着ぐるみに続く道(2話) [戻る]
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着ぐるみ達の着替えに時間がかかる事もあるようで、その時には1時間ぐらい待つ事になります。

空室の確認が取れている部屋に入ると、まずは着ぐるみが使った衣装の回収です。
大きな袋の中に脱いだ衣装を入れて片付け、その後にクローゼットに、次に使う衣装のリストに従って、衣装を並べていきます。
回収したての衣装の中には、本当に直前に脱いだような衣装もあります。
衣装に触ると特に裏地側がしっとりとしてるので分かるんです。それにタイツとかパンティーとかも染みが付いてたりします。
タイツやパンティーに染みが付いてるのは、お尻の間から汗が漏れているからなんだと思うのですが、衣装にまでしっとりした湿気が付いているって、ちょっと驚いたんですよね。
原理は良く分かりませんが、お尻から漏れ出た汗などの湿気が、スカートの中から衣装の中に向かって充満していると言う事でしょうか?
そんなに蒸れているとしたら、着ぐるみ達の中は相当に蒸し風呂なんでしょうね。
それにしても、あんな密閉度の高そうな身体の中に入って、衣装を纏って何時間も動き回ると、着ぐるみの中は相当に蒸されると言う事でしょう。
衣装のしっとりした感じに触れてしまうと、あの中に蒸されている女の子達を想像してしまいます。
そして、以前聞いた、あの中の女の子達がエッチな感情を抱いている、と言う説を思い出してしまいます。
ピチピチに密閉された空間で蒸されながら感じながら、でも、可愛く振舞い続けてるのだとしたら・・・
さすがにその妄想はありえないと頭の中では分かっているつもりでも、ついつい、もしそうだったら、を想像してしまうんです。
そして着ぐるみ達が直接纏っている衣類を手にして、その裏側数ミリか数センチかに隠れている真実に思いを馳せるんです。

なんかこう、この頃から、今まで以上に着ぐるみの中にどんな人がどんな状態で入っているのかが知りたくて仕方ありませんでした。 それに、店内とかで着ぐるみを見かけると、目の前にいるのに可愛い女の子の中に隠れて僕からは見えず、でもその役者さんからは僕が丸見え、と言う一方的な秘密を持たれた気持ちに、なんとなくモヤモヤした感じになりました。

ふと思っちゃったんですよ。あの中にもし知り合いの子が入ってたとしても、僕はその子を確認できないけど、その子は僕がそこにいる事を知ってしまってるんですから。例えば別の女の子とデートでもして、たまたまここでそう言う知り合いの子が入る着ぐるみがいたら、その子にデートしてた事が丸分かりなんです。
でも、例えば後日その子にデートした事を話しても、多分、知らなかったフリをするでしょうね。
心の中では「全て見てて知ってる」って思いながらも。

こんな一方的な秘密をもててしまう着ぐるみの中の人にちょっとした嫉妬心と言うか羨ましさも覚えるようになっていました。

こうして色々な感情に悶々としながらも仕事に励むのですが、妄想が進むと、仕事中に自分の息子が興奮してしまう事に気づきます。
まさか着ぐるみの事を考えて興奮してしまうなんて思いもしませんでしたが、色んな事を想像すると、ついつい興奮してしまっていました。
苦しくても暑くても、みんなの前で本音を出す事無く可愛く居続ける着ぐるみ達の中で、もしかしたら感じてるかもしれない、と言う妄想を加えると、ホントに興奮してしまうんですよね。
実は仕事中、興奮しすぎてトイレで抜いた事とかもありますし。
着ぐるみを見ると興奮してしまって、店内のトイレに駆け込んだこともありますし。
なんと言うか、仕事を続ければ続ける程、妙な妄想が頭を駆け巡るようになってしまいました。
一時期は仕事を辞めようかとも思ったのですが、着ぐるみとの接点がなくなるのはもっと嫌だったので、頑張って続けていると、更に僕の興奮に追い討ちをかける出来事が。

出入り口の事を教えてくれた先輩が、その事を他人に漏らさずにいたから信用できる、って言われて、更なる着ぐるみの秘密を教えてくれたんです。
それは呼吸口。
一瞬、話を聞いて耳を疑いました。
常に股間から呼吸しているって言うんです。僕が疑問に思っていた股間の下着類の染みは、汗ではなく、吐息の結露だと言うのです。
彼女達の衣装に一切手抜きは無く、確実に、常に、下着類は身につけているのを知っています。
つまり、彼女達は最低でも常に下着越しの呼吸をしている、と言う事になります。
そもそも顔から細い管を何本も這わせて股間に導いていると言う事らしいので、それだけでも物凄く苦しそうな気がするのですが、そのうえ、その呼吸口すらも下着で覆ってしまう。
もちろん普段着でも更にスカートぐらいは穿いてますから、つまりスカートの中は演技をしている役者さんの呼気が篭り続けていると言う事になります。
想像するだけでくらくらする程に苦しそうですが、僕が知る限り彼女達は苦しそうな素振りを一切見せたことはありません。
出入り口もお尻の割れ目に作ったり、呼吸口も股間に作ったり、と言うのは全て「目立たせない」事が目的らしいのですが、確かにこの部分に出入り口や呼吸口を作れば、ほぼどんな衣装でも隠してくれるはず。
そう言う意味では見た目重視で考えれば物凄く合理的なのですが、それは中に入っている役者には物凄く過酷な環境と言う気がしました。
そう言えばSFXを駆使したホラー映画などで、化け物のスーツに入る俳優さんは、その見た目の為に非常に過酷なスーツ内の環境に耐えて演技をしていると言う話を聞いた事があります。
ゴムやウレタンやシリコンで出来た分厚い化け物の見た目を纏って、撮影に挑むわけです。
ただ、そう言うケースで入る役者さんは屈強なスタントマンだったり、撮影の合間にはスーツを脱いで休憩したり、と言う事もあるはずです。

ホビー21の着ぐるみ達は、僕が知る限り殆ど出ずっぱり。衣装の着替えなどで更衣室に戻る事はありますが、稼動している数時間の間、着ぐるみの中から人が出るチャンスは無い気がしています。
最初の頃は、途中で中の人が入れ替わったりするのかとも思ったのですが、いろいろな場面で、過去の出来事を記憶していたりするんですよね。
なので、多分中の人が入れ替わっている事は無い気がしたんです。

と言う事は、中にいる人はずっとそんな苦しい呼吸を続けながら、あんなに可愛いキャラクターになりきっていると言う事ですよね。
しかも、作り物とは言え、女の子の股間から呼吸するなんて、なんとなく気持ち的に卑猥な気がするんです。
例えば、自分が、自分の股間から呼吸するような事を想像したら、なんかちょっと変な気持ちになってしまいそう。
実際の生身の身体と違って、汚いと言う事は無いと思うので、その点の嫌悪感は無いでしょうけど、その分、卑猥な場所からの呼吸と言う意味で、なんとなくエッチな気持ちになりそうな気がするんですよね。
そう。以前聞いてた、中の人はエッチな感情を持っている、と言う話を思い出してしまったんです。
まぁ役者さんは仕事ですし、実際は苦しくて蒸し暑くてエッチな感情なんて存在してない可能性の方が大きいのですが、それでも尚、もしも、、を考えて、今まで以上に悶々とした日々を送っていました。

衣装の回収の時など、下着やタイツを見て、ここから呼吸しているってどんな気持ちなんだろうなぁ、と想像しては息子を大きくしてしまう毎日でしたし、ここだけの話、脱いであったパンティーやタイツの香りなんかも嗅いでみたりした事もありました。
確かに汗の香りとは違うムッとする香りが混じっていて、それはつまり吐息や唾液の染み付いた香りなんでしょう。
ここにこんな香りが付着すると言う事は、つまり役者さんは常にこんな香りに包まれている、と言う事です。
脱いだ物ですからそんなに熱は持っていませんが、実際に着ぐるみが纏っているときは、当然蒸れるでしょうから、余計に臭いはキツイ気もします。
とすると、あの可愛らしい着ぐるみ達の中では、そんな空気を呼吸している役者さんがいるわけです。
この事実を想像すると、本当に悶々としてしまうんです。

苦しそうだ、と言う意味で、同情する事も、可哀想だと思うこともありませんでした。
むしろ、何故だか、そんな世界に身を置いて、そ知らぬ顔で可愛い女の子を演じ続ける役者さん達が羨ましく感じたんです。
ただ、そんな変な感情を持っている事なんて、周りに言えませんよね?
だから、ずっと自分の中で抱え込んで仕事を続けていました。

そうやって仕事を続けていると、再び部門の偉い人に呼び出され、僕は配属が変わります。
今度は再びサポート係に戻れと言うのです。
但し、以前やっていたイベントのお客さん整理や着ぐるみの誘導と言うサポートではなく、楽屋大部屋からイベント中のサポートのメインを担当しろ、と。
以前やっていたイベントの整理担当では、着ぐるみとの接点はあったのですが、基本的にはベテランと思われるスタッフが着ぐるみの誘導や楽屋での手伝いをやっているようで、僕らはあくまでも彼らの補佐的な役目でした。
今回は、そうではなく、より着ぐるみに近い立場になった、と言えました。

ただ、以前なら喜んで受けたはずのこの仕事も、実はあんまり気が乗りませんでした。
だって、着ぐるみの秘密を知ってしまって、その着ぐるみに間近で接する仕事です。きっと中の人に嫉妬してしまいそうだから。

なので散々悩んだのですが、嫉妬しそうな自分の心と、でも近づいてもっと色々観察したい、と言う感情との中で、僕は近づいて観察出来る、この仕事を受ける事にしました。

異動してみて気づいたのですが、サポートスタッフの殆どの人は、クリーニング部門は経験していなくて、いきなり表のサポートから裏のサポートに付いているみたいです。
そして、そう言う人達は、どうも着ぐるみの秘密に気づいていないみたいなんです。
一方で、僕と同様にクリーニング部門にいたと言う人は、皆さん口が堅いのですが、どうも着ぐるみの秘密に気づいているっぽいんですよね。
多分、クリーニング部門にいると聞ける話があるからなんでしょう。実際僕もそうやって秘密を知った人ですから。
そして、何人か、チーフのサポート担当の人がいるのですが、彼らはちょっと特殊で、僕らよりもずっとベテランなのに、あまり着ぐるみの事を語ろうとはしないんですよね。
素振りを見ていると、着ぐるみについては色々と知っている気がするのですが、僕がこっそり着ぐるみの話を持ちかけても、彼らはあんまり話に乗ってこない感じでした。
当初、これは凄く不思議でした。
ただ、これも後で理由が分かるんですけどね。

そうそう。この時のチーフは成田さんて言う人だったんですけど、成田さんとはこの後、別の部門でも顔合わせする事になるんです。

ここでの仕事はかなり僕にとって悶々としたものでした。
着ぐるみ達は基本的には自分達の衣装は自力で脱ぎ着するのですが、大掛かりな衣装や、時間が足りないケースでは、この大部屋で僕らが手伝って着替えをしたり、髪型の崩れなんかを直したりもします。
つまり、僕らは着ぐるみを誘導するだけではなく、着ぐるみに直接触れて衣装の脱ぎ着を手伝う形になるんです。
そう。僕が知る秘密を隠した着ぐるみに触れる事になる。

殆どの場合、ここで着付けを手伝うのは衣装の脱ぎ着が複雑な物でした。ドレス類、メイド服、振袖、と言った色んな備品があるもの、手順が複雑な物、着た事によって着ぐるみの動きの自由度が奪われて脱ぎ着その物がしにくくなるもの、などです。
着替えの時間が短時間しかないケースでは、普通の制服などの衣装も着付けを手伝う事はありました。
衣装に見合ったパンティーやブラだけは着ぐるみ側で予め身につけているので、着替えている最中も他のスタッフ達から出入り口や呼吸口の秘密がバレる事は無いようです。
ただ、常にパンティーだけは身につけていると言う事から、常にパンティーに遮られた呼吸を続けている、と言う事実を想像してしまい、中の人に羨ましい感情を持ってしまう自分がいました。
衣装のデザインによっては、胸なども上手に衣類のカップの中に収めないとダメなので、サポートスタッフが触って押し込む事もあります。
するとその柔らかさや形が、全ての着ぐるみ達で異なっているのが分かってしまいます。
つまり、この部分は中の人の持っている物に依存すると言う事なのでしょうか?と考えてしまい、それは、着ぐるみの皮膚越しに中の人を想像出来る部分として、触れながら色々な思いが頭を駆け巡っていました。 また、着付けを行っていて知ったのですが、全ての衣装が着ぐるみにあわせて専用で作られているようでした。
しかも、殆どの衣装は、その衣装を纏う着ぐるみのサイズよりも、少し小さめに作られているようで、着せると少しピッタリ気味になる事が多かったんです。
丈のサイズは丁度いいので、見た感じ不自然さは無く、むしろ体形が露出して、どんな衣装を着せてもちょっぴりエッチっぽいと言うかセクシーに見えるんです。
どうも、こうやってお客さんの目を惹きつけるのも、こう言ったサイズにしている理由みたいですが、元々着ぐるみ自体が役者にピタリとフィットしている様子がありますので、その上から更に窮屈な衣装を纏うとしたら役者はかなり窮屈な思いを持ちながら演技をしている気がしました。
着替える際には衣装を脱ぐ手伝いもするのですが、この脱ぎたての衣装の熱気と湿気も、僕を疼かせていました。
可愛らしく動き回る着ぐるみ達の中が蒸し風呂状態であることは簡単に想像が出来てしまう状況だったからです。

こんな状態なのに、よく息子を大きくせずに済んだなと思いませんか?
実は僕も早い段階でヤバイと感じていました。

ですがそんな様子に気づいた上司から、不思議なパッドを渡されたんです。
この装備の事は仲間内にも内緒にしておけ、と言われましたが、このパッドをつけると、大きくなっても目立たないんですよ。
凄く不思議なのは、自分が固くしてる感覚と比べると外から見たときの感覚は小さいって事。
自分のってそんなに小さかったのか・・・とちょっとショックを受ける事もありましたが、とりあえず大きくなっても目立たないのはありがたかったので、ずっと装備してました。
なので、まぁ作業してて周りから変な目で見られる事は無いのですが、実はフルフルに大きくなってる事もありました。
ちなみに、大きくなったまま周りから気付かれずに作業してると、なんとなくそれも興奮したりしてました。

そんな風にして作業を続けていた所、ある日、上司からクリーニング部門の手伝いをお願いされます。
以前そちらで働いていたからちょっとだけ手伝ってくれと言うのです。この日はたまたま人材不足だったようで、僕は衣装の楽屋運搬作業も兼務する感じで仕事をしていました。

すると、とあるキャラクターの楽屋に入った所、不思議なものを目にします。
今までこう言うものは見たことが無かったのですが、明らかに男物と言えるトランクスがクローゼットの手前に落ちていたのです。
何故ここに男性用の下着が落ちているのか不思議でした。
着ぐるみ達が纏う衣装は、当然その性別に合わせています。ホビー21のこのエリアには女性キャラクターしかいません。
つまり、衣装としてこの下着があるのは明らかに不自然でした。

とすると、このトランクスは本物の人間用なのか、あるいは何か別の目的なのか。
僕にはさっぱり分かりませんでしたが、持っていくわけにも行かず、置き去りにしてしまいました。

この日は、その後もずっと、このトランクスの存在が僕の中で色んな推理をさせていました。
そもそも何故男性用トランクスがあの場に合ったか。
役者さんの彼氏のものでしょうか?それとも、女性の中でトランクスを持ち歩く趣味がある人がいるのでしょうか?
彼氏のものだとしても、あまりにも普通に使われている感じのトランクスでしたので、持ち歩くならもっとしゃれた清潔感のあるものの方がいい気がしますし、女性が趣味としてトランクスを持ち歩くなんて聞いた事ありません。
色々考えても、女性がトランクスを持ち歩いて、あの場に落とす可能性、を、もっともらしい理由で説明する事は難しく思えました。
むしろ自然なのは、実際にあのトランクスを使うであろう男性の持ち物、と考えるケースでした。
ただ、そうなると、その男性があの場に行く理由が分かりません。
あの日は衣類運搬は僕の仕事で、僕以外の男性があの部屋に出入りする事は無いと考えていました。
そもそも基本的には着ぐるみの役者さんの個室は、特別な理由が無い限り、その役者さん以外は入れないのです。
僕のような衣類運搬はその特別な理由になりますが、それでも役者さんが部屋から退室後にようやく入室出来る。
つまり、僕があの部屋に入室する前には、役者さん以外入っていないはずなのです。
さすがに役者さんが見たら、普段自分が使うことの無い男性用のトランクスの存在には気付くはずです。
それに気付けば、誰かが侵入したと思ってセキュリティーセンター等に連絡が来るはずです。
ですがそれは無い。
とすれば、役者さんが退室後、僕が入室前に、別の誰かがあの部屋に入って、男性用のトランクスを落としたと言う事でしょうか?
それもあまり納得がいく感じではありませんでした。

そして、色々考えた挙句、一つの結論に達します。

そう。あのトランクスは役者さんの物。
何故女性が男性用のトランクスを持っているのかは分かりませんが、何らかの理由で中の人のトランクスが残されていた、と言う事でしょう。
役者さんが実際に穿いているなら、汗をかいて代わりの下着として用意した物を忘れて帰った、と言う事も有り得そうですが、さすがに女性が穿く事は無いと思うので、やはり役者さんの持ち物なんだと思ったんです。

ですから、仕事上がりに、その事を上司に報告しました。
すると上司は、僕にこの日の残業が可能かどうかを確認し、特に用事が無いと告げると、そのまま別室に連行されてしまいました。
そして、そこで根掘り葉掘り、その時僕が考えた事を色々聞いてきたのです。
途中、上司はニヤリと不思議な笑みを浮かべながら僕の話を聞いているのが印象的でした。
特に、トランクスが、役者さんの持ち物かもしれない、と言う話をした時には、結構食いついて質問攻めにされました。
そして、その時凄く印象的だったのが、役者が男性の可能性、について説明された時です。
僕はトランクスの持ち主は女性だと思っていたら、上司は、持ち主が男性なら説明が付くんじゃないか?と言ってきたのです。
最初は、そんなバカな、と言いました。何しろ男性だったらあるはずの膨らみがまるで存在しない着ぐるみです。男性なら邪魔になる部分はしっかりと凹み、下着姿でも完全に女性と言えるスタイルの着ぐるみを見て、そこに男性が入っているなんてありえないと思ったからです。
すると、上司は僕のパッドを指差しました。
そう。僕がどれほど興奮しても殆どふくらみを隠してくれる不思議なパッド。
最初は、僕のモノが小さいのかと思っていたのですが、どうも結構しっかり押さえつけて押す潰すようになっているのに、痛みは全く無いんですよね。しかも、少なくとも見た目の膨らみはかなり抑えられている。
少しルーズなズボンを穿くと、殆ど膨らみは目立たない。
目の錯覚を利用したものなのかとも思ったのですが、どうもそれだけでは説明が付かない事も多いんですよね、これ。
そして、このパッドのように、色んなものを目立たなく出来れば、もしかするとあの美少女達の中に男性が入れるかもしれない、と思うようになってきてしまいました。

もちろんこのパッドは膨らみを完全に隠す事は出来ません。やはり裸なら膨らみは分かります。
ですから、いくらこの素材でも男性があのスタイルに入るのは相当無理がある気もしました。

ただね。この日以降、仕事していると、もしも万が一目の前の着ぐるみの役者が男性だったら、と言う事を想像してしまうようになりました。
こんなバカな事を考えてるのは僕ぐらいだと思ったので、誰にも言う事はありませんでしたが、もしも小柄な男性が入っていて、可愛い女の子の衣装を纏い、中で蒸されながら、その女の子の股間から下着越しに呼吸をしている、としたら、、、と。
もちろんその可能性はほぼ無いとは思っていました。いくらなんでも股間の膨らみが全く無いのですから、男性が中に隠せるとは思いません。
でも、もし万が一そう言う事が可能なのであれば、むしろ体力を使いそうなこの仕事には女性よりも男性が向いているかもしれない、とも思いました。

そして、もし、そんな所に入っている男性がいるとしたら、いい大人の男性が、可愛い女の子の格好をして、蒸し暑い中で、股間からの空気を吸って、可愛らしく動き回ってる。と言う事です。
そんな恥ずかしい状態に、普通なら、役者さんと言う仕事も大変だなぁとか、そんな恥ずかしい仕事なんて可愛そうだよな、とか思いそうなものですが、僕は率直に、そんな立場の人がいるのであれば、羨ましいと思ってしまいました。
いい大人の男が、あんな可愛い女の子のフリを、みんなに気付かれる事無く出来るんですから。
女性の衣類って、男から見たらとってもエッチなものも多いんですよね。
下着類だってそう。女の子の気になる部分を隠すため、ピッタリとその部分に吸い付いている。
僕ら男性には近くて遠いその下着も、もし中にいる男性なら、自分の身体として纏える。
短いスカートの着ぐるみ達のパンチラなんて、楽屋じゃ良く見るんです。
でも、仕事で見るとは言え、僕も男ですから凄くドキドキするんですよ。それ。
そんなパンチラを見せ付けているのが、実は男性なのだとしたら、実に悔しいし、僕もそんな事出来たら、さぞ楽しいだろうなぁって。

そんな事を考えながら日々仕事を続けていると、その後も度々上司から衣装の運搬の手伝いをお願いされるようになります。
するとねぇ。ホントに不思議なんですが、以前は全く見なかったのに、ホントに時々見かけるようになるんですよ。
楽屋に、男性が持っていそうな物を。
以前は気付かなかったのに、意識するようになって気になっているのか、ホントに偶然見つけているのかは分かりませんが、トランクスだけでなく、明らかに男性物と思える時計とか、雑誌とかが目に付くんですよ。
そしてある日、決定的な物を見てしまいます。
なんと、脱ぎ捨てられた着ぐるみを見てしまったのです。
本来、脱いだ着ぐるみは専用のケースに入れて、専用のクリーニングセンターに出すようになっているらしいのですが、その日は、見慣れない箱があったんです。
結構厳重に蓋がされているはずのものでしたが、どういう訳か、蓋も外れていて。
中を覗いたら、明らかに「美少女着ぐるみの抜け殻」がありました。


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