OFF ~その後のサヤカ~ [戻る]

件の件以来すっかりサヤカにはまってしまった隆二
美由紀に頼み込んでサヤカに何度か会った後

「OFF会を開きたいんだ!」

唐突に隆二は叫んだ

「え?、OFF会って?」

突然の言葉に美由紀は戸惑う、、

「サヤカに会わせてもらえるだけで俺は嬉しいんだけど。この感動を他の奴にも教えてやりたいんだ!」

熱っぽく語る隆二がいた

「でも、サヤカは未だ一般の人には秘密の存在なんだよ?」

こんな事を言い出すとは思っても見なかった美由紀はちょっと戸惑う

「いや、俺がOFFで会った事の在る奴ばっかだから、保証するよ」

妙に自信まんまんに語る隆二

「え、でも、、、」

隆二を全面的には信用できないなどとは言い出せない
つい、サヤカに目をやる美由紀

(未だ「サヤカ=弘幸」であることはおろか、、着ぐるみであることも、まだ隆二には知られていない)
(他のマニア?に自分の人形としての演技が見破られないか、、、ちょっと興味があるかも)

二人の会話を聞いていた弘幸にそんないたずら心が芽生えたのも無理は無かった、、

隆二には気づかれない様 わずかに 「こくん」とうなずく「サヤカ」、、

それを見て美由紀も決めたようで

「判ったわ、、、日程や場所は私が決めさせてもらうわよ、、たぶん土曜昼過ぎからホテルでって事になると思うけど」
「おう、、それはお任せします、、、で、何人くらい良いかな?」

隆二も、のりのりで興奮気味、、

「取敢えず、、、身元確認できる人達に限定させてもらうわ」

他人の興奮を見てると冷静になれる?

逆に「サヤカ」は衆目に晒されるかもとの不安(期待?)に胸のドキドキが収まらず少なからず刺激が強くなっている、、、(心臓のドキドキが胸に伝わって、、、)

「判った、、取敢えずBBSにカキコしとくよ」

身元確認となると、とたんに参加者が減ってしまうのではないかと危惧する隆二
落胆振りを見て美由紀もちょっと譲歩する

(マニアの意見ってある意味大切よね、、、)

「えっと、、こっちもそれなりのホテルとる努力はしてみるから(一流ホテルがとれるってことはこっちもそれなりの地位があるって事だし)そっちもちゃんと、選んでね」
「ぉぅ、、、厳選するから、、、よろしく、、」

我慢出来ずに?隆二は部屋を出ていった、、、

「くす、、大勢のマニアに遊ばれちゃうかもよ?」

美由紀の言葉に不安とも期待ともつかぬ感情で、鼓動が早くなる「サヤカ」がいた(さらに心臓のドキドキが胸に伝わって、、、)

結局美由紀は市内でもそれなりに名の通ったホテルの一室を土曜から日曜一杯まで借りることにした
搬入搬出の手間を考えると参加者と距離を置くためにある程度の余裕は欲しかったからだ

(おこづかいじゃちょっと苦しいかな、、、やっぱり参加費も取ろうかな、、でもそうすると、、、時間もある程度とらないと、、コアタイムを日曜夕方までにして、、可能なら土曜夜から、、、でもそれじゃ弘幸君の負担が多すぎるかも、、)

色々悩んだが、乗り気な弘幸の意見も入れられ土曜夕方~日曜昼でOFF開催が決まった

そして、それはこんなカキコから始まった

「等身大美少女フィギュアと過ごす一日」

こんなタイトルで始まる書きこみがBBSに上がったのは開催決定後程無くしてだった
当初多数の書きこみが在ったが、制限のためパスの切ってあるBBSに移行してからは落ち着いた感じになったようだった

そして、、
身元確認+参加費(決して安くはならなかった)等の条件をクリアしてきた人数は数人になった
OFF開催を週末に控えた木曜の夕方、美由紀のうちで参加希望者のメールをチェックする

「結構集まったわね、、、どう?みんな身元はしっかりしてるみたいけど?」
「うん、、こんな人達が集まるとは思っても見なかったけど、、、大丈夫、やってみるよ」
(結構有名人も居るんだな)
美由紀には判らない様だが「そのスジ」の有名人のハンドルネームのあるメールに弘幸の決意は更に強くなる

「じゃ、これで返事出しておくね、ホテルの方にも話し通しておくから」

帰ろうとする弘幸に、まだメールをチェックしていた美由紀の声が掛かる

「あ、、ちょっとまって」
「え、着せ替権、、添い寝権?なにこれ?隆二の奴こんなのを勝手にメールでやり取りしてたのね、、」

メールの内容は

「1kで持ちこみ衣装に着せ替えさせられるんですよね?こんな衣装でも良いですか?(添付画像付)」

とか

「5kで当夜の添い寝権って本当ですか?」

というものだった、、

「この衣装なんか、、かなりきわどいかも、、、どう思う?」

心配する美由紀を余所目に弘幸の思考は「刺激的な持ちこみ衣装」に囚われていた
(ぅゎ、、、あんなキワドイのとか着れるんだ、、、)

「弘幸君?」

美由紀の言葉に我に返る弘幸、、

「あ、大丈夫だと思うけど、、、添い寝権はオークションにしたほうが面白いかも、、」
「あ、それ良いかも、、(参加費で結構元取れてるからうまくすれば、、、)」
(金持ちってセコイから金持ちになれるのかも@天の声)

弘幸は「サヤカ(自分?)」のオタクに対しての「価値」がどれだけあるかを知りたかったのだが美由紀には違う思惑が働いたようだった、

結局OFFの条件として

「週末、ヒ○ト○ホテルに宿泊出来て、OFF参加費5k+権利費+身分証明出来る方」

で最終的に絞り込むと6~8人になったようだった

「本当に身元がしっかりしてるか、こっちで最終確認取れた人だけ参加してもらうとして、、こんな条件で良いかしら?」
「うん、後は禁止事項とか、、細かいことだけかな」
「じゃあ、メール出しておくから、明日最終確認しましょうね」


そして金曜の夜、美由紀の部屋で参加者の確認が行われている、、

「結局参加は7人かな? 最終確認はホテルの方でやってもらうとして、、、結構、自称?公務員が多いわね、、5人が公務員?やっぱ、多少の事では首にならないからかな? ぁ、、先生まで居る、、隆二大丈夫かしら? 、、、って、両者の間にすでに暗黙の了解出来てるっぽい?」

美由紀のメールチェックが続くがプライバシーがあるかもと思うと覗けない弘幸、、

「こんなんで良いよね?」

美由紀の言葉に思わず反射的にうなずく弘幸、、(ヨワ)

「じゃあ確認ね、ヒ○ト○のスウィートに続き部屋を取ったから 朝一番で入って新システムの最終確認、、 あ、、、無線カメラと意思表示機能をつけたの、、舌で右が「はい」で、左が「いいえ」ね それの動作確認して、、、危なくなったら中断するから、あとは大丈夫よね?」
「うん、大丈夫、だ、と、、思う」

筋金入りのマニアに対しての不安が多少は在るもの、ばれないという自信もあった

「判った、確認のメール出しておくから、明日ホテルでね、、、」

帰途につく弘幸、、だが家に着いても不安(と期待?)でなかなか寝つけなかった、、


土曜OFF当日朝、急いでヒ○ト○ホテルへと向かう弘幸の姿があった

(やばい、あんまり寝れなかった上に遅刻だよ、、、)

ドアボーイに怪訝な目で見られる弘幸、ロビーを抜け更に奥へ進もうとするとフロントから声を掛けられる、、

「あの、そちらは当ホテル御利用の御客様用なのですが、、、」

いつも通りの普段着でしかない弘幸にフロントが不信感を抱いたのも無理は無いだろう、、待ちかねていた美由紀が弘幸を見つけなかったら一悶着あったかもしれない

「あ、弘幸君  こっち、時間はまだ在るけど余裕があるのに越したことは無いから、、」

フロントの態度が急変する

「あ、佐川様の御連れの方でしたか、、すみません」

(へ~~結構しっかりしてる&「佐川」ってやっぱ名士なんだな~)
弘幸にこのホテルのスウィートをとるのがどれほどのことかは判っていない(汗)

一式が運び込まれた部屋へと弘幸を案内する美由紀

「うわ、、なんか、、すごい部屋だね、、、」

普段とあまりに違う雰囲気に圧倒される弘幸、、

「このメインルームがOFF会の主会場ね、、、要らないものは全部片付けさせたから あと、奥がベッドルームで、わたしとスタッフが隣の部屋をとってあるから、、、 まずはサヤカの新システムチェックをしたいんだけど?」
「うん、何をチェックすれば良いのかな?」
「まずは無線システムがちゃんと機能しているかよね、、」

テストの結果サヤカに新しく追加されたシステムは問題無く隣室の美由紀へ「サヤカの視点と意思」を伝えることに成功していた

テスト結果に美由紀は一応安心したようだったが、念のため尋ねる

「じゃあ、もしOFF参加者からいやな要求があったらすぐに知らせてね、、 スタッフが入って退去させるから、、あと何か欲しいものが在る?」

ちょっと考えて弘幸が出した答えは、、

「壁一面を鏡に出来ないかな?、あと部屋全体を撮れるだけのカメラがあればいうこと無いんだけど、、」

参加者全員の行動自体が押さえられつつ記録も残るという一石二鳥の案だった

「あ、御互いのけん制になるかもね、、鏡か、、、」

幸いにも?OFF参加者同士の直接面識は無さそうなので「壁一面鏡案」は採用されたが、、弘幸が色々弄ばれる「サヤカ」をじっくり見たいという部分は気付かれたのだろうか?

鏡とカメラの設置が終わり、いよいよOFF開始間近となった

「じゃあ、わたし達は隣に居るから、、、がんばってね」

静かに扉が閉じられる

調度品はほとんどどけられ、壁際に残された衣装掛と部屋の真中にぽつんとある豪華な椅子がやけに目立つそこに一人残されるサヤカ

(えっと、もう少ししたら、、参加者がやってきて隣の部屋で禁止事項なんかの説明を受けて、、それから)

だが、静寂は長くは続かなかった

勢い良く開け放たれる扉、、先ほどの重厚な閉まり方とは全くの逆だった

どやどやと踏み込んでくる男達
だが部屋の中央に目が行くと、その歩みはぴたりと止まった

「おぉ、、これが「サヤカ」、、、」

男達の口から一様に感嘆の声がもれる

だがその後は、じっくりと眺めるもの、三脚の設置をするもの、衣装を取り出すものなど様々だった

皆があわただしく動き回る中、隆二だけが多少落ち着いて見えた
7人しか入ってこなかったところを見ると隆二がこの場を仕切るのかもしれない
よくみると隆二だけは壁際にDVをさっさと設置して皆が落ち着くのを待っているようだ

「そろそろいいですか?」

隆二の呼びかけに皆一度居を正す

「もう一度確認しますね、、順番に着せ替えしながら撮影会、ポーズも順番に付けて行く、2ショットはその場その場で申し出る、一通り終わったら、、、添い寝権オークション、一度解散して休憩などをとって、翌朝から再開、昼前に解散という流れです」

てきぱきと進めていく隆二に従い皆もくもくと動き出す、、取り出されていく衣装を見てみると、、意外とキワドイ衣装は少なく制服系やフリフリのロリータ系が多いどちらかというと、、いつも目にしているモノが多いようだ、、

「じゃあ、あまり同じ傾向のものが続いても面白くないので衣装をシャッフルしますね、、 どの衣装を着せ替えれるかもランダムということで、、」

結局、、制服9着、ロリータ7着、学生服6着、カジュアル6着、ボンテージ等5着、水着2着一人あたり5回着替えさせれる数がずらりと並んだ、、

しかし、、今度は着替えさせる順番でもめ、、、結局じゃんけんで決まった

そして、、、まさにとっかえひっかえの撮影会が怒涛の勢いで進行していく

次々と数人の男達にいい様に着替えさせられ、、ポーズをとらされ、、或いは着せ替えや2ショットの撮影の際に触られていく、、、

しかも、、衣装やポーズはツボを刺激するものばかりだし、、
御触りもそれなりにテクニックを駆使したモノだった、、

突然と部屋に響き渡るアラーム、、

「あ、もうこんな時間ですか、、、一旦休憩ということで、、、」

また隆二の仕切が始まる、、

「「添い寝権オークション」を始めたいと思います」

ざわ、、

参加者達の間に一段と異様な雰囲気が漂う、、

白熱するオークション

その間に放って置かれた「サヤカ」は逆に緊張の糸が切れてしまったようだった

落札者に抱きかかえられる頃にすでに「サヤカ」の意識が無かったのは、、
「幸運」だったのだろうのか?


     ・
     ・
     ・

ふと気付き辺りを見まわす「サヤカ」、、
横から聞こえる満足そうな寝息

時を置かずにイヤホンから、眠そうな美由紀の声が聞こえる

「おはよう、、、良く眠れたみたいね、、結局そっちは何も無かったみたいよ、、」

(そうか、、結局疲れ果てて寝ちゃったんだ)

「もう少ししたら、また皆集まってくると思うから、、もうちょっと頑張ってね、昨夜の様子からすると、悶々として寝れ無さそうな人も居たから、もっときついかもよ?」

(昨日でも、きつかったのに、、あれより、、)

バタン

昨日よりも一段と激しく押し開けられる扉
そして、早朝から繰り広げられる饗宴、、、
マニアに圧倒され「サヤカ」の限界は思ったより早く来てしまった、、、

スタッフに中断されるOFF会

予定より早く終わってしまった事に不満を漏らす参加者も少なからず居た、、
しかしそれも隆二の

「次回に期待しましょう皆さん」

という一言で収まってしまった、、


そして?

このOFFで得られたオタクたちの趣向が、やがてホビー21やDollClubへと
反映されていくのです



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