達のアイシャが膝の上に座る事が多く、アイシャの中の人曰く「その方が苦しくて興奮できるでしょ?感謝しなさいよね」との事だが、それに抵抗するつもりは無かった。
むしろアイシャの後ろからアイシャを抱きしめるシーンでは、わざとアイシャの大きな下乳を救い上げるように腕を回して抱き着くようにしている。
アイシャもその抱き着き方に最初は腰がヒクヒク反応していたが、最近は抵抗する気も無いようだった。
だが後からアイシャの中の人に聞くと、結構な確率でイクシーンらしいので、実はとても楽しみにしているシーンなのだと言う。

また、もしも舞踏会の最終シーンでイク事が出来なかった場合も苦しい。
そこから先は強い快感が来るシーンまでしばらく先なのだ。つまりしばらくイク事の出来ないシーンを悶々と過ごす。
このイキたくてもイク事の許されない時間は、ホビー21製着ぐるみに入る人の醍醐味の一つだと思っている。
制御システムの意地悪な責めを一身に浴びながらセイラで居続ける事の興奮は、味わった人間にしかわからない物だと思う。

先程のアイシャが座ってくるとき、そのお尻でスカートの中のパニエを押し付ける圧力が強まるので、それを上手に利用して股間を責める事も試すのだが、ただ座るだけだとその瞬間で終わってしまう。
どうもアイシャはその事に気付いているらしく、イキそびれている時に限ってわざとお尻をもじもじ動かしてくれたりする。
アイシャはアイシャで、座った段階での自分の反応が、イッた直後なのかイケてないのかなんとなくわかるらしい。
だから演技の途中でお互い上手に責めあってるのだ。

そういえばアイシャとは楽屋でも仲がいい。
中の人について言えば役者友達の一人なのだが、アイシャと言う意味では彼女はセイラに負けず劣らずの美貌とスタイルを持った姫の役。
ドレスもセイラに負けない豪華なものを着ている。
そのせいもあってお互い苦しさを共感し合える。
この王宮には常時数人の姫やメイドがいる。
セイラはここの王宮の住人で、アイシャは遊びに来ている友達。そういう設定だが、お互い苦しいドレスに身を包んで過ごすので共感するのだ。

もちろん他の姫たち、姫の友達たちも多くはドレスだ。
それらの衣装を着ているキャラクター達も自分たちと同様に苦しんでいる。
だがやはり同時に共演しているアイシャとセイラのお互いの中身同士が感じる共感は強いのだ。

また、楽屋でも仲がいい、と言うのは、中の人が仲良しと言う意味ではない。
いや、中の人としても仲は良好だが、お互いの責めのツボがお互いによくマッチしていると言う意味で仲がいいのだ。
数時間の仕事の後、楽屋でも、着ぐるみから出ることなくどちらかの個室楽屋に移動してセイラとアイシャとして過ごす事が多い。
もちろんオープンな場所ではとてもできないような触り合いをしながら過ごす。
その時のアイシャの手つきが、自分にとって相当にツボだ。そこを責めたらイク、と言う部分を絶妙に責め、でもそう簡単にイカせないように触る。

逆にアイシャの中の人も同様に自分の責めを気に入ってる。
どうも、お互いのツボが似ているらしいのだ。つまり、お互い、自分がこうされたらいいだろうな、と言う事が似ている為、それを相手にする事でとても興奮できるのだ。
この楽屋遊びは、どちらかがこれ以上勃起出来ない限界までイッたら終わる。
そのタイミングでサインを出して終わる。
先にサインを出すのは悔しいので、お互い責められながら我慢し続ける。この時間も相当に気持ちいい。
普通は着ぐるみの制御により快感は寸止めされる、とは何度も書いたが、お互い性的な責めをしている為、コンピュータも「女性が感じる行為」と判断し、制御をしないのだ。
つまり、そのままだと制御されない快感が延々に続き、やがてイク。
だからお互い純粋にイクのを我慢して過ごすのだ。
攻めすぎると相手が早くイッてしまい、限界に到達して早くこの時間が終わってしまう。
だからなるべく長く責めながらイカせないようにする。
この苦しくも気持ちいい時間は、楽屋で3時間以上も続くことがある。
実はこの時間が楽しみで、早く仕事のが終わらないかと期待する自分が少しある。そしてアイシャの中の人も同じことを話している。

こうしてセイラとアイシャの楽しい時間は過ぎていくのだ。

少し話を戻そう。
ショーが滞りなく終わると、再び王宮でのグリーティングになる。
さっきまでショーをしていたキャラクター達と触れ合える時間だからお客さんたちも喜んで近寄ってコミュニケーションを取ってくる。
豪華なドレスに包まれたセイラを間近で見て、女性たちの目は輝いている。
「こういうの、子供の頃夢だったよね」なんて言いながら美しいセイラに見惚れている女性もいる。

まさかそのセイラの中で自分がこんな性的な状態にあるとは夢にも思っていないだろう。
それとも、まさかセイラの中でこんなことになるのが子供の頃の夢なのだろうか?

そういえば友達のコン太名義でやっているサイトでは、子供の頃から美少女に密閉され、その中で人知れずイクのが夢だったと書かれていたのを思い出す。
彼には申し訳ないが、彼の夢は自分が叶えてしまっていた。
彼にとっては夢でも、自分にとってはこうして今も体験し続ける現実なのだ。

今日もこうしてセイラに入り、セイラの中で、彼の知らないセイラの責めに耐え、何度も何度もセイラの中でイク。
可憐で気品があって可愛く美しい美少女であるセイラ姫の中で、自分のような男性が、実はその精液を出し続けている事など、お客さんたちは誰も知らないし、知る事は無いのだ。
本当は何度も彼に真実を教えてあげたいと思った。
君が想像するセイラの中は、君の想像をずっと超える苦しくてエッチな空間で、君の友達である自分はこうしていつもセイラの中でイキ続けている。
その事を教えてあげたい。
教えてあげたうえで、彼が入る事の許されないセイラに入って、セイラとして接してあげたい。
自分が入っている事を知り、自分がこんなにも苦しく気持ちいい時間を過ごしている事を知ったあと、彼はセイラにどう接するのか、それはちょっと楽しそうな気がしていたから。

ホビー21では着ぐるみの中身が誰でどういう状態にあるのか、絶対に外部に漏らすことは無い。
つまり彼がセイラの中身を知る術は無い。
だから残念ながら僕の願望は叶わない。
それでもいいんだ。何よりも、こうして彼の前でセイラに入って過ごす時間が堪らなく興奮する時間なのだから。

今度彼の妄想に付き合ってあげるかな。セイラの中から何も知らないフリして、自分はもっとすごい状態を日々体験してる事は全く彼には伝えないようにして。


-おしまい-


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