秘密のインタビュー(1話) [戻る]
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(本作品は、以前くにこ様が作成されたロングインタビューという作品の形態を利用させて頂き作成しております。ストーリー展開はオリジナルですが、インタビュー形式というスタイルが面白かったので、くにこ様の許可を頂き私流の展開で書き綴ってみました。)


「えー、本日は2008年4月1日。エイプリルフールと言うことですが、ホームページ開設5周年記念特別企画(までもうちょっと)として、ホビー21着ぐるみスタッフルームでの現役役者さんによる特別インタビューをさせていただく事になりました。インタビューを担当するのは私、InsideDoll編集部のスタッフをやっています、奈賀我須木田と申します。今日はゲストとして現役役者さんの来杉出州夫さんにお越し頂いております。」
「どうも。来杉です。」
「初めまして。本日はわざわざお招きいただき、こういった席を設けていただけたことを感謝しています。」
「いえいえ。こちらこそ楽しみにしてましたので。」
「楽しみ?」
「ほら、普段は裏事情は人に話してはいけない事になってますから、結構話したくてウズウズしてたんです。」
「じゃあ、今日は思う存分話をしていただけると?」
「ええ。今日のインタビューを聞いた人は、もう二度と冷静な目でホビー21の着ぐるみとは接することが出来なくなるような話が出来ると嬉しいと思ってますから。」
「冷静になれなくなる、と。」
「多分(笑)」
「意味深ですねぇ。その辺も含めて今日は楽しみにしていますので、色々話を聞かせてくださいね。」
「もちろんです!」

「ではさっそくですが、そもそも何でホビー21の着ぐるみに入る事になったのです?多分読者の中にもどうやったらホビー21の着ぐるみに入れる立場になるのか知りたいって言う人は結構多いんじゃないですかね。」
「多いでしょうねぇ。でも多分簡単には入れないですよ。色々適性試験的な事をパスしないとダメみたいです。」
「適性試験ですか」
「と言ってもテストを受けるとかではなく、もともと別の部門でアルバイトしていた時から、裏側では着ぐるみ担当を探すためのエージェントが従業員をいろいろな視点でチェックするらしいんです。具体的にはよく分からないけど、特に秘密を守れるかと言う点と、美少女着ぐるみに入って操演することに対する嫌悪感とかが無いこと、それからフェチ度というか、こういう着ぐるみの中でも楽しめる感覚を持った人を探すみたいです。」
「なるほど。普段の言動やら仕事ぶりから適正がありそうな人を見つけてるんですね」
「そうなりますね。なので、僕にもどうやったらいいかは分かりません。ただ、仮にそのスカウトの目に止まってもその後に、徐々に着ぐるみに近い仕事をさせられることになるのですが、そこでも色々チェックがあり、その段階で落とされてしまう人も結構いるみたいです。」
「つまり、かなり狭き門なのですね。」
「ですね。ただ、チェックされている事とか将来着ぐるみに入る事になる、と言う事実は知らずに配属先やら仕事の中身が変わっていくので、もし最初から着ぐるみに入れるんだと知っていれば頑張れたって人もいるみたいですね。」
「目的が分からないと頑張れないですもんね。」
「でも、実際に着ぐるみに入っている人は、頑張るとかでは無く成り行きで入ることになっちゃった人が多いみたいです。結局、頑張らないとダメな人は落とされちゃうみたいですね。」
「そう言う意味では適正があったと?(笑)」
「どうでしょう(笑)だと思うんですけど(笑)」


「では、着ぐるみの構造について、少しお話ししていただけますか?」
「ええ。じゃあ実際に実物を見て貰いましょうかね。」

 ゴソゴソゴソッ(近くにあった段ボールから不思議な物体を取り出す)

「これ、、と、これです。」
「これは2つの着ぐるみですか?」
「いえ、違います。これで1つです。白い方のスーツは全身タイツみたいに背中のファスナーから出入りします。ほら」
「あー、ホントだ。背中にファスナーがあるんですね。ウル○○マンみたいですね。」
「そう。丁度そんな感じです。ただ、ゴムではなく特別な素材なので、見た目はゴムっぽいですけど、条件さえ揃えばそんなに蒸し風呂にはならないんですよ。」
「ほほー。そう言う仕組みがあるんですね。」
「ええ。なので操演者は5時間とかの操演も可能ではあるんです。」
「なるほど。」
「で、この白いスーツは体型を補正する意味と、演者の生命維持に必要なシステムの殆どを持ってます。」
「生命維持ですか。なんか宇宙服みたいですね。」
「まぁ仰々しいですが、実際にそのシステムが良くできているので、中の人は安全なんです。殆どのケースで普通の人が生きていける環境があれば演者も大丈夫です。」
「では、その具体的な生命維持のシステムを教えてください。」
「分かりました。まずは呼吸です。見ての通り顔の部分には呼吸用の穴がありません。」
「ホントですね。店内の着ぐるみを見てても呼吸用の穴は何処にあるのか不思議だったのですが、これにも無いんですね。」
「顔の中にはチューブが通っていて、ワンウェイのバルブを使って吸気、排気の2経路の空気の経路が確保されています。ただ、2経路と言っても、実際には細い管が全身に毛細血管のように張り巡らしてあるので、ある1カ所の管が詰まったから呼吸が出来なくなると言うことはありません。首の周りだけでも細かく150本の管に分かれて通してあるので、仮に首を絞められても管が詰まるより前に中の人の首がリアルに絞まってしまうと思います。」
「なるほど。顔の中から出たチューブが多分岐してるんですね。でもそれも出口が無いとまずいですよね。」
「出口はここです。」

 そう言って来杉はスーツの股の間を指さす。

「え?ここ?ここって・・」
「そうです。股間に付いてる布が見えます?」
「あー、1センチぐらいの幅で長さが5センチぐらいある肌色の布ですね。」
「そう。この布の部分がチューブの空気の出入り口になってるんです。」
「とすると着ぐるみの中の人は股間から呼吸を?」
「厳密に言えばYesでもありNoでもあるのですが、基本的には股間のこの部分からの空気を吸って演技をしていますね。」
「で、でもここは衣装とかで覆われますよね?店内の着ぐるみはみんな下着とかも穿いてるみたいだし。」
「そうですね。だから結構苦しいんですね。籠もるし蒸れるし臭うし。」
「そんな状態では苦しくて倒れてしまいません?酸欠とかで。」
「ここだけで呼吸しているとしたら、場合によっては倒れるでしょうね。ですからYesでもありNoでもあるんです。つまり足りない空気を補うシステムがあるんです。」
「ほうほう」
「毛細血管のように張り巡らされた呼吸チューブは、実は着ぐるみの皮膚から酸素を取り込む機能が備わっているんです。チューブ内の圧力が低くなると、圧力によって外部から酸素を吸収するような素材が使われています。機械的に取り込むのではなく、素材の特性を利用して取り込むので機械的なトラブルが起きにくく、安全に生命を維持できるんです。」
「なるほど。よく考えられたシステムですね。」
「ただ、取り込まれると言っても生命維持に必要なギリギリレベルなので、実は絶えず苦しいんですけどね。むしろ酸欠で倒れられないから辛いとも言えますし。」
「く・・苦しそうですね。」
「でもその苦しさの中で操演するのがこの着ぐるみの楽しみの一つなんですよ(笑)」
「ずいぶんマニアックな話題ですね(笑)」
「そりゃ、そう言う話を聞きたい人が読んでるインタビューなんでしょ?」
「さすが、よく分かってらっしゃいますね。では、よく分かっている所で、さらに解説をいただけます?」
「そうですね。どんどん行きましょう。呼吸以外にもう一つ、この生命維持システムに関わる重要な仕組みがあるんです。」
「ほうほう。」
「この穴を見てください」

 そう言って白いスーツの裏側を見せる。

「え?あー、この穴ですか。」
「そうです。この位置ってなんだか分かります?」
「そうですねぇ。これはつまり男性の?」
「ですです。あなたも僕も持っている物です。それをここに差し込むんです。」
「何故そうする必要があるんですか?」
「まず、この穴とその周りは実は股間パッドになってます。男性が女性に変身する場合、一番大事なのはこの部分の膨らみを如何に隠すかと言う点でしょう。このパッドは良くできていて、男性の物を上向きに固定して両サイドに肉付けをして、その上からぎゅっと圧迫するように押しつぶすので、外から見るとスッキリ何もないように見えるんです。」
「ほほー」
「それとこの足の付け根の所に袋が収まるんです。これは外から見ると土手の部分になります。」
「へぇ。。良くできてるなぁ。これは凄いですね。」
「そうなんです。ホントに良くできてるので、水着姿でも女性にしか見えないと思いますよ。」
「確かに店内の着ぐるみがたまに水着とかレオタードの衣装でも、中に男性が入っているとは思えませんよね。でもそんなにしっかりパッドで固定して押さえつけると、痛くないんですか?」
「私も最初はそう思ったんですが、痛みは全くないですね。さすがに固定した物の上からパンチでもされれば痛いと思いますが、それは誰でも同じですし。」
「じゃあホントに痛くないんですか。」
「むしろ痛いと言うよりは圧迫される締め付けがかなり辛いです。」
「締め付け?」
「ええ。相当ぎゅっと圧迫されるので気が遠くなりますよ。」
「痛みはないのに苦しいって事です?」
「ははは。いやいや、実は分かってるんでしょ?気持ちよくなっちゃうんですよ。かなり。だから辛いんです。」
「あー、やっぱりそうなんですか(笑)」
「ええ。かなり(笑)。それにこの穴には仕掛けがあって、体中に埋まったセンサーの情報が伝わって来て、中でその情報を再生するように動くんですよ。」
「情報を再生するように動く?」
「つまりですね。胸とか股間とか身体の要所にセンサーがあり、その触覚とかが伝わるんです。あと、スーツの素材が内部の熱を一定量だけ赤外線で放出するんですね。その赤外線が衣装として着ている衣類に当たって一部が皮膚に跳ね返る。この跳ね返った赤外線も皮膚のセンサーに反応するんですね。」
「えーと、なんか難しい話になってますね。」
「あー、ごめんなさい。もうちょっとわかりやすく言うと、胸や股間を弄られたり、着ている衣類のフィット感や衣類の擦れる感触、衣類のシワの動く感触が中の人のパッドに伝わるって事です。」
「え!?」
「ははは。驚いてる(笑)。」
「だ、、だって服の擦れとかシワの動きって、操演してたら普通にありますよね?」
「ですです。ですので絶えずパッドが動くんです。この状態で女の子を演じるってのはかなり苦しいですよ~(笑)」
「笑いながら言われても・・」
「表からは見えない場所でも、例えば下着とかって結構シワだの擦れだのってのは歩いたり足を動かすたびに起こりますから、何気なく歩いていても、ほぼ100%中の人はソフトな感触ですが扱かれてますね。元々パッドが窮屈に締め付けてるのでソフトに刺激されてもかなりの感度になりますから。それに、歩けば胸も揺れるでしょ。周りから分からない揺れも伝わるから、着ぐるみが動くと言うことはほぼ例外なくどこかのセンサーが反応して、中の人は感じちゃいますね。」
「そんな状態なんですか・・・でもなんでそんな状態に?」
「実はこのスーツの素材ってのは特殊で、先ほど言った呼吸を皮膚らか取り込む仕組みや、スーツ内の温度を外部に放熱する仕組みを働かせるには、一定の条件が必要なんです。そして、演者が興奮している状態を保っていると言うのが、その条件なんです。」
「興奮状態ですか。」
「ええ。ですから絶えず気持ちよくなっていられるような仕組みが必要なんです。」
「なるほど。でも今の話を聞いていると、割と我慢強くないと、あっという間にイッてしまいませんか?」
「ええ。普通なら10分も持たない人が多いでしょうね。と言うか初めての人だと30秒も持たないかも。」
「一日に何度もイケるもんでも無いでしょうから、長時間の操演は無理じゃないんですか?仮に1日に5回イケる人でも10分毎にイッてたら1時間持たないですよ。」
「そうなんです。そこで、この白いスーツの頭には、情報処理のプロセッサーが入ってて、中の人間の股間の状態と、脳波、脈拍、呼吸、心拍体温等を監視し、興奮が高まると刺激を緩め、興奮が冷めると刺激が増すような制御をするんです。なので常に興奮をキープ出来るんです。」
「うわぁ。なんか凄そうですね。」
「なかなかイカせて貰えないので、かなり苦しいですけどね(笑)。もうちょっとでイク時に刺激が弱まると、思わず腰がクネクネって動きそうになったりします。もちろんぐっと堪えて可愛い子を演じてますけどね。」
「なかなか刺激的な状態みたいですね。」
「そりゃもう。こういうのが嫌いな人は絶対嫌な空間でしょうけど、僕らみたいな演者は、選考の段階でこういう環境が好きって事らしいんで、割とみんな喜んで我慢してますよ。」
「なるほど。」
「あと、大切なことですが、この白いスーツには、体型を補正する機能が付いているんです。」
「ええ。それって最初に白いスーツを取り出した時に軽く説明してくれた話ですよね?」
「良く覚えてましたね。では、体型の補正ってどういう意味だと思いますか?」
「え?意味って?あー、うーんと。こう、女性っぽく見えるようにウエストをギュッと絞ったり、ヒップとか太もものラインに丸みを持たせたりって事でしすよね?」
「それも合ってますけど、それ以上に根本的な補正をするんですよ。」
「根本的に?」
「じゃあ、後でその辺については詳しく話しますね。」
「後で、ですか?」
「多分今説明しても中々理解しにくいと思いますので。」
「え・・ええ。まぁじゃあ後でお願いしますね。」
「了解です。と言うわけで、白いスーツの解説は取りあえずこんな所かな。次はこっちの肌色のスーツです。」
「これが我々が見る事の出来る着ぐるみですよね。」
「そうですね。人間で言えば皮膚に当たるものです。素材はやはり特殊です。ゴムに似てますが白いスーツの機能を補う役目もあります。」
「どうやって着るんですか?ファスナーはないようですが。」
「ここに割れ目があります。お尻ですね。ここら辺の素材は少し強めに引っ張るとぐっと伸びるんです。これで股の間から中に入り込むように被っていくわけです。両足も強く引っ張ってのばして穿く。最後に股の割れ目に沿って出入り口をフィットさせると、外からは出入り口がほぼ見えなくなります。」
「なるほど。これで水着等の衣装でもファスナーや繋ぎ目が見えない理由が分かりました。」
「この肌色のスーツに、先ほど言ったセンサーなんかも埋め込んであるんです。頭部のハーネスを接点にして白いスーツに信号が伝達されます。」
「じゃあ、この2つを重ねて初めて1つの着ぐるみとして機能するわけですね。」
「そう言うことですね。これでだいたいの仕組みは理解して貰えましたか?」
「ええ。なんか凄く中は過酷そうだと言うことは理解できました。(苦笑)」
「でも、可能ならこういうのに、ちょっと入ってみたくないですか?(笑)」
「え・・ま、まぁ」
「ほら、図星だ。この中ってホントに気持ちいいんですよ。とろけます。でも残念ながらサイズも、興奮状態を作るセンサーも含めてその人専用に用意されているのでゲストに試着して貰うってのが難しいんですよ。」
「あ、、ははは・・そりゃ仕方ないですね。」
「少し残念そうですね(笑)」
「い・いえ、そんなことは・・」
「じゃあ、まぁ入って貰う事は出来ませんが、実際に実物を間近でごらんになって貰って、実物を見ながら色々解説をしましょう」
「え?実物ってこのスーツは偽物なんですか?」
「いえいえ。このスーツは僕の入るスーツです。本物ですよ。”あんず”って名前です。」
「あんずちゃん?」
「ですです。スタイルもいいし、なにより可愛いんですよ。でも今日は別の子に来て貰ってます。”リンゴ”と”ミカン”って子です。」
「リンゴちゃんとミカンちゃんですか。」
「ええ。早速呼んでみましょう。ちょっと立って貰えますか?」
「え?私?」
「ですです。」
「分かりました。では・・」

 そう言って椅子から立ち上がる。来杉も席を立つ。すると、奈賀我と来杉が座っていたソファーからもぞもぞと音がして、ソファーの裏側から何かが現れた。

「うわっ!」
「紹介します。この子がミカンちゃんです。で、奈賀我さんの座っていた方の子がリンゴちゃんです。」

 2人は笑顔のままぺこりと挨拶する。

 リンゴはその名の通り、光沢の綺麗な真っ赤なドレスを着ていた。床まで届くスカートはフワフワで、ウエストから上はかなりボディーコンシャス。首まで生地があり肌の露出は殆ど無い。襟周りは柔らかそうなヒラヒラの飾りが取り囲んでいて首周りもゴージャスに見せている。
 肩はパフスリーブ。袖は短いが、その代わりに真っ赤なサテンのロンググローブを着けている。
 スカートが床に着く程長いため足は全く見えないが、歩く足音からハイヒールを履いている可能性は高い。
 まさに赤いサテンにくるまれていると言った様相の衣装だ。
 彼女が近づくとサワサワと衣擦れの音がするのがよく分かる。
 ミカンの方は、鮮やかなオレンジのサテンを使ったボディーコンシャスなハイネック・ノースリーブのワンピースだ。
 まるで何処かのキャンペーンガールが着ているかのような鮮やかなオレンジだが、アクセントとして身体の右側に縦方向の白いラインが入っている。このラインが身体の凹凸を目立たせる事にもなっているようで、ミカンのスタイルが非常にいいことがよく分かる。
 ワンピースはタイトなミニスカートだが、もちろん股間に目立つような膨らみはなく、体系的にも女性にしか見えない。
 ワンピースに袖はないが、ミカンもリンゴ同様にロングのサテングローブを身に着けている。長さは二の腕の半分まで覆う程の長い物で、色はワンピース同様の鮮やかなオレンジと白いライン。
 また、足もワンピース同様のカラータイツを履いている。つまり右足は白いラインもワンピースから繋がって入っている。そして靴はロングブーツ。色はやはり鮮やかなオレンジ。こちらは左右で区別無くオレンジのようだった。


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