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 ゲーム制作会社によって企画され、ホビー21の技術スタッフが作り上げたアイとユイ。

 ホビー21の着ぐるみが持つ独特の仕組みのため、その裏方となり着ぐるみの中に入る俳優は、常にその着ぐるみからの締め付け、呼吸制限と共に、激しい責めと寸止めを繰り返すパッド機能による快感と戦っている。

 役者達にとって、どれだけ慣れてもこの興奮に耐えるのは辛いという。
 もちろん我慢して演技を行うこと自体は不可能ではない。それなりの資質を備え、それなりに訓練をつめば、着ぐるみに入って演技を続けることは可能だ。
 だが、それは、決して気持ちいいこと、苦しいことに慣れるという事ではない。
 あくまでもそう言う状態で演技を続けることが可能になるだけであり、彼らは常に激しい責め苦にさらされているのだ。

 演技が上手ければ上手い程、あまりにも普通に見えるので、事情を知っている人ですら外から見ているとその事実を忘れることもあると言うが、現実は『つねに戦っている』のだ。

 所が、今回の着ぐるみを企画するに辺り、一つだけ問題点があった。

 今回企画された着ぐるみのうち、ユイと名付けられた車いすに座る美少女の問題だ。
 本来、ホビー21の着ぐるみは自ら動き回ることで、自らの着ている着ぐるみそのものや衣装から発生する刺激を伝達し、興奮状態を作り出している。
 だが、ユイについては、常に座りっぱなしが前提のため、あまりこの効果が期待出来ないのだ。
 もちろん感度調整などにより改善は可能なのだが、それでもこのタイプの着ぐるみを着慣れた人間には少し物足りないと言うのが現実である。

 大人しめのキャラクターなどの場合、動きが少ないキャラクターの場合、焦らされることで自らが興奮すると言うことはあるし、実際そう言うキャラクターを専門に担当するスタッフもいる。
 だが、それにしてもユイは動かなすぎた。

 そこで、ユイには特別な仕掛けが施された。
 それは、ユイの動きとは連動しない強制的な刺激を生み出す仕組みだ。

 と言っても決して、機械的に振動を与えるような類の物では無く、あくまでも自然な形でアナログ的な刺激の発生方法である。

 そして、そこにはペアとなるアイの存在が必要であった。

 実はアイ自身、通常のホビー21の着ぐるみとは違う構造を持っていた。
 と言っても、中に入る役者は、ホビー21の着ぐるみとの違いは実感していない。アイの中に入る役者が与えられる刺激については、これまでと何ら変わらず刺激的で狭く苦しいものである。
 だが、アイ自身はその刺激を自らの頭部に持つDSPと発信器により、電波に変換し、外部に放出しているのである。

 そして、その放出された電波は、ユイの頭部に埋め込まれた受信機とDSPにより再び電気信号に変換され、ユイの内部に伝えられるのである。

 つまり、ユイの中の役者は、アイからの刺激+自らの刺激、と言う2重の刺激によって興奮を保つことになるのだ。

 ここで実際にアイとユイの中で何が起こっていたのかを解説しよう。

 まずイベントの開始前、楽屋での出来事である。
 当然楽屋ではユイも車いすから降りて歩き回る。だが、この時既に受信機能は働いているので自らが制服に着替えを行いながら、真横でアイも着替えているその刺激にも耐え続けている。
 アイの方が胸も大きくくびれもありスタイルはいい。その身体を包む制服も、アイ用のサイズは、ユイの物より窮屈に作られている。それを着られると、そのボリューム有る身体が制服に押し込められる課程を、視覚と想像だけでなく、リアルに体験することになる。
 もちろんそれと同じ刺激はアイ自身も受けているので、アイも相当に辛いことはよく分かるのだが、なにしろアイは自分で自分をコントロール出来る。気持ちよすぎれば少しソフトに、感じにくく着ることだって選択出来る。感じるツボも人それぞれである。
 その点、ユイは全く自らではコントロールすることの出来ない快感に耐えながらの着替えとなるだけに辛いのだ。

 もちろんアイにとっても自らの行為が、ユイに与える刺激がどれだけ大変なのかも分かっている。
 正直に言えば、そんなユイに少しだけ嫉妬している自分もいる。
 なにしろ、お互いに着ぐるみに入っている状況では、あくまでもアイとユイなので、中のことを気にする素振りは見せないのだ。
 そこでアイが少し意地悪をして、わざと、少しだけふとももを摺り合わせたり股の間をキュッと閉じてみたりしても、ユイは反応を示すことはなかった。

 一方のユイの中では、そんなアイの行為を恨めしく思っていた。
 何しろルール上、いまはユイでいる必要がある。
 感じているし、意地悪な刺激に腰が砕けそうな程激しく興奮もしている。だが役者の根性と最後の理性でユイを演じ続けているのだ。
 自らの快感をアイにコントロールされているもどかしさに耐えながら、仕事が終わったらアイの中の役者に文句を言うつもりでいた。

 そしていよいよイベント開始である。

 ユイは車いすに座ると、用意された膝掛けを膝を覆うように置く。
 ユイの中はあっと言う間に息苦しさが増し、同時に座ったことにより股間が締め付けられ、気が遠くなるほどの気持ちのいい状態を体感する。
 だが、それもつかの間、しばらくするとその状態に慣れてくるのだが、ほとんどその場から動けないためそれ以上の快感は得られない。
 そして、自らの足をカバーし呼吸を奪う膝掛けを恨めしく思いながらも、役柄上、大事そうに扱わねばならいのが辛いようだ。

 ステージ上でジャンケン大会が始まると、アイは元気よく会場のお客さん達とのジャンケンを行う。
 一回の勝負毎に、手を大きく上に伸ばしてオーバーな程のリアクションでジャンケンを行うアイの中では、もちろん全身ピチピチの身体の中で歯を食いしばって快感に耐えながらジャンケンを続ける役者がいる。

 4回目のジャンケンで大きく手を上に上げた時、股間の食い込みと衣装のベルトとバックルが擦れる刺激、そして、手を上に持ち上げた時に無理矢理胸が服に引っ張られて持ち上がる事で生まれる刺激に耐えかね、そのまま果ててしまう。
 もちろん果てながらも、会場のお客の中から今のジャンケンで勝った人を探す素振りを続けているのでお客さん達はおろか、真横で車いすに座っているユイすらも本当の事情は分かっていない。

 とは言え、ユイは実はそれどころではないので、アイの中の状態など気にしている余裕はない。
 大人しく楽しげに車いすに座っているユイは、当然アイからの刺激を全て伝えられ、どうすることも出来ないのだ。アイは自ら身体を動かし、演技を続けているため我慢する余裕が無く果ててしまっているが、ユイの方はじっとしているだけに、我慢する事に精神力を振り分けられる。だから余計に長時間我慢を強いられることになる。
 アイが果ててしまった事など全く気づいていないユイの中では、もうろうとする意識と次々と襲いかかる快感に対して全く抵抗が出来ず、ただただ時間の経過とゲームの終了を願う役者がいるのである。

 ジャンケンで勝負が付くとプレゼントを渡すのはユイの役だ。椅子に座ったまま手を伸ばしてお客さんにプレゼントを手渡し、握手をする。
 ユイは最初の客の握手で、我慢の限界を迎えていた。

 その後もジャンケン大会は続くが、その間、お客さんや他のスタッフから見た2人は、全く普通に楽しそうにゲームを続けていた。
 時折ユイの太股や足が切なそうに動くのを見たお客さん達もいたが、もちろん中の事情など分かっていないお客さん達には、取り立てて不思議な行動には見えない。
 だが、その裏ではアイの動きに必死に耐える役者が、ほんの少しだけ耐えきれずに動いていると言う事実が隠れていたのである。
 もちろんスカートや膝掛けが覆った空気口に対して、少しでも空気を動かして入れ替えたいという切なる願いもあったのだが、派手に動くわけにも行かず、可愛らしいユイの裏側は地獄であった。

 こうして何とかジャンケン大会を切り抜けた2人を待つのは、長時間に及ぶゲーム制作者達の対談であった。
 ここでは完全にアシスタントや聞き手としてのリアクションが求められる為、基本時に2人ともあまり派手には動けない。
 ユイは今まで通りと言えばそれまでだが、アイにとってはしばらく焦れったい地獄が続くことになる。

 時折客席からのカメラの視線に答えて手を振ったり目線を送ったりするのだが、決して大きなリアクションは出来ないので、少しずつ少しずつ、アイの中身を刺激し続ける事になる。
 そのたびに惜しい所まではイケるのだが、残念ながら最後の一押しにはならず、余計に苦しくなってしまう。
 どうにもならないもどかしい状態に耐えながら、それでもアイはアイとして、お客さん達へのアピールも忘れない。
 ユイの近くでポーズを取るだけではなく、ユイと絡んで、優しく髪の毛を撫でたり肩に手を乗せたり、対談の邪魔にならない程度にサービスもする。

 ユイの頭を優しく撫でるアイは、もちろん嫌な顔一つしない。だが実際のアイの中では、自らの撫でる頭の裏側にいる人物の苦悩が想像できるだけに、とても冷静な気持ちで頭を撫でるなど出来ないのだ。

 こんなに可愛らしいユイの中には、恐らく自分以上に苦しい状況に耐えている役者がいるのだ。
 そんな状態のユイを優しく撫でろだなんて、半ば拷問に近い。軽く肩に手を乗せると、中の息づかいが聞こえてきそうな程呼吸が苦しそうなのも伝わる。
 それでもユイはユイで居続け、アイもまたアイで居続けなければいけない。

 対談も20分ぐらいを経過すると、今までの堪りに堪った我慢が限界に近づいたアイは、何とかイキたいと、少ない動きで刺激を得られるように画策する。少し背中を反らせて胸を服で圧迫してみたり、手を軽く組んで下腹部辺りに落ち着かせると、小指を使って自らチロチロと弄ってみたりする。

 そして、その意地悪で中途半端な刺激は全てユイにも伝わっている。
 何も出来ないユイの中の役者は、自分の置かれた立場と無力感に、目を潤ませながらそれでもユイを演じ続ける。
 そんなユイの事情など全く気にしていない対談中のゲーム作者達は、「キャラクター達は可愛らしいですね」と暢気なことを言っている。隣にいるのに本当の事情も知らずに暢気に可愛いなどと言っている作者達のコメントにも、もちろんユイは文句一つ言うことなく、照れた素振りを見せている。

 もの凄く苦しくて猛烈に気持ちのいい状況下にありながら、自分を全く出すことが出ず、ただただユイとしてその場にいることを要求されている役者は、それでも不思議なことに、決してユイの外に出たいとは思っていなかった。
 確かに苦しいし、アイが恨めしいと言う思いもあったのだが、心の何処かで、もっと苦しい状況やどうにもならない快感を望んでいたのかもしれない。

 こんな健全な場で、ユイという可愛らしい人形の中で、あり得ないぐらいに恥ずかしい状況に耐えながら、そのことに誰も気づいていないと言う事実に、ユイの中ではさらなる興奮を覚えていた。

 もちろんアイがユイに対して行うスキンシップにも、嫌な顔一つせず対応しなければいけない。
 アイは自由に、気軽に自らの頭や肩に手を乗せポーズを取る。すぐ近くで自由に動けるアイを眺め、そこからの刺激も受け入れ続けながら、自らはほとんど何も出来ないと言うのは、実に辛いことなのであるが、ユイ役の人物は、そんな状況すらも終わって欲しいとは思わなかった。

 こうして、会場のお客さんや、ゲーム制作者達に取っては熱の籠もったあっと言う間の、そして、アイとユイにとっては、その内部に色々なものが籠もった長い長い1時間が過ぎる。
 しかも、対談の時間となったおよそ1時間の間、2人とも結局果てる事が出来ずにいた。動き回っていてもなかなか果てることは出来ない程、絶妙にコントロールされる刺激なので、ほとんど動くことなく対談をこなした2人にとって、果てるチャンスはなかなか巡ってこなかったのだ。
 その見た目とは裏腹に、大変な状況に耐え続ける2人ではあるが、見事な着ぐるみのおかげで、外からその状況を想像できる人はまずいないだろう。

 ジャンケン大会から始まり、もう既に1時間半以上の間、ステージに出ずっぱりの2人だが、これで終わりではない。
 まだこれからメインディッシュとなる握手とサイン会が残っているのだ。

 基本的には、アイもユイも男性客をターゲットとしたゲームのキャラクターであり、それ相応の格好をしている。
 当然間近に来る客の視線は痛い程感じるが、嫌な顔一つせずにその視線を受け続ける事になる。
 そして、こういう目で見られることは、実は意外と興奮する。
 男性客達から見れば、アイやユイはゲーム上での恋愛ターゲットなのだ。つまり、彼らの欲望の目が自らの外見であるアイとユイに注がれているのだ。
 自らの纏った露骨に強調された女の武器を使って男性客達の欲望をコントロールすることは、実はかなりの快感なのである。絶対安全なレースゲームや戦争ゲームと同様に、実際に男性客達には手出しされることなく(触られたりすることはあるが)男性客の欲望を巧みに操る事が出来るのは、全て自分たちを密閉し、苦しめているアイやユイのおかげなのだ。

 だが、そんな2人の本当の事情など全く知らないお客さん達は、嬉しそうに彼女たちとのコミュニケーションの時間を楽しむ。
 順番に並んだ列は延々と続き、これらの全ての客を捌くだけでかなりの時間を必要とする事は想像出来た。だがもちろん彼女たちは全く拒否することなく全てのお客さんに対応する。

 順番に握手やカメラ撮影、サインなどに応じるアイ。
 子供相手の場合、しゃがんでしっかりと目線を子供に合わせることを忘れない。
 だが、しゃがめば中の男性の下半身は、突っ張ったアイの下半身の刺激に気が遠くなる程の快感を覚えながらの子供とのコミュニケーションとなる。
 そして、それを横目に、ほとんど動かないユイは、アイのたったりしゃがんだりと言う行為に連動して、何もしていない自分にまで刺激が来ることを目に涙を浮かべながら我慢していた。

 ユイの中の人物は、もし口が聞けたら、お願いだから、もう少しそっと動いてくれと言いたかったのだが、ユイに伝える手段は無い。ひたすら我慢を続けるだけである。

 こうしてアイが10人ぐらいの子供と握手をし、しゃがんだまま子供と並んで写真に収まる時、カメラのフレームから少しだけアイが、はみ出ていると言うことで、カメラを構えた父親に頼まれて、その場で20センチぐらい子供に近寄る事になった。
 このチョコチョコとしゃがんだまま歩く行為は、実はスカートの中に隠れて見えない下着のシワを巧みに動かし、その刺激を感じたアイの中の男性に我慢の限界を迎えさせていた。
 カメラのシャッターを押した父親は、可愛らしく微笑むアイと一緒に収まる我が子に満足そうな笑顔であるが、父親は、まさかそのアイの中で果てた直後の男性がいるなどと想像はしていないだろう。

 そして大事なことがもう一つ。
 当然その下着のシワの刺激はユイにも伝えられていた。ユイは残念ながら果てることは出来なかったが、その刺激は壮絶な物で、たまたまサインを書いていた時にその刺激と遭遇したため、全く無防備で、思わずサインを書くペンの動きを止めてしまう。
 何があったのかよく分からない客は、突然停止したユイのペンの動きに不思議に思ったが、その数秒後には続きを書き始めたユイを見て、特に問題には思わなかった。

 だがもちろん、続きのサインを書きながら、ユイの中は、果てることが出来なかった事で、より一層悶々とした切ない状態と、この興奮によって更に荒くなった呼吸を厳重に密封するスカートと膝掛けにより、さらなる地獄となっていた。

 サインを書き終わったユイは一瞬だけチラリとアイを見ると、アイも視線に気づいたのか、ユイを見る。
2人は可愛らしくアイコンタクトを取り合い、和やかに会はすすむ。だが、もちろん本心では、ユイはアイをもの凄く恨めしく、また羨ましく思い、アイもまた苦しそうなユイを見て何故か嫉妬していた。

 子供の次は、大人の相手である。

 男性客が写真をねだる。
 もちろんアイもユイも快くOKする。1人の客の場合、カメラはスタッフが担当するので、客はカメラをスタッフに手渡す。
 アイが男性客を誘導してアイとユイに挟まれるような格好で並んで貰う。
 誘導する時から、アイは自分の大きく強調された胸に、男性客の視線が注がれていたのを理解していた。
 そこで、男性と並んだ際、男性の腕を捕まえて、わざとらしくない範囲で自分の胸に男性の肘を押しつける。
 押しつけると自らの息子も、その男性の肘の圧力で気持ちよく締め付けられるのだが、ここはぐっと堪えて男性客を女の武器で誘惑する。
 アイは自らの行為でやっていることなので我慢も出来るが、ユイはそんなことされたら堪った物ではない。
 カメラの方を向きながら、なんと言うことをするのだと言うアイへの不満と共に、可愛らしいアイの中で眉間にしわを寄せ、その快感に耐え続けていた。

 これだけ刺激を貰っても、ユイは果てる事が出来ずにいた。

 これは全て刺激をコントロールする機能のおかげで寸止めに終わってしまうからなのである。アイはそれでも自ら動き回ることで、コントロールされた刺激より、更に上乗せの刺激をくわえることも可能なのだが、ほとんど動けないユイにはなかなかそれが出来ないのだ。

 そんな中、ユイにさらなる地獄が訪れる。

 親子連れの客が親子2人で写真に収まりたいというのだ。
 小学校低学年ぐらいの子供と、まだ30代前半ぐらいの父親とのショットである。

 アイの誘導により、いったんは全員が並んで写真を撮ろうとしたのだが、それでは横に広がりすぎてカメラのフレームに収まらない。そこで係の人間の提案で、子供をユイの膝に座らせてはどうか?と言うのだ。

 ユイの中にいる人物に取っては地獄が目に見える提案である。だが、ユイにしてみれば何の問題も無い行為であり、自分がユイである以上、どんなに辛くても楽しそうにYESと答える必要があった。

 アイも楽しげにその提案を喜ぶが、ユイの事情はおおよそ想像できるだけに、実はそんな行為が真横で展開されたら羨ましくて見ていられないと、本心では拒否したかった。
 だが、アイは子供を誘導し、ユイの膝の上にのせてあげるのである。この誘導の時も子供に合わせてしゃがんで歩くため、かなりの刺激を受けるのだが、今ここで興奮したら、もっとユイが羨ましくなってしまうと思い、必死で興奮を抑えた。
 だが、いくらアイの中の人物が頑張ったとしても限度はある。また、アイの中で堪えたとしても、ユイに取っては火に油を注いでいるに過ぎない事も分かっている。だからこそ、出来ればなるべく刺激したくはないのだが、アイという役柄に徹するため、仕方なく子供を誘導していた。

 ユイの膝の上に乗った子供は、楽しそうである。まるでクッション付きソファーにでも載っているかのように、ユイの膝の上を楽しむ。
 だが、子供によってしっかりと圧迫されたスカートの中の僅かな空間は、確実にユイの呼吸を奪う。
 しかも、子供が膝の上で動くだけにあきたらず、ユイの上で、かなり深く座り直すとお尻をぐいぐいとユイの下腹部に押しつける。
 厳密に言えば、据わりの悪いお尻をきちんと座らせるためにムズムズと動かしているだけに過ぎないのだが、
ユイの下腹部は背もたれでは無い。それどころかかなりデリケートな場所なのだから、出来れば刺激して欲しくないのである。

 そんな事情を知らない子供は、クイクイと自らのお尻をユイに押しつけ、その刺激をダイレクトに感じながらも何も出来無いどころか、楽しそうに子供の頭を撫でているユイ。
 もちろん、そんな表面的な姿とは異なり、実際のユイの中では、自分の息子を裏側から責め立てる子供のお尻に苦悩しながら、嵐のように与えられる刺激に耐え続ける役者がいた。
 感じてしまい、腰が動かしたくても、周りの目がある以上それは禁物である。
 我慢を強いられれば強いられる程、刺激に対して敏感になり、ますます我慢をするのが辛くなってくる。
 頭を真っ白にしながら苦悩するユイの中の事情など知らぬ子供は無邪気に動き回る。

 早く写真を撮ってくれ。早く子供をどかしてくれ。そう願ってみても、誰にも気づいて貰えない。
 ユイは、ただユイであり続ける以外の選択肢か与えられていないのだった。

 そうしてようやく子供が落ち着くと、今度はお尻ではなく背中がユイの身体にもたれかかる。お尻が落ち着いたところで全面的にユイの身体を背もたれにしてくつろごうというのだ。
 大きな胸が子供の背中に押しつぶされ、衣装とブラの中で行き場の無くなった胸が、形を変え、服を突っ張らせているのが良く分かる。
 そして、ユイの中では、子供の背中の圧力に連動して、自分の息子がギューーッと締め付けられ、ついに重ね続けた我慢の限界を迎える役者がいた。
 アイよりも長時間、しかもアイと違って全て受け身で耐え続けた、長い長い我慢がようやく終わると、その堪った物を放出する快感はかなりの物である。
 この快感の中で演技を続けること自体、相当に辛いことではあるが、それでもユイを演じるのが仕事なので、子供の頭を優しく撫でながら、ヒクつく腰を気力で押さえ込んで写真に収まる。

 この時のユイの中の辛さは、恐らく外にいる人たちには全く想像も出来ない物である。
 あらゆる事を我慢していたユイに取ってようやく果てることが出来たのに、果てている間も全く自由が無いのである。
 もしこの事実を知っていたら、お客さんの多くはどう思うだろうか?早く会を切り上げて楽にしてあげたいと思う人もいるかも知れない。
 だが、どういう分けか、こんなに辛い状況にありながら、2人の中にいる人物は決して会が早く終わって欲しいとは思っていない。
 アイは、ユイが羨ましいとすら思っている。
 そして、当のユイも、子供に果てさせられ苦しかったが、内心ではもうちょっと頑張ってさらなる快感が欲しいとすら思っていたのである。

 この後も、子供達や大人達に囲まれ、握手やサイン責めに合う2人。何度も子供を膝に乗せ、そのうち何度かは限界を迎えるユイ。自らの身体を駆使し、男性客を誘惑しつつ、自らも刺激を楽しみ、何度も果てるアイ。

 それらの全ては極秘裏に行われ、その会場にいる誰もが全く気づかないまま、イベントが終了する。

 こうしてイベントが終わった2人は、やがて専用のバスに乗り込むと、ホビー21に戻って行くことになる。バスの中では専用スタッフが控え、隔離された更衣室で着ぐるみを脱ぎ去ることになる。

 だが、結局2人は更衣室に戻ってもしばらくは着替えず、ずっとアイとユイで過ごす。更衣室は隔離されているため、完全に2人の世界なのだ。
 だからこそ、人知れず、2人だけで最後の一時を楽しんでいるのだ。と言っても互いに触りっこをするわけでは無い。
 アイが車いすに座り、ユイの役をこなし、ユイは自由に動き回ってアイを責めるのだ。
 今までさんざん焦らされていた恨みをアイの身体で晴らしつつ、自由に動いて、さらにアイを責めることで、自分は倍の感度で快感を楽しむユイ。
 一方で、全く動けず、丁寧に膝掛けまでして苦しみを堪能するアイ。

 今日のイベント会場からはホビー21まで、空いていても2時間はかかる道のりである。
 だが、イベント会場からの出発直前に更衣室に2人の着ぐるみが入り、更衣室から男性2人が出てきたのはバスがホビー21に着く5分前ぐらいであった。
 その間、大変な想いで演技を続けていた役者達にだけ許された楽しい時間があったのだが、この時間に起こっていた事は、2人以外は知らない事である。

 こうしてまた次のイベントが開かれるまで、2人は普通にホビー21で他のキャラクターを演じることになるのである。


[おしまい]

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